月組 新人公演

2013-07-31 00:37:29 | TAKARAZUKA
先ほど、レベルが高いと書いたのですが、ぶっちゃけ最初の1/3はウトウトして所々寝てしまいました(笑)m(__)m

判事と警部のあのシュールな掛け合いのシーンからはお目目パッチリで最後までウトウトすることなく観ましたよ。

本当にレベルの高い新人公演だったと思いました。ぶっちゃけ、ウルッとするシーンがあったほど(笑)

主役を演じたタマキチ君は安定していて良かった。落ち着いた演技でした。ただ台詞が今一つ聞き取りにくかったな。どっちかというと、このルパンに関しては癖はあるけどマサオの方がが好き。

今日の注目は、実はカーラを演じた咲妃みゆさんでした。バウ等でヒロインを演じていたのでどんな演技をする娘役なのかずっと気になっていました。

最初は顔の印象も含め地味な存在だな~と思っていたんですが、お目目パッチリしてからはとても良い存在感を醸し出していて、大人な演技力に感動しました。ついついスカピンのマルグリットをイメージしてしまったほど。演技は文句ありませんが、歌がそこそこ上手いので訓練すればもっと歌で聴かせられる娘役さんになると思います。

モーリスを演じた輝月君が、めちゃバトラーな出立ちで、タカコバトラーにソックリでビックリした!ロミジュリの大公役から落ち着いた演技をする方だと注目してましたが、モーリスは三の線のキャラでもあるので、普通に演じられていてこちらも安定感がありました。歌も普通に高音が出たりと歌ウマさんでもあることが分かったので、これからの活躍が非常に楽しみです。間違いなく輝月君ならバトラーを普通に演じられると思う。

ドースンを演じた蓮君がみりおにソックリでこれまた驚いた。どの角度から見てもみりおだった(笑)

判事の海乃さんも本役顔負けなくらい男っぽさと女性らしさのメリハリが上手く、警部を怒鳴りあげるとこでは客席が凍り付くくらいの迫力がありました(笑)

みらちゃんのビクトワールも流石の年長さんの演技でとても印象深いです。

ウトウトしている時から、全体的に声の出し方がしっかりしているのが分かったし、群衆の歌のシーンもかなりの熱の入れようでチームワークの良さを感じました。

少ない人数ながらも各々がしっかり演じられていたので文句ございません。東宝公演も間違いなく好評だと思いますよ。

そうそう、ウトウトしたのは脚本がね…。二回目だと眠たくなるよ(笑)m(__)mでも、そういえば、隣に座ってた男の子は寝てなかったな(笑)ストーリー、分かってたんやろか…?

今日のまとめ:あるシーンでやけに客受けしていて笑いをとっていたんですが、笑っていたのは本役さん達だったのかな…?意味不明だった…(笑)

そうそう、宙組の「風共」のポスター見ました???めちゃええやん!めちゃ楽しみになってきた!


「ペーパーボーイ」

2013-07-30 22:57:00 | ニコール・キッドマン
見終えたあとにジワジワと襲ってくるなんとも言えない切なさがあります。

ぶっちゃけ書くと、月組の新公を観る前にこの映画を観たんですが、今日の新公のレベルは非常に高かったんですが、その感動を打ち消すくらい映画の余韻を今も引きずっています。


一癖も二癖もある登場人物達の好奇心と欲求が招く悲劇…。まだ黒人差別が色濃く残っている時代に起きた事件をきっかけに、それに関わったがために起きた悲劇。そして、マザコン坊やのひと夏の苦く辛い恋物語を描いたそんな内容でもありました。

アバズレ、マザコン、SM、ゲイ、人種差別、歳の差、性癖、学歴詐称、離婚、テレパシー…などなど、「春琴」に通じる部分もありましたが、綺麗ごとではない裏の部分、フィクションだからといって右から左に聞き流せない生々しさがありました。

ラストは予想をしえなかった展開だったので、かなりハラハラして観ました。メインの事件は未解決のままなんですが、事件の真相は想像がつく、そんな内容でした。

間違いなく悲劇ではあるけど、決して救いがない終わり方でもないんですが、典型的なハリウッド映画的なラストでなかったのは良かったです。

全体的にも、1970年代の雰囲気を映像テクニックを含めリアルに再現されていて、ニコールの化粧もそうですが、登場人物のファッションセンスも時代を上手く反映していたと思います。

一癖も二癖もある登場人物を、二コールを初めとして、ザック・エフロン、ジョン・キューザック、マシュー・マコノヒーが演じているわけですが、あまりの彼らの存在感、熱演ぶりや怪演ぶりはかなり見応えがありました。

予告ではニコールのビッチぶりな演技を非常に楽しみにしていたんですが、最初は良かったんですが、ラストに向かうにつれて役の悲劇性が浮き彫りにされていくので、ニコールよくやった!と褒めたくなるくらいニコール熱演してました。

役柄は、実は普通にピュアな女性なのに、一般的でない感性というか感覚があるために悲劇を招いてしまう役なんですね。ニコールの役が最後までビッチな役だったら自業自得で割り切れたのに、ピュアな部分が垣間見れる役だった分、見終えた後の切なさが今も余韻として残ります。テレパシーを感じる相手を間違えたね…。

で、その歳上のニコールに恋する青年をザックが演じているんですが、ニコール同様切なさが残る役でした。本当に切ないとしか書けない。最後の最後まで一途でピュアな青年を好演してました。テレパシーが届くには一足遅く、本当に切なかったです…。

そのピュアさをいとも簡単に砕いてしまうような役をジョンが演じてました。いかにジョンの役が最悪か、後々よく分かってくる感じ。

毎回毎回ジョンのたれ目の笑顔に癒されていたんですが、今回はホンマ最低な役でした。ジョンじゃなくニコラス・ゲージが演じているのでは?と思うくらい見事な怪演ぶりでした。見終えた後に、ジワジワと残虐性がより顕になってくるので、この余韻は監督の手腕の巧みさを証明していると思います。

肝心な説明が少ない分、見終えた後にフラッシュパックしてくる映像群に、そうかあの時のあれは…と想像できてしまうので本当に後味が悪い。この後味の悪さはラースの作品に匹敵するものがある。これは脚本が悪いとかじゃなくて、本当に演出が上手い証拠だと思う。

ニコールの演技は本当に素晴らしい。賞獲得には至らなかったけど、ノミネートされて本当に良かったです。私なら絶対にオスカーノミネートさせましたけどね(笑)

いつもなら、ニコールのビビビ演技に出会うとDVDを買うんですが、この作品に限っては本当に後味が悪くリピート出来ないのでDVD買いませんm(__)m

今日のまとめ:マジ、後に響いてくる作品やわ。オススメはしません。

新公の感想を書いて、早く気分転換図ります。


「春琴」

2013-07-27 23:52:33 | 舞台
究極のSM、かつ究極の純愛の物語、ここに馳せ参じたりにけり!

とても外国の方だとは思えないくらい日本人の演出家より繊細な演出に感動してます!

日本人が忘れている心がきめ細かく描かれていたと思います。

宝塚の男役が創りだす男性像、しいてはニューハーフのホンモノ以上の女性らしさ同様、日本の詫びさびや繊細さってもはや存在しないのかなと思う演出でもありました。

小道具の使い方が野田さんみたいに変幻自在に想像を掻き立てる演出になっていて、演出家のサイモン・マクバーニーは日本人以上に日本の文化に詳しいと思いました。

大道具がなくてもちゃんと一室を創りあげる演出力は、野田さんといいとこ勝負だったと思います。

文楽をモチーフにしつつも、ガラカメワールドもあって、演劇ファン必見の作品だと思います。

深っちゃんとか皆関西弁を使っていて、関西が舞台の谷崎作品をどうして今まで関西で上演してくれなかったのか!?という思いと同時に、関西では観ることないんだと思っていた作品を三度目にして上演してくれたことに感謝してます。

ということで、今日1日限りの上演なので、しかも非常に安く観れるので急遽マチソワ観劇しました(笑)

谷崎潤一郎の「春琴抄」は読んだことないですが、映画はATGアーカイブ版を観たことあります。宝塚でもやってましたね。観たことないですが…。

映画はエロティックでしたが、舞台は本当に繊細で、本当に外国の方が演出したとは思えないくらい和のテイストがふんだんにちりばめられていて、しかもガラカメワールド全開だったので、本当に想像力が掻き立てられました。

最初に書きましたが、究極のSM。春琴と佐助の関係があまりにも和風SM過ぎて、自虐の対語にあたる嗜虐という単語があることを初めて知りました(笑)春琴はまさに嗜虐的なSの存在で、佐助はまさに春琴の嗜虐行為に喜びを見出だす典型的なMの存在で描かれてはいましたが、確かにエロスは感じるけどまったくもってやらしさは感じませんでした。

確かに、人形を使っての男女の交わりがあったり、人形だと思ったら本当の女性が裸になるシーンはあったけども、本当にやらしくなかったです。

この表現はタブーですが、片輪の美学、不完全なる美学があって、目が見えないことがより他の美しきものを引き立てる要素となっていること。暗闇だからこそ分かる美しき心。それらが光を陰で対象的に描かれている点が素晴らしいと思いました。照明の使い方がとても上手かったです。

マチネ観劇の時に疑問に思ったことがあって、目が見えない春琴の性欲、火傷を負わされたときの自分の顔が醜いと思う気持ちって、不自然な感情だと思っていました。いくらわがままなお嬢様であってもあまりにも淫らな感情に見えたし、失明しているのに醜いと分かる心理も非常に違和感を感じました。

ソワレ観劇で、春琴って非常に頭が良い娘であるが分かったし、目が見えない分、耳は鋭い感覚を持っているから、昔は今と違って情報が少ない分、地獄耳で世情に詳しかったんだと想像ができました。性の感情って、私は突然湧いてくるものじゃなくて周りの情報から芽生えてくるもんだと思うんでね…。

醜いと思う気持ちは、ずっと自分は美しいと言われてきたから分かることだとは思うけど、醜い姿というのは、心が醜いと違って、実際に見ないと分からないことだと思うから、きっと春琴は、見ないけども、例えば、歌舞伎の「かさね」や「四谷怪談」の内容を知っていて、醜い顔は怖がられるという認識があったんじゃないかな…?と想像が働いた。それくらい、本当に春琴は世情に詳しかったんだと思った。

片輪の美学って、春琴に関しては、見た目の美しさだけでなく知的なオーラも兼ね備えていたからじゃないのかなと思ったら、全てが腑に落ちた。

究極のSMだけで、究極の純愛ものと書いたのも、結婚はしていなくても、特殊な恋愛関係であっても春琴も佐助もお互いが初めての相手で最後まで寄り添っていた点はまさに純愛ものだと思うんですよ。

まさにそれを強調するかのように、立石涼子さん演じるナレーターが特異な恋愛をされているんですよね。

恋愛の形は様々でいいと思うんですよ。犯罪にならなければ…。歳の差も同性愛も全然いいと思うんですよ。お互いが好き同士なら。

立石さんの最後の台詞のように過去には戻れないんだから、出会う前には戻れないんだから卑屈にならず前向きに歩くしかないと思うので、何度も書くけど、幸せになるための恋愛をして欲しいと思った。苦しい恋愛は、そもそもどこか歯車が噛み合ってないと思うよね。人を好きになって苦しいのは、勝手にあなたがわざわざ苦しみを選択しているんだと言いたい。

って思った作品でした(笑)

深っちゃんの声には透明感があって、声音の使い方も表現も上手く、まさか深っちゃんが人形を操作するとは思ってなかったので、その人形の扱い方も、人形がホンモノの子供に見えるくらいリアルな動きを見せてくれていて、他の女優さんとの共同作業ではありましたが、見応えがありました。

最後はホンモノの春琴に変わるんですが、声がとても魅力的でした。

逆に人形を演じられた女優さんさんもマジ人形でした!裸になるときにホンモノだと分かるんですが、それ以前もそれ以降もリアル人形として存在していて、歌舞伎以外でリアル「ガラスの仮面」が観れて感動してます!

佐助を演じた青年時代の成河君、中年時代の高田恵篤さん、晩年を演じた笈田ヨシさんも統一感があってとても良かったです。成河君の笑顔はとても癒し系だと思います。私は昔、なーちゃんが客演した演劇集団万有引力のお芝居「レミング」を観たことあるので、高田さんが非常に懐かしかったです。まさかここで高田さんの話を書く日がくるとは思ってもみませんでした(笑)

この作品、非常にチームワークもよく、演出も細かいので、久々にTHE・演劇を観た感覚があります。大道具がなくても小道具だけでこれだけ上手く空間を使って魅せる演出力に本当に感動してます。東京に行かずに関西で観れて本当にラッキーでした!

そうそう、立石さんが桃井かおりさんに見えたのは私だけ…?(笑)声も演技もとても素晴らしかったです!

今日のまとめ:日本の演出には繊細さは欠けていると思うけど、まだまた佇まいや所作には繊細さは残っていると訂正します。今日の演者の皆さんとても素晴らしかったから。

月組「ルパン」「Fantastic Energy!」

2013-07-24 23:19:50 | TAKARAZUKA
ショーはめちゃくちゃ良かったよ!

でも、お芝居も嫌いではない。お芝居は…ぶっちゃけ客を選ぶ内容やな。

お芝居に関しては、ユルイ空気が流れてたな…。間延びしているとかじゃなくて、ミュージカルと題しているのに、BGMが足りないというか…、極めてストレートプレイに近いミュージカルだと思いました。

もう少しテンポアップに出来ると思うし、歌って踊るミュージカルシーンを盛り込められたと思うけど、あの流れが正塚先生のこだわりのようにも感じました。

原作ものだからというのもあるけど、正塚先生の作品にしては主人公がひねくれておらず、ピュアなラブストーリーな内容だったので私は好きです。

ネタバレすると、今まで金貨や美術品を盗む怪盗ルパンが、一度は死んだとされたルパンが実は生きていて、次は自分が標的にされるというミイラ取りがミイラになっちゃう展開で、怪盗なんだから標的にされて当然やん!という逮捕が目的の標的ではないのがこの作品のミソなんですが、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」的オチに、果たしてルパンの最後の恋の行方は成就されるのか…?というのが、この作品のメインテーマだと思いました。

最初は眠たくなる内容かと思いましたが、意外と二転三転とミステリアスな展開になっているので、観ているこっちも“えっ、どういうこと???”とみっちゃん演じるモーリス・ルブランと同じ目線で観てしまうので、次の展開が気になって仕方がなく最後まで眠たくなりませんでした。

内容がややこしいので辻褄が合っているのか分からないけど、私的には本当にルパンがピュアな青年(?)に見えたので、ややこしい内容ではあるけど結局は己の抱えた障害をどう乗り越えるのか?がミソなピュアなラブストーリーだと思いました。

間違いなく客を選ぶ作品だと思ったし、残念ながら夏休みにお子さんが観る作品でもないないと思いました。お子さんにも観て欲しいなら、同じルパンものなら怪盗がメインの冒険?アクション?活劇的な内容にしたと思うので、間違いなくそっちの方が面白いと思う。そうしないのが奇をてらう正塚先生らしさなのかもしれないね。

マサオのルパンも嫌いでない。チャピの令嬢も究極の選択を迫られる役柄で、スピ的に表現するならば二人とも己に課せられた試練をどう乗り越えるか?それが二人が出会った運命だと思ったので、二人ともしっかり演じられていたと思います。

ミヤルリファンと致しましては、ミヤルリの役柄が、「アルジェの男」でもりえちゃんが演じたミッシェルとタブって見えてしまい、善い役なんだけど何故か悲しくなったのは私だけかもね…。

ミヤルリに対抗するかのように、同期のカチャが悔しいくらいにいい味を出してた。カチャにしては珍しく大人の役をちゃんとカチャなりに消化して演じていたのでカチャの成長を感じました。

みっちゃんはまさに二番手的存在でした。ルパンの最後の恋の行方を見守る?聞き出す?役柄でもあり、「風とも」のスカーレットⅡ的なルパンのもう一人の分身的存在にも見えて面白い演出だと思いました。

マギーとスーさんコンビが素晴らしい!めちゃシュールな笑いを誘う(笑)昔観た「銀の狼」のミツエさん(若央りささん)&ともちゃん(紫ともさん)コンビを思い出しました。この二人が登場すると重たい空気の一種の清涼剤的存在になっていて、場繋ぎにもっと出てくれたらもっと面白くなると思った。まだまだ脚本いじれると思います。

で、ショーは、最初から最後まで群舞祭りでした。お芝居はじっくり型だっただけに、ショーはあっという間でした。展開が早く、じっくりオペラチェックが出来ないくらい見所が豊富でした。

ラインダンスでソロで踊ってた生徒のテクニックには魅了されるわ、この公演で退団される越乃組長さんに華を持たせる場合もあって、千秋楽の光景が見える演出でした。

ショーのミヤルリは髪型で遊びまくっていて、トサカ(?)ヘアーからリーゼント、そしてオールバックへと髪型がショーの流れと同時に少しずつ盛りが移動しているのが面白かった。ミヤルリのオールバックは新鮮でした。個人的にはトサカが一番カッコ良かった。ソロもあり、声も伸びるようになってミヤルリの成長も著しいものがありました。

ショーのみっちゃんはマジ専科オーラでなくトップオーラ全開で、みっちゃんがセンターの群舞はかなり魅せられました。マサオはマサオで良いねんけど、みっちゃんの気合いの入れ様は半端なかった。別にマサオに喧嘩を売っている見せ方でなく演出がそうなっているだけです。

そうそう、マサオとチャピのデュエットで、♪青い影♪が使用されていて、情報がなかっただけに思わず涙がこぼれそうになりました。この曲、めっちゃ好きなんですよ!中村B先生、私の好みをよくご存知で(笑)これだけで月組通えます!

ショーは本当に群舞祭りだし飽きないので、お芝居は眠たくなるかもしれないけど、ショーは観る価値ありますよ!

今日のまとめ:越乃組長さん、お誕生日おめでとうございます。私が観た日がちょうど誕生日だったらしく、マサオの声掛け、組長とアイコンタクトがとても微笑ましかったです。組長さんの退団も、なんでこの時期に!?という思いがありますが、最後の日までセクシー組長としてお芝居では三枚目キャラですが、ショーは十分そのセクシーさを発揮されていたので客席やファンを魅了して下さい!群舞の階段降りが注目です!他の場面でマサオの薔薇渡しも千秋楽の見所仕様になってます。中村B先生の粋な計らいですね、めちゃくちゃ愛を感じました。

千秋楽、仕事休みなら頑張って並びます(笑)




宙組 全国ツアー初日

2013-07-19 22:18:02 | TAKARAZUKA
めっちゃええやん!!!


お芝居もショーも本当に素ん晴らしかった!引き合いにだしちゃいかんけど、ウィーン・ミュージカル~より遥かに良い。

今や宝塚の王道化としている「うたかたの恋」。去年の11月から柴田先生が宣伝していた作品。全国ツアーではあるけど、生観劇は大劇場のマリコルドルフ以来なので、もう約二十年ぶり。ぶっちゃけ期待してなかったんですが、本当に良かったです!!!

もうね、みりおんが98%完璧マリー・ヴェッツェラだったから驚いた!

「復活」の新人公演から注目させてもらってますが、これまでの役からして大人の役が多かったし、落ち着いた演技をする人だから、マリーは難しいやろな~と思っていたら、全くの杞憂の杞憂でした。

可憐で薄幸な乙女をものの見事に体現してくれてました!

ぶっちゃけ感じたままを書きますが、桜乃彩音ちゃんに似た可憐さがあって、まさかここまで仕上げてくるなんて想像もしてませんでした。良い意味でみりおんに裏切られました。

98%完璧マリーと書きましたが、残り2%は…、

おじさん胸キュン台詞“怖くはありません”、無意味にイチャイチャしているシーンの締めの台詞ですね(笑)あの言い回しだけが私好みではなかった(笑)

この台詞は、もうちょっと可愛く言ってくれないとね…(笑)個人的には2%ではなく10%くらいの比重があるんですけど、一般視点だと2%かなと(笑)はい、ただ単に私の好みですm(__)m

冗談はさておき、みりおんの演技で完全に掴みOKでした。立ち振舞い、仕草、声音、全て完璧マリーでした。本当に最後まで素晴らしいマリーでした。ルドルフが一目惚れするだけの説得力があるマリーでした。あっぱれじゃ、みりおん!

テル君のルドルフは、そのまんまです(笑)役作りが必要やったん?と思わすくらいそのままルドルフで、白の軍服が大変お似合いでした。テル君のルドルフは本当そのまんまなのでなんの文句もございません。マリーを撃つシーン、ウルッときました。とても気持ちが伝わってきました。まさか自分がウルッとくるとは思わなかったほど…。

私がこの作品で一番好きなキャラであるステファニーを演じたうららちゃんも完璧でした。最初は純矢さんで観たいと思ってましたが、実際のうららちゃんの演技を観るとこれまた納得もんでした。マリーに対する嫉妬心も丁寧に表現していてとても良かったです。ステファニー役はずっと姐御タイプのイメージがあって眼力を必要とする役だと思ってましたが、若いうららちゃんが演じることで、マリーと年齢的に対等であることがステファニーとルドルフとの間にある価値観の不一致さや安らぎのなさがより顕著によりリアルになったと思いました。これは新たな発見でした。

まー君のジャンが、最初の登場シーンで、あまりにもマリコさんにそっくりでビックリしました!あれは意識して表情作ってたんとちゃうかな?(笑)意外と出番が多くて良かったです。最初と最後しか出番がないイメージだったからね。

美穂姐さんのエリザベート、立ち姿(舞踏会で客席に背を向けて立っているその姿)が肖像画のようでした。首の角度がとても役の気持ちを感じました。さすがの貫禄でした。

悠未さんのフランツは、ぶっちゃけ声が若く感じましたが、鷲と鷹のシーンは絶品でした。ここのテルドルフも良かった。

悠未さんに関しては、ラストが絶品。これはこれからご覧になる方のために内緒にしますが、最初まさか!?と思って終演後プログラムを見たらやはり本人さんだったので驚きました。凄く良かったです。多分、悠未さん本人もかなりお気に入りでテンションが上がっているんじゃないかと…(笑)

宙組は名役者が揃っていて本当に素晴らしい!の一言に尽きます。一人一人書けなくて申し訳ないですが、組長さんもキタロウ君も大海さんも純矢さんも副組長さんも、れーれ、ブラッドフィッシュの松風君も少ない出番ながらもとてもメリハリがあってとても良い存在感でした。

作品的には、やはり、昔大劇場で観たことある者にとっては舞台セットや空間にもの足りなさがありましたが、宙組のメンバーがものの見事に空間を埋めるくらいの素晴らしい演技を見せてくれたので何も文句ございません。これからご覧になる方は安心して観れること保証します!←ホンマやな!?

ショーも、少ない人数を感じさせないくらいの迫力があって、客席が超ノリノリでした。たくさん客席降りがあったせいもあるけど、1階席の方はめちゃくちゃ楽しめますよ!私はいつもの安い三階席でしたが、久々に梅芸全体のテンションの高さに感激しました。宝塚の素晴らしさを実感しました。

ショーは、脚本家説明やスライドはないだけで、大劇場の時より完成度が高くてとても良かった。

ホント、初日なのに客席凄くテンションが高かったね。さすが藤井先生やわ。客のハートを掴むのが上手い全国ツアーver.演出でした。

ホント、お芝居もショーもめちゃくちゃ良いので、これからご覧になる方は楽しみにしていて下さい!

今日のまとめ:本当に素晴らしい!!!この一言に尽きる。

追記:ショーで悠未さんとキタロウ君が客席降りで歌う♪ザ・フラッシュ♪懐かしかった。なーちゃんのショー作品のタイトルソングです。あ~、あのショー、確かベニー・グッドマンの曲でしたよね…?あのダンスシーンを再現して頂きたい!なーちゃんの帽子の扱いが超カッコ良かった!を思い出しました。