虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

問題を解くのが上手な子 問いを作るのが上手な子

2019-03-16 09:07:07 | それぞれの子の個性と才能に寄りそう

同じサイズの2匹の恐竜。

向かいあわせてライトを当てると2ひきの恐竜の影。

そこで、子どもたちに問題。

 

2匹の恐竜をひっつけないで、とっくみあいをさせるにはどうすればいいでしょう?

 

ライトを左右に動かしたり、ライトを当てる角度を変えたりしても、

恐竜の影はずっと離れたまま。とっくみあいが起こるはずがありません。

 

でも上の写真のように恐竜をずらしておくと、不思議なことが起こります。

ライトを斜めから当てると、離れていた恐竜がとっくみあいを始めるのです。

 

同じような方法で、人形たちにマラソンやおいかけっこをさせるのも面白いです。

 

恐竜のとっくみあいの問題は、子どもたちと影絵遊びをしていた時、

偶然、発見したものです。

 

教室に幼い頃から通ってくれているAちゃんという小学生の女の子がいます。

この子はとても利発な子で、日常に転がっている様々な問題についても、

テストや問題集で出される問題についても、問われていることを正確に把握して、

筋道を立ててていねいに考えていき、正しい答えに行きつきます。

 

Aちゃんには、3つ違いのBちゃんという妹がいます。

Bちゃんも、幼い頃から教室の生徒です。

Bちゃんも、お姉ちゃんと同じように利発な子ですが、

興味の対象や物の考え方、活動への取り組み方などはAちゃんとずいぶん異なります。

Bちゃんは問題を解くよりも実験をするのが好きで、

じっくり何か考えていると思ったら、「~はどうしてなの?」

「~はなぜなの?」と自分の中でよく練られた疑問を口にするのです。

 

教室で、今回の

「2ひきの恐竜にとっくみあいをさせるには どうすればいいでしょう?」といった

問題を思いつくのは、教室のBちゃんタイプの子たちです。

 

お姉ちゃんのAちゃんの「答え」にたどりつくのが得意なところは、

文句なしにすばらしいことです。

でも、妹のBちゃんの「問い」を生み出すのが上手なところも、とっても魅力的だ、

と感じています。

 

青と赤の恐竜の影。


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