「紫子」「HEAT ON BEAT」千秋楽

2010-02-24 22:44:02 | TAKARAZUKA
観てまいりました。

まずは「紫子」

月組贔屓の方はゴメンなさいm(__)mと最初に謝っておきます。

正直な感想を申し上げますと、後半の吹雪が般若の面で登場するシーンから演出が雑になっていて感情移入が全くできず、涙も出ませんでした(ソルフェリーノでは結構涙したのに…)。

皆さんいい演技をしていて存在感は充分あったのに、紫子の嫉妬の場面への流れ、戦の場面から開城への流れ、そして細かく言えば、何故外記が紫子が女性だと分かったのか、外記がお香を殺すシーン、また三大夫が外記を刺すシーン、紫子が吹雪の恋人だと分かったのか…それらを説明するようなきっかけやセリフがなく(観客は客観視してるから状況設定は分かっていますが…)、お芝居としての流れが細切れのように雑になっていて見ていて非常に違和感がありました。

紫子の嫉妬に狂う場面は1番の見所で1番同情を買うところなのに、あまりにも嫉妬する行為がなんの前触れもなく唐突すぎるので引いてしまいました。

そしてラスト、たず、三大夫、そして定嗣が火の中に入るシーン(玄関から入るみたいな設定)、どうしてあんな扉を設けたのか分かりません。規模がこじんまりしていて、お城が炎上しているようなスケールの大きさが全く感じませんでした。本当後半は???の連続でした。

トップ二人のお披露目とみりお君の見せ場を意識した演出が、逆に限られた時間内に収まらず省略せざるを得なかったと想像しましたけどね。

個々の生徒さんが良かった分、再演の希望に応えられるような紫子ワールドを築くことが出来なかったことが本当に残念でなりません。

まあ、たくさんの方が涙されていたので、こんなこと思ったのは私だけかもしれませんが…。

続いて、「HEAT ON BEAT」

これはとても良かったです。私個人的で申し訳ありませんが、青樹泉さんが二番手のように扱いされていたのがとても嬉しかったです。

実際はみりお君が二番手の羽を背負っていましたが、青樹さんがトップさんの次に輝いていたので、本当気持ちよく見ていました。

瀬奈さんバージョンも見ましたが、このショーはDVDが欲しくなるくらいとても楽しめました。

赤椅子場面の桐生さんのセクシーさ、トップお二人によるアクロバティクリフト、黒燕尾、霧矢さんの裸足のダンス、紅一点のマリモちゃんの流し目…とても印象的で本当良かったです。

一つ望めば、お芝居があんなに絡みが少なかったんだから、せめてショーだけはトップ二人の場面をもっと観たかったです…。

千秋楽の舞台挨拶

霧矢さん本当面白い方ですね。ストレートな発言が関西人らしくて大好きです。「スカピン」チケット取りましたので、瞳子さんに負けないくらいのアドリブとグラパンを楽しみにしてます。

月組恒例のジャンプ、月組の財産になりましたね。

今日まとめ:青樹さんの吹雪とてもハンサムでますます惚れ惚れしちゃいました。日向さんとまた違った味があって、青樹さんの新しい魅力にファンになられた方が多いのではないでしょうか…?

外記の星条さん、二番手とか関係なかったらショーヴラン似合うのに。いい声してるし、こんなに悪役が似合う人いませんね。

みりお君は、若さと真面目さが定継にピッタリで、正直シメさんより印象的でしたよ。

「スカピン」で皆さんがどう演じて下さるか本当楽しみです。

ソルフェリーノの夜明け(宝塚雪組公演)

2010-02-20 00:48:08 | TAKARAZUKA
泣けました(涙)
こんなに泣かせる演出になっているとは思ってませんでした(涙)

水さんの初日舞台挨拶に感動し、騙されてもいいやと思って観たのが正解でしたね。

空席が非常に目立っていたにも関わらず、決して臆することなくエネルギーに満ちあふれた舞台を観させて頂きました。

♪ソルフェリーノ~ソルフェリーノ~ソルフェリーノの夜明けが十字を赤く染める~♪

一体何回歌うの!?本当耳にこびりつきましたわ(笑)

植田先生の作品だから観ないという偏見がお持ちでしたら、是非騙された思ってご覧頂きたいです(決して宝塚の回し者じゃないですよ)。
涙に飢えてる方にはピッタリな作品です。

ブログで話題になっていたオープニングのベルばらもどきのショーは、戦争と平和を象徴したコンセプトとして私は捕らえているので全く違和感ありませんでした。

今の時代の平和を象徴し、続くお芝居の戦争の悲惨さを強調しようと意図したんじゃないかと思います。

愛原さんの演技に関して植田先生がNOWオンで触れられてましたが、充分感情がこもってましたよ。嫌な女から改心するまでの心の変化もちゃんと伝わってきたし。誰も彼女の演技に口は出さないと思いますけどね。

この作品をもって彩吹さん、未来さんが退団されると思うと本当残念で仕方ないです。もっと癖のある男役が見たかったのに残念です。

今日のまとめ:空席が目立った割りには拍手の音は凄かった。それだけの価値はあったからね。

ポポリーノ君、ハーモニカ良かったよ!この方が1番目を引いたのではないかな?

音月さん、やっぱり月組特出でショーヴラン演じて欲しかったな。か、次回作を雪組でスカピンやって欲しかった。

ラストのデュナンのセリフは正に「戦争と平和」(同じ植田先生の作品)のアンドレイのセリフと同じでしたね。植田先生の戦争に対する考え方なんでしょうね。だったら今の雪組で「戦争と平和」を再演して欲しかった。というか、なぜ再演してくれないんだろう…。

未沙さん、1番美味しい役どころでしたね。でも、彩吹さんと愛原さんとの別れのシーンでの口だしは無用だと思います(未沙さんが悪いんじゃないですが…)。せっかく好感度アップしたのにあのセリフで逆戻りしましたよ。第一登場させる必要あったんですかね…植田先生?

最後に駄目出ししちゃいましたが、本当な観る価値ありますよ!

カラマーゾフの兄弟

2010-02-15 00:51:34 | TAKARAZUKA
生の舞台を観る予定でいたのに時間なくて諦めた作品。DVDを買おうかと躊躇っていたらスカイステージにて放送して下さるなんて…スカイステージさん、ありがとうございます!

率直な感想は終わり良ければすべて良し!
とても感動しました!

原作を読んだことのある私と致しましては、

ゾジマ長老の件(くだり)がない。
親父殺しのシーンに原作のミステリアス性が欠けたこと。
ドミトリーがいかにも犯人だと観客に錯覚させる演出に欠けたこと。

を除けば、かなり見応えのある作品に仕上がってました。

二幕目は本当に良かった。全てのメッセージがここに集約されてましたね。きっと齋藤先生は一幕目の演出に苦労されたのでは?というのが逆に窺えましたけど…。

それはそうと、イワンとその化身が二幕目で説得力ある存在になってましたね。一幕目で化身の存在を曖昧にした効果が出ていたと思います。イワンの挫折が実に共感を覚えました。

そして、イワンが兄のドミトリーを救おうとするシーンが1番泣けました(涙)。

本当、愛に溢れたストーリー展開に感動しちゃいました。
壮大な音楽も胸に響きます。ただ白羽さんの歌が聞き取りにくかったのが残念ですが(別に高音で歌う必要があったのかな…?)。

ラストのショーは「戦争と平和」のショーとほぼ同じ選曲だったので、「戦争と平和」も大好きな私としては嬉しい限りです。

本当、終わり良ければすべて良し!な出来でした。

今日のまとめ:水夏希さん、本当演技が上手い!間の取り方が非常に長けてます。役者は間が大事ですからね。

それと、宝塚も将来有望な演出家が育ってきましたね。齋藤先生の「エル・アルコン」大好きです。宙組の次回作「トラファルガー」も楽しみにしてます。次回も迫力ある海戦のシーンを期待してます。

最後に、「カラマーゾフの兄弟」、まだ読まれたことのない方は一度挑戦されることを切望します。人生に行き詰まった方は特にお勧めします。それは私ですけどね…ハッハッハッ

14年経って修正しましたが、誤字だらけで恥ずかしい…