お母さん方から相談をいただくのは、たいてい、
「子どもの困った状態があって、
それに対するいろいろ対処してみたものの、どれもうまくいかない。
以前より問題がこじれているようでもある。」
という時が多いです。
それで、「何かいい別の方法があれば教えてほしください」とお願いされますが、先に書いたように
わたしの中には「別のいい方法」というものはありません。
でも、これまで子どもと向き合ってくる中で培ってきた
何であれ子どもの問題にぶつかった時の解決のコツのようなものはあります。
まず最初にするのは、「困った問題の解決法」を私の知識の中に探すのではなく、
その子のこれまでの姿へ思いを巡らせて、
「この子が割合うまく問題を切り抜けていたのはどんな時だろう?」
「適度に柔軟にふるまえたのはどんな時だろう?」
のように、過去の成功例の中に解決のヒントを探すことです。
その際、うまくいっている時の状況をさまざまな点からていねいに洗い直してみます。
もうひとつ、解決例として、
人はより難しいことにチャレンジしようとする新しいステージに立とうとする時、
非常に不安定になるし、激しい感情表現をすることが増えがちだという視点を持つということもあります。
また子どもがかんしゃくを起こす時は、かんしゃくを起こした原因となる問題とは別に
背後に未知の不安を抱えているかもしれない、と想像してみることも大事です。
Aちゃんは、いったん「これを成し遂げたい」という思いに火がつくと、
何が何でもそれを成功させようと努力する子です。
また、途中でうまくいかなくなっても、他の人に頼りたがらず、
何とか自分でやりたい、と必死になります。
特に問題にぶつかると、じぶんひとりで解決しようとして、他の意見を聞きいれなくなります。
でも、Aちゃんがいつも他の人の意見を聞かないか、アイデアを参考にしないか、というと
そうではありません。
自分で「こう」と決めたことを変更するのは苦手だけれど、
スタート地点で、これは先生に習おう、これはお母さんに手伝ってもらおう、と思っていることに関しては、
終始、聞き分けのいい素直な態度で学んでいるのです。
途中ですが、次回に続きます。
この度は、お忙しいところ、相談にのっていただきありがとうございます。
娘は大学心理センターのプレイセラピーにもかよっているので、臨床心理士の先生に何度か、この事で相談をしていたのですが、提案されたどの方法もうまくいかず、困っていました。
先生の記事を参考にさせていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。