虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

『これからの教員に必要となる能力』と親の力 3

2012-11-19 15:44:39 | 教育論 読者の方からのQ&A

これからの教員に必要となる能力』と親の力 1

『これからの教員に必要となる能力』と親の力 2

の続きです。

 

親が子どもの長期記憶を形つくっていくような体験を用意し、

これから必要とされる

「発想」や「柔軟性」や「コミュニケーション能力」を育んでいこうと思ったら、

親にも平田オリザ氏のおっしゃるように「ランダムをプログラミングする力」がいるのでしょう。

 

でもこの「ランダムをプログラミングする力」ってどんなものなのでしょう?

具体的には、何をどのようにすればいいんでしょう?

 

子どもは、自分が今、興味を抱いていることや、感情が動いている対象から、

真剣に学びます。

好きなことは、教えなくても知ろうとするし、よく覚えています。

そうした子どもの好奇心や感情の動きにぴったり合う

学習課題を提示すれば、

子どもは自分から進んでやりたがるし、学んだことを長い間、記憶にとどめておきます。

 

問題は、子どもが何に興味を抱くのか、どんな出来事で強く感情が揺さぶられるのか、

予測不可能だということです。

月々の通信教材を取っていると、「今月はこんなことをしてみよう」「あんなことをしてみよう」といった

提案が載っています。

 

親が、これはいいな、やってみよう、と思って、体験を用意しても、

「笛吹けど踊り踊らず」じゃないですが、子どもはいやいや付き合っているようだった、

という結果に終わりがちですよね。

 やっぱり、子どもの目が輝いている瞬間に、その子にとってちょうどいい課題との出会いがあるのが

理想です。

 

とすると親にも、

予測不可能性を含めて、子どもといっしょにしている活動を発展させていくような力って

大事なんじゃないかな、と思っています。

 

教師には、学生に伝えなくてはならないこと、教えなくてはならないことがあります。

でも親は教師じゃないですから、

学校で教えるような知識を、子どもに伝えていく必要はないでしょう。

 

なら、どんなことを教え、伝えていくのか、課題を提示するのかというと、

目の使い方(観察の仕方、見比べ方)、手の使い方、耳の使い方(相手の話をていねいに聞くこと)、

頭の使い方(論理的に考えるということ)、身体の使い方、想像力のふくらませ方、

自己表現の仕方、創造性の発揮する方法、

集中の仕方、人と関わる上での間合いの取り方といったものではないでしょうか。

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 


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