虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

遊んで育つという言葉が成り立つのは、普段の遊びのレベルが高い場合

2021-12-22 11:22:26 | 幼児教育の基本

KID´Sいわき・ぱふ代表、にほんこどもの発達研究所の岩城敏之氏が

『子どもの遊びをたかめる大人のかかわり』という著書のなかで、

「遊んで育つという言葉が成り立つのは、基本的には普段の遊びのレベルが高い場合です」

とおっしゃっています。

岩城氏はこんな例を挙げて説明しておられます。

 

大人が子どもたちに鶴の折り方を教えたとします。

上手な子はパパッと折って、下手な子は手伝ってもらいながら作ります。

もっと折りたいという子もいれば、もうこりごりという子もいるはずです。

 

そこで、もっと折りたいと思うときに折れる状況が大事で、折り紙コーナーが

きちんとあるという環境を設定します。

教わった折り紙が面白かった子は、そこに集まって自分たちでどんどん勝手に

遊びますし、もしひとりも集まらなかったとしたら、そこが幼稚園や保育園の場合、

教えていた先生だけが面白くて、子どもは先生が真剣だからお付き合いしていただけ

ということです。

 

それも悪くはないけど、遊んで育つという考え方からすると、

それは遊ばなかったということと同じ。

つまり技術も身についていないし、習熟しないということです。

 

岩城氏の文章を引用させていただくと、次のような遊びと育ちの関係があるのです。

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何回も何回も「もう一つ作ろう、もう一つ作ろう、こんなんも作ろう、

あんなんも作ってみよう」と思って遊んで、はじめて子どもは育つわけです。

遊んで育つということは、こういうくりかえしが大切です。

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たとえば、父の日に園でお父さんの絵を描くのはいいけれど、

普段から家族の絵を描いたり、ままごとコーナーにお父さんごっこがどれだけ

盛り上がるような仕掛けが置いてあるか、新聞とかたばことかお酒など……。

そういうことが本当の意味で子どもの成長を育む

「普段の遊びのレベルを上げる」ということだ、とおっしゃっているのです。

 



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