同じサイズの2匹の恐竜。
向かいあわせてライトを当てると2ひきの恐竜の影。
そこで、子どもたちに問題。
2匹の恐竜をひっつけないで、とっくみあいをさせるにはどうすればいいでしょう?
ライトを左右に動かしたり、ライトを当てる角度を変えたりしても、
恐竜の影はずっと離れたまま。とっくみあいが起こるはずがありません。
でも上の写真のように恐竜をずらしておくと、不思議なことが起こります。
ライトを斜めから当てると、離れていた恐竜がとっくみあいを始めるのです。
同じような方法で、人形たちにマラソンやおいかけっこをさせるのも面白いです。
恐竜のとっくみあいの問題は、子どもたちと影絵遊びをしていた時、
偶然、発見したものです。
教室に幼い頃から通ってくれているAちゃんという小学生の女の子がいます。
この子はとても利発な子で、日常に転がっている様々な問題についても、
テストや問題集で出される問題についても、問われていることを正確に把握して、
筋道を立ててていねいに考えていき、正しい答えに行きつきます。
Aちゃんには、3つ違いのBちゃんという妹がいます。
Bちゃんも、幼い頃から教室の生徒です。
Bちゃんも、お姉ちゃんと同じように利発な子ですが、
興味の対象や物の考え方、活動への取り組み方などはAちゃんとずいぶん異なります。
Bちゃんは問題を解くよりも実験をするのが好きで、
じっくり何か考えていると思ったら、「~はどうしてなの?」
「~はなぜなの?」と自分の中でよく練られた疑問を口にするのです。
教室で、今回の
「2ひきの恐竜にとっくみあいをさせるには どうすればいいでしょう?」といった
問題を思いつくのは、教室のBちゃんタイプの子たちです。
お姉ちゃんのAちゃんの「答え」にたどりつくのが得意なところは、
文句なしにすばらしいことです。
でも、妹のBちゃんの「問い」を生み出すのが上手なところも、とっても魅力的だ、
と感じています。
青と赤の恐竜の影。