「ブレス・オブ・ライフ」

2014-11-01 22:44:05 | 舞台
「ビッグ・フェラー」「昔の日々」に次ぐ難解なストーリーでした。

ぶっちゃけ書くと、新国立は二人芝居の演目のために何故この戯曲を選んだのか?非常に疑問に思う作品でした。

この作品は、ニコールの「めぐりあう時間たち」、ニコールが元々主演予定だった「愛を読む人」、ニコールの初舞台作品「ブルー・ルーム」の脚本家として非常にニコール繋がりのあるデイヴィッド・ヘアの脚本作品で、しかも、

出演者には、宝塚現役時代は大ファンだった久世のノンちゃんがいるということで、非常に期待したんですが、結果的にはイマイチでした。私には難解過ぎた!

難解というか、単純に私が理解不能だっただけなんですけどね…。

観劇後、パンフレットに載っている宮田慶子さんのコメントを読むと、そういうことか~と納得出来る部分はあったんですが、それでもよりによってなぜこの戯曲の選択したのか疑問に思う内容でした。

を前提に、感じたままを書きます。

登場する女性二人。1人は、二人に共通する男の妻。もう一人は、男の元愛人。妻と男は離婚したかどうか分からないけど、今は旦那は若いの女のと暮らしている。

元愛人の家に妻が来るところからストーリーが始まる。

一見女同士バトルが繰り広げられるのかと思いきや、そうじゃない。妻は元愛人に何かを聞き出したくてやってきた。結局何が聞きたかったのか?何が知りたかったのかは、具体的なことは結局のとこは分からない。でも、なんとなく何故元愛人の家を訪ねてきたのか、理由は分かってくる。

でも、二人の会話が全く噛み合ってないから、真意が全く見えてこない。

ただ分かること、男は最低だということ。

真実の愛(相)手を見つけたから、若いの女のもとに行った???セックス好きだったのに、その若い女性とはセックスをしていない???

真実の相手ならセックスは不要かもしれないけど、妻も愛人も幸せに出来ない人間がどうして幸せになれる!?上手くいくわけないやん。同じことを繰り返すだけ。だと私は思う。男のけじめのなさにイライラしぱっなし。

そんな男に翻弄されてしまった妻と元愛人が不憫でならなかった。

妻が元愛人を訪ねた理由は、自分ではけりをつけたかったからと言っているが、具体的に何に対してけりをつけるのか、ちゃんとした言葉では語っていない。

ただ漠然として分かることは、「パルムの僧院」のクレリア同様、今の自分にけじめをつけることだと想像した。

何故、妻は元愛人を訪ねに来たのか?最初は本人も分かってなかったと思う。突然急に何故か会ってみたくなったんだと思う。

本を書くためと言いながら、実は本当に聞きたかったことも分かってなかったと思う。ただ話がしたかっただけだったんだと思う。

噛み合わない会話の中から、妻も元愛人も男の素性が見えてきて驚愕する。自分が知らない夫の素性と、元愛人の人間性から自分が見えてきたんだと思う。これが本当に知りたかったことだったんだと思う。

結局のとこ、元愛人は過去に生き、妻は平凡な今を生きていて、二人とも未来に向かって生きてなかったことに気付く。

男と上手くいかなかったのは、セックスばかりで、コミュニケーション不足、理解不足、心の会話不足が原因(だと思われる)。

結局は男に捨てられた者同士が、完全に理解しあった訳ではないけど、心を開き、前向きに、自分らしく生きていく希望を見いだす。

妻は、男(旦那)が若い女のもとに行ってしまい、自分でもこれからどうしたらいいか分からなかったんだと思う。自分に何か悪い原因があったのかもしれない、でもその原因が何か分からなかったから、その理由を突き詰めたかったから元愛人の家に来たんだと思う。

元愛人も、過去の出来事を完全なる過去として忘れ去ろうとしてるのに、無意識では男と一緒の写真を今も大事に飾っていた。過去に囚われていた。自分では否定していたけど、過去に囚われて生きていた。

お互いがお互いの知らなかったことに気付くことで前向きになり始めたんだと思う。

自分で書いていて意味不明になってきましたが、そんなストーリーだと解釈しました。

自分の知らないもう一人の自分。自分を見つめていくことで、本当の自分が見えてくる。そうすることでより他人を理解していけると思うんよね。逆もしかりで、他人の観察で自分が見えてくる。

私自身未来に生きてないので、妻の気持ちが少し分かるかな?って感じですが、あの旦那はアカン!別れるなら別れるでいいけど、ケジメはつけなアカンで!

嫌なことから逃げても、逃げきれへん。いくらでも追いかけてくる。自分の力で立ち向かって乗り越えないと、本当の意味で前に進めない。と私は思う。

それにしても、真実の愛ならぬ、真実の相手という表現は素晴らしかった!こういう表現もアリやね(笑)

ノンちゃんの妻と若村さんの元愛人の演技バトル。脚本演出的に中途半端な演技バトルでしたが、もう少し分かりやすい戯曲が良かった…。でも、関西でも新国立の作品が観れるようになったのは嬉しい。

今日のまとめ:一部の観客のマナーの悪さはいい加減にして欲しい。遠慮なく咳をしていた人が多かったし、携帯見てる人もいた。マジ迷惑極まりない。演者も迷惑してたと思う。私の周りにいたら超低い声で注意したんやけど、生憎いなかった…。

今日は、宝塚市の武庫川で一万人(実際は半分以下)のギネス挑戦ラインダンスにヅカ友さんが参加するということで、観劇前に様子を見てきました。

てっきり、足上げラインダンスだと思ってたら、一例でダンスをするラインダンスでしたが、なんだかんだで綺麗に揃っていてビックリしました!


「オーシャンズ11」

2014-11-01 02:19:55 | ミュージカル
めちゃ楽しかった!!!

同じ脚本でも宝塚版は宝塚版の良さがあったけど、慎吾版も慎吾版の良さがあった。

ま、作品のメッセージ性を含めたクオリティの高さでは、圧倒的に宝塚花組版が良かったけど、エンターテイメント性は圧倒的に慎吾版でしたね。

宝塚版がプロ集団なら、慎吾版は職人集団って感じかな…。

どっちにしても、今日は大変楽しませてもらいました。

特に今日はラスティ役の山本君の誕生日だったから、誕生日ネタのアドリブで客席が湧きまくりやった。しかもハロウィンでもあるから、ダブルネタで大盛り上がりでしたね。超楽しかった&面白かった!

っていうか、よくこの日のチケットが取れたな~とチケットの神様に感謝ですm(__)m

ちなみに今日のチケットは運良く抽選でゲットしました。ジャニーズで、しかもSMAPの慎吾君が主演だから絶対ハズレると思っていたのに、まさかの奇跡のチケットゲットでした。

ちなみに、31日を選んだのは、単純に金曜日だから仕事が休みやすいという理由です。ハロウィンとか山本君の誕生日とか全く関係なく、むしろハロウィンなんて忘れてた。山本君の誕生日なんてついこの前、感想ブログを読んで知った。今日は千秋楽よりきっとめちゃくちゃお得な日だったと思う!超ラッキーDayでした(笑)

慎吾君の挨拶にあったように、ホント今日は山本君が主役でしたね。山本君のアドリブがてんこ盛りの上に、誕生日ネタで大盛り上がりで、しかも、今ではお約束の山本君の慎吾君へのラブモーションネタもあって、大爆笑もんでした(笑)

第二部の演技指導も、慎吾君のむちやぶりで、山本君の誕生日の祝いのために皆に1人ずつ躍らせたたり、ジョンソン先生の名場面では、“今日の主役”のたすきを掛けた山本君の意味不明なアドリブで客席が大いに湧いて、しかも、敵役のさとしさんからもアドリブでお祝いの言葉があったりと、本当に内容がなくなってしまうくらいお祝いモードでアットホームでめちゃくちゃ楽しかった!


最後の山本君の挨拶では、お母様に産んでくれてありがとう!と感謝の言葉を述べていて、本当に今日は山本君にとって忘れなれない思い出の1日になったことでしょう!お誕生日おめでとうございます!

今日の感想、山本君ネタで終わってしまいそうですが…(笑)

ダニーの慎吾君は、TVでイメージしていたのと180度違って、めちゃクールでちょい悪ダンディーなダニー像だったのでビックリしました。もっと明るいダニーだと思ってたから、いい意味で裏切られました。とてもカッコ良かったです。

ぶっちゃけ書くと、めちゃくちゃ歌が上手くて踊れる訳ではないけど、国民的アイドルグループのSMAPの慎吾君だけあって、スターオーラが半端ない!やはりスターは立ってるだけで様になる!これぞスター!って感じでした。

山本君との絡みが本当に楽しかった。山本君とハグがあったかと思うと、山本君のアプローチを拒んだりと…本当にこの二人のコンビ最高でした(笑)

妻のテス役の観月さんは、めちゃくちゃ綺麗!歌が上手い!こんなに歌えるとは思わなかった。ぶっちゃけ、ねねちゃん、蘭ちゃんより良かった。ま、地声で歌えるのは慎吾版での特権やもんな。宝塚だと裏声を駆使しないといけないから大変やし。

テスの演技としては、観月さんだけでなく、出演者皆さん、作品自体がエンターテイメント性に流れていったので、演技がどうこう語ることが出来ないんですが…、観月さんのテスは綺麗!の一言に尽きます。

で、ラスティの山本君は、私の想像以上にミュージカルのセンスがあることに驚きました。何本もミュージカル作品に出ているのは知ってたし、元々初演レミゼのガブローシュだったのも知ってたけど、こんなにセンスがあるとは思わなかった。

今回のラスティ役は宝塚版と違ってめちゃチャラ男だったけど、猫背なのに上手くスーツを着こなし、ダンスも上手く、歌も上手く、声音を使った微妙なアドリブを除いたらm(__)m、ぶっちゃけ、山本君で「モーツァルト」のヴォルフガンクが観たくなった。絶対ピッタリだと思う。是非ともご検討を!

宝塚を退団して初の生キリヤン。さすが、キリヤン!イロモノをやらせたらピカイチやね(笑)今日は三階席からの観劇で、オペラチェックしまくりだったのですが、キリヤンだけでした、三階席まで目配せしてくれたの。他の方はさとしさんがたまに…。他の方はカーテンコールまでなかった。

ぶっちゃけ書くと、目配せは非常に大事です。目が合ったかもしれない!?と、スターは観客に勘違いさせてナンボ。キリヤンは宝塚の元トップさんだけあって大ホールでの見せ方が分かってる!それが一番素晴らしかった!

キリヤンのイロモノは想像以上でした(笑)キリヤンでゾフィ役もアリアリやね。
ベネディクトのさとしさんはそのままの役でした。とても貫禄があって良かったです。

オーシャンの仲間達は、本当に芸達者というか、技を持った方が多くて、見応えがありました。

てっきり、イロモノ役として選ばれたんだと思っていたラッキー池田さんと芋洗坂係長が意外と正統派な役作りだったので、ちょっと拍子抜けしましたm(__)mラッキー池田さんのようかい体操(?)の振りは良かった!

あと、美術が、まさかの松井るみさんで驚きました!てっきり、「レディ・ベス」の方だと思っていたのでビックリしました。るみさんのセンスの豊富さに驚きました。今回は、ルービックキューブの平面板って感じのスライド式の床で、ガジノをイメージしたデザインが三階席からだとはっきり見えるので動きが面白かったです。

客席を潰してステージを前に広げたり、テーブル席を設けたりと梅芸が完全にガジノに大変身していて、これはいくら音響が良くてもフェスティバルホールでは遊べない舞台演出でしたね。

客席に着いた時から既にステージ上ではお客さん相手にガジノが行われていて、始まる前から楽しい演出でした。

宝塚作品の男女混合版。全然アリアリですね。ま、中身がなくなってしまうのは困るけど、こんなに楽しかったらそれだけで十分かなと今日の舞台を観て思いました。再演はアリでしょうね。

今日のまとめ:さすが、ジャニーズ主演作品だけあって、客席の男子率、間違いなく1%もいなかったと思う(汗)舞台が始まったら、マジ男子のカッコイイダンスシーンがまるでホストクラブみたいな雰囲気があって、自分が客席にいることに超場違い感を感じてしまった(笑)でも、すごく楽しかった!チケットの神様、本当にありがとうございましたm(__)m