宙組「白夜の誓い」「PHOENIX 宝塚」

2014-11-27 20:55:06 | TAKARAZUKA
お芝居はイマイチ…。ショーは楽しかった!

お芝居に関しては、テル君の描き方は良かった。原田先生が描くグスティ像にめちゃくちゃ共感した。でも、キタロウ君とミリオンの描き方がイマイチやった。

特にキタロウ君演じるヤコブは、テル君演じるグスティの幼なじみであり腹心やろ。いわゆるベルばらのアンドレみたいな役柄やん。わたし的には最後までアンドレでいて欲しかった。

ぶっちゃけ書くと、ヤコブにグスティを殺させたらアカンわ。あれじゃヤコブは病気にしか見えない。思わず、お前どないしたん!?と心の中で叫んでもうた。いくら史実に基づいて描いていたとしても、キタロウ君じゃなくても良かったんじゃない???

っていうか、そもそも殺す必要があったのだろうか???ま、テル君のためにフィナーレを付けたかったから、史実通りグスティを殺したんだとは思うけど、どうせなら、ま、私なら、キタロウヤコブじゃなくて、裏の裏をかいてマー君演じるリリホルンに殺させる。せっかくグスティによって命拾いしたのに、結果的には再度裏切る設定にしたら面白かったと思う。

あれじゃ、ホント、ヤコブは病気にしか見えない。まさか、グスティと考え方の相違があったなんて思ってなかった。だったら、あの海戦の前にちゃんとほのめかす程度でも人物描写として描いておくべきだったと思う。ホンマ、お前、急にどないしてん!?状態やで。

あとミリオン演じるソフィアの描き方も、まだヤコブよりはマシだったけど、あの心理転換は強引やったな。原田先生が描きたいことはわかるけどね。せやな、グスティに対する心の揺れをもう少し具体的に描くべきだと思う。

っていうか、ぶっちゃけ書くと、脚本の軸がブレてるんよね。基本的には、グスティとソフィアの愛の経過を軸にして、ヤコブ、リリホルン、そしてうららちゃん演じるイザベルを肉付けしていけば良かったと思うんよね。あれじゃ完全に、グスティとヤコブの友情が軸だもんね。恋愛部分が付け足しになっているのがそもそものイマイチの原因だったと思う。私にはね。

いくら、退団するテルキタに花を持たせたいからといって、あの流れはダメよダメダメ!キタロウ君は最後までテル君の腹心でいて欲しいのが、テルキタファンの心理だと思うけどね。あんな裏切りはアカンと思う。

めちゃくちゃ愚痴りまくりましたが、グスティの描き方は本当に良かったです。

これまたぶっちゃけ書くと、最近私自身が虚しさを感じていたことと同じようにグスティも悩んでいて、あまりにもタイムリーでビックリしました。

私の場合は、このBlogを書くことすら虚しさを感じるくらい、今の学生にガッカリしたんですよ。同じ若者でも働いている者とそうでない者の違いを目の当たりにして、思わず、とある政治家の言葉が頭を過ったんですよ。ずっとその言葉を否定していたのに肯定している自分に気付いて、自分自身の偽善者ぶりにもガッカリしたんですよ。めちゃくちゃ意味不明な文章を書いて申し訳ないですが、その学生が特別悪い訳じゃないんだけど、とにかく、虚しさでいっぱいだったんですよ。

グスティも同じくらい虚しさを味わっているのに、それでも自分の信念を貫いている姿にとても感銘を受けました。私も、今まで通りの自分でいようとテル君のグスティからたくさん元気をもらいました。本当にタイムリーでビックリでした。これも神様の導きやね(笑)

は、いいとして、だからといって、テル君の演技が良かった訳じゃないよ。

テル君のグスティは、ポスター通りの悩める憂いのある王様で、海戦まではその演じ方で良かった。でも、海戦以降も始終憂いを帯びた演じ方に、私は首をひねる。せっかく海戦に勝利したんだから、自信を持っていいと思うんよね。っていうか、自信を持つと思うんよね。海戦の時はあんなに自信に溢れていたのに、宮廷に戻ってきたら、また憂いを帯びた演技をしているのが私には理由が分からなかった。今回ばかりはテル君の演技にモノ申す!

わたくし、テル君の演技大好きです。名古屋にも行きました。全国ツアーも観ました。雪組のテルカルもチエちゃんファンに負けじと当日券並びました。それくらいテル君のお芝居が好きだった。演技派の祐飛さんの直下にいたのに、祐飛さんと全く違う演技のアプローチに心奪われたのに、今回ばかりはダメ!

一ファンとして言わせて頂きます。海戦以降のグスティは勇気と自信に溢れたグスティにして下さい!の方が断然自然な心理変化だと思うよ。なんで最後まで悩める王様である必要があるのか分からない。テル君の意図が読めない。

マー君は安定した演技で、歌はもう問題ないね。今回はキタロウ君に花を持たせる役だったので、キタロウ君が二番手な役柄でしたが、マー君のトップ楽しみにしてます。

リミオンは、絶対エリザベートをしないといけないと思いながら見てました。劇団は、ミリオンの扱いが酷い!宝の持ち腐れや。ぶっちゃけ、ミリオンのアイーダが観たい!瞳子さんと180度違う新しいアイーダが生まれると思う。

うららちゃん、スッシー組長、カイ君も良かった。うららちゃんもバウよりも更に歌が上手くなってた。地声より少し高いキーで歌えるようになったね。カイ君は滑舌に難ありやな。声に張りが出てきたけど、言葉が籠もる。このままだとカイ君でアイーダか…。ちと心配。ビジュアルは完璧なんやけどな…。頑張れ、カイ君!スッシー組長の悪役最高!せーこさんのエカテリーナも良かった。あ、ドキンちゃんママも。

全体的には、やはり宙組はコーラスが素晴らしい!やはりどの組より一番だと思う。個人的には問題があっても、全体でこれだけまとまりがあれば十分だと思う。

あと、今回は特に、宙組には、名前が分からないだけで本当にお芝居も表情もいい役者がたくさんいる。名前を挙げたいけど、プログラム見ても誰か分からない(涙)

原田先生の作品だから、きっと松井るみさんの美術だと思ったらやはりそうで、今回も松井美術に堪能させてもらいました。一層のこと、原田先生とるみさんでベルばらを焼直ししたらいいのにと思ったほど、本家ベルばらほどの派手なセットではないけど、ロココの雰囲気がちゃんとあって、セピア調の照明がレトロ感を醸し出していて、板に絵を描いているだけなんだけど、場面転換もそれぞれに表情があって見応えがありました。

特に海戦のシーンの美術は、上から袖から板で造形されていく様が面白かった。原田版「エル・アルコン」&「トラファルガー」に唸りました!ぶっちゃけ、もう少し振り付けに船に乗っている雰囲気があれば尚良かったんやけどね…。

ま、プロローグでも「エル・アルコン」風に、子役がセリ下がり、テル君がセリ上がるのも「エル・アルコン」好きな私には堪らん演出でした(笑)

グスティとソフィアの恋愛を軸に、キタロウ君とマー君の役の設定を微妙に変えるだけで、面白さが断然増す&変わると思うんよね…。残念な脚本でした。私にはね。

ショーは、藤井先生らしくてアパッショ並みのテーマソングと流れと内容で、あっという間に終わった感じ。プロローグから引き込まれました。

フェニックスだけあって、ヤンさん時代の花組のショー「火の鳥」を思い出した。明らかに意識した衣装があった。個人的には楽しかった。

全くテル君のサヨラナ感がない構成が逆に良かった。もちろんフィナーレはサヨラナ色満載ですが、悲しい気持ちより、最後まで楽しんでね!の気持ちの方が強かった。

個人的には♪シェヘラザード♪が好きなので、藤井先生のチョイスに感動(笑)

とりあえず、ショーの感想はこれまで。

テル君のサヨラナ公演はまだまだ観るので、ショーの感想やテル君とキタロウ君のメッセージはその時書きます。

今日のまとめ:良くも悪くもテル君のグスティのお蔭でテンションが上がって、言いたい放題書いてしまいました。今更だけど、気を悪くされた方がいらしたらごめんなさいm(__)m


♪I LOVE YOU♪

2014-11-16 01:14:27 | 日記
初めてこの曲で泣けた…。

NHKの「SONGS」観ました。

一時期だけど、明菜さんに夢中になってた時代があったから、ファン時代の当時の記憶が走馬灯のように駆け巡ってきました。

♪I LOVE YOU♪を歌う明菜さんの姿。尾崎豊さんがどんな想いでこの曲を作り上げたのか、その尾崎さんの魂がまるで明菜さんに憑依したかのように、そして明菜さん自身がその歌詞に共鳴したであろうその歌う姿に…。

椅子に座ってのレコーディング。明菜さんの体力の限界を感じさせる痩せ細った姿。それでも全身全霊で歌おうとする姿に涙が止まりませんでした。

明菜さんに関してはまた後日書く予定にしているので、これ以上は書きませんが、明菜さんのファンになったのは必然だったんだなと最近つくづく感じてます。

私は明菜さんに影響されたんじゃなく、結局は似た者同士を好きになるんだなと実感した今日の「SONGS」でした。

NHKさん、放送して頂きありがとうございましたm(__)m

今日は、私個人的に過去の自分に虚しさを感じる1日で、何を頑張って生きて来たんだろう…と捌け口がなくて悶々としていたんですが、あ、自殺願望はないので…、今日の放送のお蔭で、明菜さんも闘っているんだから私も頑張らねばと励まされた想いで感謝の気持ちでいっぱいです。

来年1月のPart2も楽しみにしてます。

そして、明菜さん、焦らなくていいから、ゆっくりでいいから、ちゃんとご飯を食べて、心も身体も元気を取り戻したら、その時は姿を見せてね。今はメッセージだけでいいから無理しないでね。ファンはいつでも待ってるからね!


「NYMPH()MANIAC」vol.2

2014-11-07 19:25:32 | 映画
ラース、なんて恐ろしい人っ!(月影先生風に)

いや~、vol.1はイマイチやったけど、vol.2はヤバイ!

感想レビューで結末を知ってしまった上で観たんですが、結末がどうこう関係なく私にはビックリする内容でした。

vol.2は、vol.1と打って変わって、私がイメージするラースのカメラワークの技法に戻っていたので、すんなりストーリーに入り込めたんですが、あまりにも入り込みすぎてビックリ仰天な内容に鳥肌が立ちっぱなしでした。

このvol.2こそ、本当の「アンチクライスト(反キリスト)」です!

「アンチクライスト」を観た時はタイトルと内容が符合しなかったんですが、このvol.2を観たら合致した。結末を知っていても予期せぬ展開というか描写で、過激なエロシーンなんてただのカモフラージュです。魚釣りのエサです。

ぶっちゃけ書くと、これは、聖書ならぬ性書で、オーガズム=キリストの昇天なんですよ。

私はクリスチャンじゃないから聖書のことは詳しくないけど、ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」のストーリーだけでも知ってたら、vol.2のいろんなシーンが「ジーザス~」と被るのが分かる。あんなシーンもこんなシーンも「ジーザス~」そのもの。

副題を付けるならば、「アンチクライスト・スーパーヒロイン」って感じやね。

描いていることは本当に反キリストだと思います。アメリカを揶揄しているどころの話じゃない。結果的にはそういうことが言いたかったんだとは思うけど、ラース、あんたは本当に恐ろしい人やわ。

「ジーザス~」を知っていたら、ホントこのvol.2は180度見方が変わる。

キリストの受難の道のりが、主人公ジョーのオーガズムへの道のりだと思ったら、あんなシーンもこんなシーンも怖くなってくる。私が敬虔なクリスチャンだったら猛抗議してたかもね(笑)

主人公ジョーは、キリストでもあり、裏切り者のユダでもあり、マグダラのマリアでもあり、聖母マリア様でもある、でもジョーは決キリストのように決して昇天はしない。いや出来ない。ジョーはキリストでも、ユダでも、マグダラのマリアでも聖母マリア様でもないから。ジョーはジョーであるから。←意味不明でごめんなさいm(__)m

ジョーは生き続けることで、死ぬその日まで受難の道を歩み続ける。たくさんの罪を背負って。キリストはたくさんの他人の罪をを背負って受難の道を選んで昇天したけど、ジョーは昇天を望まない人生を生きていく。

孤独から逃れるために、セックス依存症ではなく色情狂としてオーガズムを求めていた不感性ジョーが、果たしてセックスのない孤独に耐えていけるのか?彼女の第二の受難の旅が始まって、映画は終わったけど、本当に意外な展開でした。

vol.2は内容的にも「アンチクライスト」の延長線でもあり回帰的な内容になっていて、vol.2を観るなら「アンチクライスト」は絶対観ておいた方がいいと思う。っていうか、ラースの過去作品は観ておいた方がより楽しめると思う。「ジーザス~」も観ておいたらさらに点と点が結びつく。

私が感動したvol.1でジョーのお父さんとの樹木のエピソードがvol.2では…。あ~やられたぁ。そう来たか!?って感じです。

ケガだらけのジョーの性遍歴をひたすら聞き続けていたセリグマン。あんな歳まで操を守り続けていたいたのにね…。ま、人間なんてそんなもんです。

ラストのジョーは、まさに「ドッグヴィル」「マンダレイ」のグレースそのものだと思ったので、ジョーの罪は深いけど、頑張って生きていって欲しいと思った。

今日のまとめ:「リトル・ダンサー」のあの少年が…。ジエイミーだけでなく、今回も役者さんは体当たりな演技をされていて、お疲れ様と言ってあげたいです。

あ、ラストのエンドロールの歌、シャルロット自身が歌ってた。

vol.1はドイツ語のヘビメタだったし、あのジョーが登った山も「アンチクライスト」と同じケルンの山かなと思った。ドイツ繋がりなのも不思議な縁を感じました。

ラースの次回作はドラマらしいので、映画はいつになることやら…。今回の作品は、過去の作品のオマージュ的な部分が多かったので、当分映画は製作しないのかな~?と思った。いつかまた、アッと驚く作品を期待してます!

「グレース・オブ・モナコ」

2014-11-06 23:08:38 | ニコール・キッドマン
まさか、ニコールの口からあんな台詞を聞く日が来るなんて!!!

日本語字幕を担当された古田由紀子さん、素晴らしかったです。英語の原文は単語を見ないと分からないので、DVD発売までこれはお預けやね。はい、DVD買います!

確実に好みが分かれる内容だったけど、もちろん私は好き!(笑)

観客動員数的にも超久々のニコールのヒット作って感じで、“ニコール”でブログ検索すると結構鑑賞されている方が多くて、それはそれでニコールファンとしては嬉しいのですが、作品的には、私は好きだけど、ニコールファンじゃなかったり、ファッションに興味ない方が観たら間違いなくイマイチな作品だと思う。

モナコの財政危機を救ったグレース・ケリーの一世一代の大芝居…。

あれを大芝居と表現したら、まるで大嘘つきみたいやん!?って思わずキャッチフレーズを考えた人に文句が言いたくなったけど、客を惹き付けるには良い文句だとは思った。

この作品がカンヌで初お披露目された時は、実際のモナコ公国から大きな物議が醸し出されたようですが、わたくし、全くモナコ公国の歴史を知りませんが、間違いなくフィクションとされるシーンや設定があって、怒るのはごもっともだと思った。あれは勘違いされて当然だと思うよ。

レーニエ三世のあんなシーンや、お姉さんのシーン…。映画作品としては普通にアリアリなんだけど、史実の点と点を結ぶ線の膨らませ方はやりすぎ!だと言わざるを得ない。

ま、どこまでが本当でどこまでがフィクションなのかは分かってないけどね…。一応史実に基づくフィクションだと前もって表示されてましたが、ほとんどがフィクションだと思う。よく出来た脚本というよりかは、よく頑張った脚本って感じかな…?

映画的には、ヒッチコックが登場するだけあって、まさかサスペンス仕立てにはなっているとは思ってなかったので意外な展開ではあったけど、そのサスペンス要素よりも、

ニコールの台詞が素晴らしい!!!

ぶっちゃけ書くと、ニコールの台詞にウルウルしまくりでした。

脚本は、強引な展開でイマイチですが、台詞は私の大好きな単語がちりばめられていて、パンフレットには台詞は載ってなかったから、DVD発売まで待てないので帰りに本屋さんに寄ってノベライズ本を買ってしまいました(笑)

ラストのニコールの演説の台詞、私には堪らない言葉群でした。

一応映画ではモナコ公国を救った言葉の設定にはなっているのですが、私には、世界平和を唱えた愛の言葉だと受けとりました。

全文載せたいのですが、めんどくさいので載せません。興味がある方は映画、もしくは小説でご確認下さい。

女優を夢見た少女が、大人になって本物の女優になり、そして、一国の公妃になり、まるでシンデレラストーリーをまさにその手で掴んだ。

実際は、結婚しても夫は公務で忙しい。グレース本人は二人の子供に恵まれてもまだ公妃としての暮らしに馴染めずにいた。そんな中で、ヒッチコックからの映画出演依頼が舞い込む。グレースの女優への憧憬心が復活する。

一度は賛成してくれた夫だったが、フランスがモナコに税金を払えと言ってきたあたりから、態度が一変した。夫婦関係に溝が深まる。

この夫婦関係がどのようにして再度修復されるかがストーリーの軸になってはいるんだけど、テーマがズバリ、“本当の愛”なんだよ。

グレースは財政危機の中で、苦渋の決断を迫られる。女優復帰するか?しないか?

結婚当初は強い愛と絆があって結婚したはずなのに、思い通りにならない現実を目の当たりにしたらそりゃ心も揺らぐと思うんよね。結婚して初めて気付く現実から逃げだしたい気持ちも分からなくもない。

過去の栄光や思い出にもう一度浸りたい想いも理解出来る。でもそれ以上に、現実と己と向き合って何が大事なのかを見極め、そして生きていくことも大事だと思うんよね。

初心忘れべからず、じゃないけど、グレースはもう一度あの頃の愛を取り戻すことで、本当の愛を学ぶ。そして大きな決断をする。

元女優グレースが本当の公妃グレースになるための決断は、見せ方は強引だったけど、ウルっときました。

「エビータ」もそうだけど、妻の愛が夫を変える。私的には好きな展開なんだけど、愛に興味ない方には本当につまらない内容だと思うよ。

“本当の愛”“覚悟”の二つの単語が活かされた脚本で、メッセージ性もあって、本当にラストの演説の台詞は素晴らしかった!

ファッションに興味がある方ならニコールの美しさが際立つ衣装やアクセサリーに目が奪われたことでしょうが、私にとっては、ニコール演じるグレースの覚悟と決断と勇気にとても説得力があって、良い作品に出会えて良かったね!とニコールを褒めたくなりました(笑)

トム・フーバー版の「レ・ミゼラブル」の、どアップのカメラワークには辟易するものがありましたが、オリヴィエ・ダアン監督のニコールのどアップにはセンスがあって、女優さんはカメラのどアップはヌードと同じくらい嫌だと思いますが、ニコールのどアップには耐えられるだけの美しさがあって見飽きることはなかったです。若き日のカトリーヌ・ドヌープに似てた。

モナコの景色が大変綺麗でした。

演出が、いかにもオマージュ的な見せ方をしたシーンがあって、一瞬、これ劇中劇?って思わせるような演出があざとかった。不自然やった。

ニコールのグレースを見ながら、山口百恵さんがフラッシュバックされました。生き方が似てるね。きっと百恵さんも芸能界復帰の依頼やテレビ出演の依頼があったと思うんよね。ひょっとしたらグレースと同じ思いだったのかな…と想像した。

この作品、夫婦のありかたを考えさせられますね。結婚したことないけど…(笑)あ、夫婦だけじゃないね。夢と現実の狭間で悩んでいる人にも共通するものがあるね。

今日のまとめ:選択、覚悟、決断、勇気、実行、そして愛があれば、本当に不可能はない思う。怖いものはないと思う。

苦渋の決断を迫られた時の、片方を切り捨てないといけない勇気、本当につらいね。これも考え方次第ではハッピーになれるんだけどね。欲があるとどうしても割り切れないんよね…。

グレース・ケリーって、1981年の神戸のポートピア博で夫婦で初来日されたんや!?亡くなる1年前に日本に来ていたなんて…。しかも東京じゃなくて神戸に。親にポートピア博に連れていてもらったからなんか不思議な縁を感じる。。

ニコールの演技は、間違いなくアカデミー賞ノミネートはないな。でもゴールデングローブ賞にはノミネートして欲しい!


「ブレス・オブ・ライフ」

2014-11-01 22:44:05 | 舞台
「ビッグ・フェラー」「昔の日々」に次ぐ難解なストーリーでした。

ぶっちゃけ書くと、新国立は二人芝居の演目のために何故この戯曲を選んだのか?非常に疑問に思う作品でした。

この作品は、ニコールの「めぐりあう時間たち」、ニコールが元々主演予定だった「愛を読む人」、ニコールの初舞台作品「ブルー・ルーム」の脚本家として非常にニコール繋がりのあるデイヴィッド・ヘアの脚本作品で、しかも、

出演者には、宝塚現役時代は大ファンだった久世のノンちゃんがいるということで、非常に期待したんですが、結果的にはイマイチでした。私には難解過ぎた!

難解というか、単純に私が理解不能だっただけなんですけどね…。

観劇後、パンフレットに載っている宮田慶子さんのコメントを読むと、そういうことか~と納得出来る部分はあったんですが、それでもよりによってなぜこの戯曲の選択したのか疑問に思う内容でした。

を前提に、感じたままを書きます。

登場する女性二人。1人は、二人に共通する男の妻。もう一人は、男の元愛人。妻と男は離婚したかどうか分からないけど、今は旦那は若いの女のと暮らしている。

元愛人の家に妻が来るところからストーリーが始まる。

一見女同士バトルが繰り広げられるのかと思いきや、そうじゃない。妻は元愛人に何かを聞き出したくてやってきた。結局何が聞きたかったのか?何が知りたかったのかは、具体的なことは結局のとこは分からない。でも、なんとなく何故元愛人の家を訪ねてきたのか、理由は分かってくる。

でも、二人の会話が全く噛み合ってないから、真意が全く見えてこない。

ただ分かること、男は最低だということ。

真実の愛(相)手を見つけたから、若いの女のもとに行った???セックス好きだったのに、その若い女性とはセックスをしていない???

真実の相手ならセックスは不要かもしれないけど、妻も愛人も幸せに出来ない人間がどうして幸せになれる!?上手くいくわけないやん。同じことを繰り返すだけ。だと私は思う。男のけじめのなさにイライラしぱっなし。

そんな男に翻弄されてしまった妻と元愛人が不憫でならなかった。

妻が元愛人を訪ねた理由は、自分ではけりをつけたかったからと言っているが、具体的に何に対してけりをつけるのか、ちゃんとした言葉では語っていない。

ただ漠然として分かることは、「パルムの僧院」のクレリア同様、今の自分にけじめをつけることだと想像した。

何故、妻は元愛人を訪ねに来たのか?最初は本人も分かってなかったと思う。突然急に何故か会ってみたくなったんだと思う。

本を書くためと言いながら、実は本当に聞きたかったことも分かってなかったと思う。ただ話がしたかっただけだったんだと思う。

噛み合わない会話の中から、妻も元愛人も男の素性が見えてきて驚愕する。自分が知らない夫の素性と、元愛人の人間性から自分が見えてきたんだと思う。これが本当に知りたかったことだったんだと思う。

結局のとこ、元愛人は過去に生き、妻は平凡な今を生きていて、二人とも未来に向かって生きてなかったことに気付く。

男と上手くいかなかったのは、セックスばかりで、コミュニケーション不足、理解不足、心の会話不足が原因(だと思われる)。

結局は男に捨てられた者同士が、完全に理解しあった訳ではないけど、心を開き、前向きに、自分らしく生きていく希望を見いだす。

妻は、男(旦那)が若い女のもとに行ってしまい、自分でもこれからどうしたらいいか分からなかったんだと思う。自分に何か悪い原因があったのかもしれない、でもその原因が何か分からなかったから、その理由を突き詰めたかったから元愛人の家に来たんだと思う。

元愛人も、過去の出来事を完全なる過去として忘れ去ろうとしてるのに、無意識では男と一緒の写真を今も大事に飾っていた。過去に囚われていた。自分では否定していたけど、過去に囚われて生きていた。

お互いがお互いの知らなかったことに気付くことで前向きになり始めたんだと思う。

自分で書いていて意味不明になってきましたが、そんなストーリーだと解釈しました。

自分の知らないもう一人の自分。自分を見つめていくことで、本当の自分が見えてくる。そうすることでより他人を理解していけると思うんよね。逆もしかりで、他人の観察で自分が見えてくる。

私自身未来に生きてないので、妻の気持ちが少し分かるかな?って感じですが、あの旦那はアカン!別れるなら別れるでいいけど、ケジメはつけなアカンで!

嫌なことから逃げても、逃げきれへん。いくらでも追いかけてくる。自分の力で立ち向かって乗り越えないと、本当の意味で前に進めない。と私は思う。

それにしても、真実の愛ならぬ、真実の相手という表現は素晴らしかった!こういう表現もアリやね(笑)

ノンちゃんの妻と若村さんの元愛人の演技バトル。脚本演出的に中途半端な演技バトルでしたが、もう少し分かりやすい戯曲が良かった…。でも、関西でも新国立の作品が観れるようになったのは嬉しい。

今日のまとめ:一部の観客のマナーの悪さはいい加減にして欲しい。遠慮なく咳をしていた人が多かったし、携帯見てる人もいた。マジ迷惑極まりない。演者も迷惑してたと思う。私の周りにいたら超低い声で注意したんやけど、生憎いなかった…。

今日は、宝塚市の武庫川で一万人(実際は半分以下)のギネス挑戦ラインダンスにヅカ友さんが参加するということで、観劇前に様子を見てきました。

てっきり、足上げラインダンスだと思ってたら、一例でダンスをするラインダンスでしたが、なんだかんだで綺麗に揃っていてビックリしました!