虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

やる気のスイッチを入れるアイデアいろいろ 3

2019-10-31 21:42:16 | それぞれの子の個性と才能に寄りそう

前回の記事で、

その年代、その年代で、とても敏感になっている

数学的なテーマを工作に取り入れる

といったことを書きました。

 

ちょっとまわりくどくなりますが、そのことについて

書いていきますね。

 

小学校低学年の子たちは立体物に関する

独特の感性やこだわりがあるな、と感じています。

立体物の見え方やとらえ方が

大人とはずいぶんちがうようなのです。

そのせいで、この時期の子らの物作りを見ていると、

どうしてそんなめんどくさい作り方をするんだろう?

と首をかしげることがよくあります。

 

下の写真は小学1年生のBちゃんが人形用のベッドに色紙を貼っている様子です。

見ていると、1面ずつ、形を写し取って貼っていました。

こうした作り方は、年長~小学2年生の工作風景ではしょっちゅう見かけます。

 

立体物を真似て形を作る時も、形を全体としてとらえるのではなくて、

一面ずつ形を描いて切り抜いて、それらを隣り同士張り合わせて作っていくのです。

 

その後、展開図もどきのようなものを作る時期もあります。

電車でしたら天井面と側面の2枚の

3面がつらなった形。

それを組み立ててから前と後ろの面を

継ぎをあてるように切り取って貼りあわせるのです。(その時点で底はありません)

家を作る場合、床と側面の壁1~2枚の

つらなった形が多いです。

 

下の写真は3つの面がつらなった形です。

こうした工作上の変化と算数の学習は深くつながっているようで、

小学生になったばかりの子らは『面積』と『まわりの長さ』のちがいが

聞いてもピンとこないのですが、

こうした面に対する独特の関わり方をした後で、

そういった概念が急に腑に落ちるようになるんです。

 

話が「やる気のスイッチ」という話からずいぶん脱線してしまったのですが……。

 

ちょうどその時期、その時期の

子どもが敏感になるテーマは、「物作りがあまり好きじゃない」という子も

工作に惹きつけるし、

「勉強は嫌」という子も、算数に興味を抱くきっかけとなりやすいです。

 

次回に続きます。


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