Björk orchestral @ Kobe

2023-03-25 23:08:58 | ライヴ
♪Isobel♪と♪Overture♪だけで一万円の価値があったよ!

特に♪Overture♪は思い入れが強いからウルッときた!インストなんだけどね…(汗;)

ということで、ビョークLIVE初参戦してきました!

神戸ワールド記念ホールだったからまだチケットが取れやすかった。

今までもっとキャパが小さいホールだったりFUJI ROCKだったりするから.チケットは取れないわ、遠いわでご縁がなかったんよね。だから今日の日を楽しみにしていました。

東京公演の模様をチェックしていたので、セトリや上演時間が90分もないことを知っていましたが、ビョークのナマ歌を聞けただけで大満足!

オーケストラというから管弦楽だと思ったら、弦のみだった。打ち込みもなくオンリー弦楽器フル出場の大編成で全ての曲を演奏されていました。

弦楽器のみなのに、めちゃくちゃ重厚感があり、ビョークの世界観にめちゃくちゃマッチしてました。

本当は、1番大好きな♪Bachelorette♪が聴けたら、大大大満足してたんだけどね。でもね、映像でストリングスのみの♪Bachelorette♪を視聴したことありますが、やはりストリングスのみではあのイントロを再現をするのは難しいからね。今回なかったのは仕方ないね。ビョークの初期の名曲
♪Joga♪
♪Isobel♪
♪I’ve seen it all♪
Hunter♪
Hyperballad♪
Overture♪(インスト)
Pluto♪

をオンリーストリングスのみでも全く違和感なく聴けたので大満足!

しかも、ビョークの独特のシャウトも聞けたので大興奮!

一曲一曲終わったあとに “ドウモ、アリガトウ” を様々なバリエーションの言い回しで言っていたので、めちゃくちゃ和ませてもらった。

衣装も、まるで卵から孵ったヒヨコのようなデザインで、って書くと幼稚園児?と思うかもしれませんが、めちゃくちゃデザイン性が高くインスピレーション?感性を刺激させる衣装でした。

アルバム「ホモジェニック」からファンなので、このアルバムの頃はちょうどMTVにハマっていた時期だったから、
♪Joga♪
♪Hunter♪
♪Bachelorette♪
♪All Is Full of Love♪
のPVは何度もハマって見ていました。っていうか、勝手に流れているのを見ていただけだけどね…。

そこからの、ラースとの出会いになった映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」だから、今回のセトリは堪らんかった!

♪Overture♪はインストですが、同じ曲でビョークが歌う♪New world♪は、私が計画的引きこもり生活を送っていた時に、毎週聴いていたラジオ番組の最終回に私がリクエストした曲がエンディングで流れたんですよ。映画情報番組だったのでよくリクエストしてた。

1、2ヶ月引きこもるために仕事しなくてもいいだけのお金を貯めては仕事を辞め、お金が尽きたらまた仕事を見つける生活を送っていたときの唯一の癒し番組で、私が他人に心を開くことができた番組でもあったので番組の終了は本当に悲しかった。

でも、最終回のエンディングに私がリクエストしたビョークの♪New world♪が流れたので、この曲には強い思い入れがあるんですよ。

番組の終了が、私の計画的引きこもり生活を終わらせるきっかけにはならなかったけど、あの時期は、間違いなくこの番組で生かされたね。

ちなみに、私の計画的引きこもり生活を終わらせるきっかけは、2006年ドイツワールドカップの年にドイツに1ヶ月行ってからです。借金して行ったから、単純に引きこもってる場合じゃなくなったんよ。返済しないといけないからね。汗;

それはさておき、

映画「ダンサー〜」は、なにもかもが衝撃的作品だった。ビョークのリアルな演技も素晴らしかったけど、なにより、ビョークの演技を引き出したラースに嵌るきっかけの作品だったし、そこからのニコールの「ドッグヴィル」に繋がるわけだから運命の出会いと言っても過言でない作品なんよね。

色んな意味でビョーク様様、MTV様様です。
次は東京でcornucopiaライブですね。めちゃくちゃスピリチュアルなライブになりそうですね。
もうチケットも完売だし、当日券も出なさそうなので、こちらには参戦出来ませんが、行かれる方は私の分も楽しんできて下さい。

オペラ座の怪人

2023-03-24 16:50:25 | ミュージカル
あー、やっぱラストは泣ける〜(泣)

ということで、実に約30年ぶりに劇団四季のオペラ座の怪人を観てきました。

ちなみに、30年前は大阪公演の再演でした。今はなき近鉄劇場。

初演の伝説のファントムを演じた市村さんはもう退団されていましたが、紅白で観た市村ファントムはめちゃくちゃ素晴らしかった。

私が観た30年前のファントムは、当時は芥川英司さんという芸名だった鈴木壮麻さんでした。クリスティーヌは鈴木京子さん。ラウルは丸さんこと石丸幹二さんでした。当時はまだ新人に近かった方々ですが、今となってはめちゃくちゃ豪華キャスト!

生のオペラ座の怪人は、2006年にドイツで観て以来。

そうそう、これがまーひどい劇場だった。一番安い席がなんと1階の後方席。1階で観れるの!?めちゃラッキーやん!?と思ったら、2階席の突っ張り部に遮られて天井のシャンデリアが全く見えないという有り様。そりゃ安いわ!じゃ納得できなかった。シャンデリアが見れないオペラ座の怪人なんてオペラ座の怪人じゃないよ!着席した時からもう興ざめ。全く楽しめなかった。ぶっちゃけ、トラウマを植え付けた劇場だった。

それ以来、劇場チェックと下調べは欠かせなくなった。やはり、宝塚大劇場は、客席数収容力と見やすさではダンドツ1位やね。何処の席でも端っこでも見やすい!

それはさておき、

約30年ぶりの劇団四季版。17年ぶりの生オペラ座の怪人は、

めちゃくちゃ良かった!!

やはり、劇団四季はミュージカル集団だから宝塚と違って皆さん歌が上手い!

ま、やはり宝塚には劇団四季にはない良い部分もあって、特に…、あ、書けないわ。差別発言になってしまう…。

久々の劇団四季は、母音法が緩和されたのか、一部の役者さんは母音法じゃなかったら聞きやすかった。

母音法は、言葉に重きを置くから感情が遠退いて不自然に感じてしまって、観てる側(特に私)は置いてけぼり感を食らうんよね。感情移入が出来なくなるんよね。

でも、今日のキャスト陣は、ラウル役の方がこれぞ母音法の発声をされていましたが、ほとんどの方が自然に表現されていたので違和感が最小限でした。

ファントムを演じられた岩城雄太さんの表現が素晴らしくて、ラストの孤独の表現に涙涙でした。見た目は大の大人なのに、心は純粋な少年のような清らかさがあって思い返すとまた泣けてくる。

時折、感情が乗りすぎて声が裏返るのも良かった。私が知ってる劇団四季の俳優さんの表現じゃなかったね。めちゃくちゃ良かった!

クリスティーヌを演じられた藤原遥香さんも素晴らしかった。歌い方は、私は音源でしか聞いたことがない野村玲子さんのクリスティーヌがフラッシュバックされましたね。よく似てました。完璧なクリスティーヌ像ではあったけど、ぶっちゃけ、他の娘役さん(あえて宝塚風に表現)と見た目も雰囲気も背の高さも変わらなかったのが唯一の残念要素だったかな。

アンサンブルの中にもクリスティーヌ候補がたくさんいたからね。これは、藤原さんが悪いわけでも誰が悪いわけでもないんだけど、クリスティーヌはやはり他の娘役さんともう少し髪型とかで差別化を図って欲しかったかな。

ラウルを演じられた光田健一さんは、まさに劇団四季の鑑のような母音法で表現されていましたが、御本人自身もめちゃくちゃ真面目な方だと思うのでそれがラウル像にピッタリでしたね。   

今回のキャスト陣は知らない方ばかりでしたが、

特にマダム・ジリーを演じられた佐和由梨さんがめちゃくちゃ良かった!声も表現も素晴らしかった。

カルロッタの吉田絢香さんも、イタリア人の雰囲気がよく出ていて素晴らしい役作りとオペラ歌唱でした。

アンドレ役の日浦眞矩さんの声も特徴的で印象に残る。

最近は、オペラ座の怪人よりファントムの方がよく観ていたから、カルロッタがクリスティーヌに毒?薬を飲ませるシーンがなかったことに、めちゃくちゃファントムに脳が侵食されていたことに気付かさせられましたが、

脚本は圧倒的にファントムの方が好きですが、私が怪人を演じるならやはりオペラ座の怪人ですね。ロイド・ウェバーの曲が圧倒的に素晴らしい!

舞台美術も装置も演出もブロードウェイ版?ウエストエンド版と同じだから尚更懐かしさと感慨深があった。

やっぱさ、シャンデリアに限らず、地下へ降りる演出、蝋燭が床から上がってきたり(ドイツでは袖からスライドだったから興ざめ)、30年前もそうだったか忘れましたが、ラウルが地下に飛び降りたり、ファントムの高速迫り下がりも見応えがあったし、ロイド・ウェバーの曲たちだけでなく、これぞオペラ座の怪人演出を堪能させてもらいました。

そう、ブロードウェイでは、とうとうクローズされちゃったみたいだしね。ウエストエンドはまだ上演されているはず。ま、こっちが先だからね。

昨今、海外ミュージカルは日本オリジナル演出が多い中、海外オリジナル演出で上演してもらえるのは劇団四季とホリプロくらいだからね(他にもあったらごめんなさい)。本当にありがたい。

大阪公演は8月までなので、もう一度観たいと思った。大阪は14年ぶりの上演だったから、次いつ大阪に来るか分からないしね。ま、大阪は14年ぶりでもそれまでに京都公演もあったけど…。



アンナ・カレーニナ &

2023-03-18 01:26:18 | 舞台
これって、チェーホフの戯曲だったけ???

いやいやいやいやいやいや、仕上がりがめちゃくちゃチェーホフやん!?

とてもトルストイの作品とは思えないくらい、今まで宝塚や映画で観てきた同じ作品だとは思えないくらい哲学的で素晴らしい脚本演出でした!

もちろん、りえちゃん筆頭に演者のみなさんも素晴らしかった!

私に言わせれば、新解釈「アンナ・カレーニナ」でしたね。

アンナを取り巻く人間関係にスポットライトを当てることで、アンナの人物像を浮き上がさせる作風がまじアッパレでした。

トルストイといえば、登場人物の数や世界観が広く見事に世界情勢を描いた超大作の「戦争と平和」が有名なのに、同じく大作なのに登場人物は身内ばかり、しかも不倫ものを描いた「アンナ・カレーニナ」。

その身近な登場人物を人物や心理描写を明確に表現することで、アンナは本当にわがままな女性だったのか?ブロンスキーが悪い人物だったのか?彼らの生き様や考え方は間違っていたのか?を問題提起する脚本になっていましたね。脚本として、もちろん演出も含めお見事!としか言いようがなかった。

ま、ぶっちゃけ、ストーリーを知ってないと分からない、初見の方が観たら、はあ?と思う箇所が何個かあったね。乗馬のシーンとイタリアのシーンね。全然説明がなかったね。

映画も宝塚もアンナの自業自得みたいな描かれ方をしているが、アンナの人物像を浮き上がらせるために存在していると言っても過言でないくらいアンナと対照的存在のキティやその姉でアンナの兄嫁ドリー、キティへ求婚するリョーヴィン、アンナの兄のオブロンスキー、アンナの夫アレクセイ、そしてもう一人のアレクセイであるアンナの恋人ブロンスキー、彼らの生き方は本当に理想なのか?間違いや理不尽さはないのか?を観客に問いかける脚本演出であったと思う。

演出と言えば、普段買わないパンフに子供目線の子供部屋をイメージした舞台美術と書かれていて、めちゃくちゃ意味深な巨大箱が浮かんでいる。何か仕掛けがあるかと期待したが、そのままだった。そのかわり産業革命の象徴である電気が降りてくる。またそれが別の意味を持つ。

また子供部屋という閉塞な空間が、登場人物たちの狭い世界での思考、閉塞感、空虚感、退屈感、そして束縛の象徴になっていたと解釈。

狭い世界では思考も狭くなる。

100年以上前の物語なのにイプセン同様現代に通じるモノがあるのが生きた言葉といえよう。

また欧米作品の象徴的存在の死神的存在の花屋の存在にも目が離せなった。死神というよりガーディアンエンジェルかな。

そして、アンナがヴァージニア・ウルフに見えた。エブエブと重なる部分もあってめちゃくちゃ導かれてる感があった。

なにより、キティに子供が授かり、お腹の中の赤いちやお腹を蹴った時、「魂がやどった」という台詞がめちゃ私のハートを鷲掴みしたわ。

アンナとブロンスキーの関係とキティとリョーヴィンの関係は映画でも舞台でも対照的に描かれることが多いが、今作はキティやリョーヴィンだけでなく、ドリーやオブロンスキーなどアンナを取り巻く登場人物の人間性を明確に描くことでアンナ自身、またアンナとブロンスキーの関係性が浮かび上がってくる。

アンナを取り巻く人物の思考が明確であればあるほど、アンナの悲劇性が際立つ。

最初にも書いたように説明が足りないシーンがあるが、何が起こって今に至っているのかは想像できる運びになっている。ストーリー展開を知っている人には明瞭と言った方がいいのかもしれない。そこは説明不要でも問題ない。


愛とはなにか?生きるとは何か?を考えさせる脚本でしたね。まさにチェーホフの世界観だよね。

不倫は本当に悪いことなのか?浮気癖が治らない夫と添い遂げることが幸せなのか?我慢し続けるべきなのか?子供のためにも偽装夫婦を演じないといけないのか?親が勧める相手と結婚することが幸せだったのか?夫婦になるからには、真実を打ち明けて過去に付き合った相手を全員伝えるべきなのか?

どさくさ紛れに問題提起だらけだったわ。

アンナに関しては、何故アンナは精神を病むことになったのか?その無意識を描いていたのがめちゃくちゃ良かった。何故夫に離婚を切り出せなかったのか?←子供に会えなくなるから、とは別理由。

どうしてアンナは、若いブロンスキーと幸せに暮らすことができないのか?自分の自由意志で選択したはずなのに、証拠もない嫉妬に苛められてしまうのか?ブロンスキーにけんかを売ってしまうのか?無意識の葛藤をめちゃくちゃリアルに表現されていたのがめちゃくちゃ良かった。

ぶっちゃけ、今作の主人公は、りえちゃんじゃなくて浅香航大さんじゃないのか?と言いたくなるくらい、主人公アンナ役のりえちゃんが登場するシーンが以外と少ない。むしろ、リョーヴィン役の浅香航大さんが裏主人公と言っていいくらい出番が多く、ラストの締めも浅香さんとキティ役の土居志央梨さんだった。


ということで、4月で建て替えのため興業がなくなるシアターコクーンに行ってきました。もちろん、りえちゃんがお目当てです。

大阪公演があるのは知ってましたが、やはりコクーンより舞台空間が広い劇場での公演なので、現シアターコクーンの見納めとして行ってきました。

いやー、りえちゃんが!

マジ美しすぎる!!ロシア人にしか見えない!

美しき狂気っぷりに東京まで来た甲斐がありました。

しかも、ゆうひさんと共演に身悶えしたわ!←キモい!藁

ブロンスキー役の渡邊圭祐君も美形さんかだからりえちゃんとの並びが美し過ぎる!眼福眼福!藁

りえちゃんのアンナへのアプローチが素晴らしくて、夫とブロンスキーの狭間で揺れる女心と書いたら単純な表現になってしまいますが、アンナの中の良心の呵責や無意識に夫や息子、そしてブロンスキーを求めている様、どちらかを選択しらもう片方を失うことも無意識レベルで分かっている。だからどれも手放せない。

宝塚的に言えば、アンナは「哀しみのコルドバ」のエリオそのものである。ドリーが兄と別れたいとアンナに相談した時、アンナは的確なアドバイスをした。ま、そのアドバイスはこの現代社会の常識的発想ではあるが。

そのアンナもまた愛の苦しみのループにのみ込まれてしまう。自業自得とは言いきれないくらい、社会の闇がアンナを狂わせたと言っても過言ではない。私みたいに世間の常識は私の常識ではない!くらい言えたら大分生き方もマシだったのでは?と思った。

りえちゃんは、一筋縄ではいかないアンナの闇を見事に演じられてました!

なんてたって、りえちゃんの狂気が美しい!まじブロマイドが欲しい!と思ったほど。

りえちゃんは、欧米の血が流れているからどのドレス姿も目の保養になるくらい美しい。

りえちゃんで、「欲望という名の電車」が観たい!!

りえちゃんがアンナを演じているからだけでなく、日本の役者さんが演じているとは思えないくらい、まるで洋画を観ているような、舞台美術、照明、衣装、役作りなど芸術性が高くて、これ日本の舞台なの?本当にロシアにいるかのような錯覚に陥るくらい素晴らしい空間でした。かつてのtptや熊林さん演出作品を観てる感覚。

裏主人公のリョーヴィンを演じた浅香航大君がめちゃくちゃ良かった!もっと地味な役者さんだと思ったら、めちゃくちゃ芝居心があるのがヒシヒシと伝わってきた。

リョーヴィンとキティは、数多の試練を乗り越え真実の愛を学ぶ象徴のカップルではあるが、それでも相手への不信感を抱く間柄であったりするが、結果的にはお互い必要な存在として愛を育む。

リョーヴィンがラストで語る祈りこそ、神社でお金持ちになりますように!の自己願望の祈りではなく、っていうのがチェーホフ的ラストだった。見る人によって祈りの内容は異なるだろうが、自己願望だと再び魔のループに呑まれること必至。

リョーヴィンと結ばれるキティ。最初は親の勧めでブロンスキーと付き合うことになるが、ブロンスキーとカップル成立の証となるマジョルカを踊る相手が…。キティでなくアンナだったという皮肉。そこからキティの苦難と成長と学びが見どころ。土居志央梨ちゃんが上手かった。

ただのお嬢様ではなく、真実の愛を学ぶ過程、時には疑念に囚われてしまうがリョーヴィンとともに学ぶ様が泣ける。

ブロンスキーを演じた渡邊圭祐君が、まあ軍服姿が美しい。りえちゃんと美男美女だから本当に目の保養になる。

ブロンスキーは決してイケメンのお人形さんではない。自分に嘘がつけない人物。アンナに出会い、決して焼けぼっくいに火がついたわけではなく、たとえアンナが精神を病んでもアンナを愛し続ける。アンナの嫉妬心に我慢できず時には罵声をあびせることはあるが。

だが結局のところ、不倫には違いないので世間の噂でアンナの関係は更にギクシャクし始める。ヴァージニア・ウルフと同じで退屈な郊外での生活はアンナの心を、さらに蝕む。一方のブロンスキーは都会での仕事で家に帰って来ない日が続く。更にアンナな猜疑心を煽る結果になる。それでもブロンスキーは愛を貫こうとするが、アンナは夫や息子を捨てた良心の呵責で精神が更に狂い始める。ブロンスキーの話しもアンナは聞く耳なし。アンナはアンナで意のままにしたくて仕方ない。自分が悪いと分かっていても抑えきれない感情が勝ってしまう。

ほんまに、りえちゃんと佳祐君の後半のやりとり切なすぎてやりきれない。素晴らしい狂気沙汰シーンでした。

ゆうひさん演じるドリーは、アンナの兄でもあり夫でもあるオブロンスキーの浮気癖に終始悩まされる。アンナを通して自分の生き方を自問自答し内観する役柄。

最初、ゆうひさんとは思えないくらい普通の女性の演技だっあからビックリした。しかも薄化粧だったし。でも的確な演技でした。夫との人生、たくさんの子供がいる人生、そして一人の女として愛シテほしい欲求。現代女性の象徴的存在でしたね。

昭和は、夫婦添い遂げが常識だったかもしれかいが、令和はそれでいいのか?という問題提起もあったね。

そして、アンナの夫アレクセイを演じた小日向文世がピッタリすぎ!

小日向さんのイメージである冷静さと優しさのベールが、ブロンスキーに対して自分では醜いと思っている嫉妬に苛まれる。隠そう隠そうとしてもアンナへの愛故に嫉妬心が理性を抑えられなくなる。そのギャップ表現が素晴らしい!

何度も何度もアンナを許すが離婚だけはしない頑固ぷり。さて、離婚したらアレクセイもアンナもブロンスキーも幸せになれるのかが疑問が残るのが、この物語の良さなんよね。離婚することは何が大切な別のものを失うからね。

もう一人下記忘れてはいけないのが、アンナの兄でドリーの夫、梶原善さん演じるオブロンスキーが、まー憎めない存在感だから困ったもんだ。そりゃ妻のドリーにとっては、浮気癖は最大限の悩みの種ではあるわけだが、ぶっちゃけ、子供が5人いたら捨てて他の男の元にいけるか?か、おんなでひとつで子供たちを育てていけるか?という悩みもあるのも現実。

だからといって簡単に別れられるほど悪い人間でないのがオブロンスキーの唯一の長所なんよね。

この作品のテーマはもちろん “愛” ではあるけど、私は、嫉妬表現も間違いなく愛の証とも言えるが、現代社会では “依存” とも取れれので検証が必要になってくるね。

大阪公演は立ち見しか残ってないので流石にむかしみたいに立ち続ける体力がありませんが、これからご覧になる方はお楽しみに!

追記:シアターコクーンの後、歌舞伎座2行ってきました。

率直な感想、「髑髏尼」の福ちゃんがめちゃくちゃ素晴らしい演技をされていて驚いた。いやいやいやいやいやいや、めちゃくちゃ玉三郎さんの懐に飛び込んだ表現が素晴らしかった!あんな難しい役を情感たっぷりに演じられていてオペラが外せなかった!

「廓文章 吉田屋」の歌も幸せもんやな!玉三郎さんとラブリー愛ちゃんとの単独絡み。めちゃ勉強になったね。堂々とシてたよ。

玉三郎さんの夕霧の衣装は新調ですかね。うつくしかった!

あと、雪之丞さんの年増?の声の出し方がめちゃくちゃ良かった!







♪あはがり♪作詞:朝崎郁恵

2023-03-11 00:18:00 | 日記
♪浮き世…仮島に 何時(いてぃ)がでぃむ 居らりゅむぃ
情けあれぃよ 仮那(かな) くぬ世ば うさむぃれぃがでぃ

節や水車めぐりあわそ
てぃきぬあはがりし たましゃ うどぅてぃ

いきしゃん くとぅあてぃむ 天と大地や
てぃきぬあはがりし たましゃ うどぅてぃ♪


この曲は、昨年の大晦日、しのぶさんのラジオにゲスト出演された岩崎宏美さんのリクエスト曲です。

沖縄?奄美大島?の方言なので、文字だけ読んでも意味が分かりませんが、(詳しくは検索してくださいませ)

とってもスピリチュアルなメッセージの歌詞です。

神様が創りしこの仮の世。いつまで生きられるかは分からない。だからこそ命尽きる終日まで生き続けなきゃ。

水車のようにめぐりめぐってまた出会うのだから何も恐れることはない。



好き勝手生きても、やはり因果応報、その代償は大きい。

後悔さえしなければ、代償は小さいものだ。物は考えよう。

っていう意味ではありませんが、どう命を全うするかとっても考えさせられる歌詞です。


沖縄も、ましてや奄美大島も行ったことないけど、お導きがあれば行ってみたい。

ということで、今年で東日本大震災から12年が経ちました。

今年1月、念願の東北は仙台に行ってきました。もちろん神社巡りがメインです。かねてから行きたかった神社だったので、計画を立てて行ってきました。

といっても、仙台はホテルに泊まっただけで、行った神社は、女川駅からすぐの女川港から船で行く金華山黄金山神社、本塩釜駅から徒歩鹽竈神社と御釜神社、岩沼駅からかなり歩いた金蛇水神社と駅の近くの竹駒神社(金蛇水神社からはめちゃくちゃ歩く)に行くことが目的だったので、仙台駅近辺は泊まってご飯を食べただけした。

仙台までは飛行機で行きましたが、それ以外は電車を使ったので、仙台から女川駅までは湾岸を走る電車に乗り、日本三景の松島を車窓から眺めることができました。とっても美しい景色でした。

鹽竈神社も高台にあったのでそこからも松島の島々をちょこっと眺めることができました。

松島の松の木々や緑に生命力を感じました。


私が見た景色は被災地のほんの一部に過ぎませんが、土地を眺めたり歩く限りでは見事に復興されていると感じました。岩沼には、関西では見たことないくらいの規模の田園が広がっていて圧巻でした。

12年経ったから当然なのかもしれませんが、震災があったことを忘れさせる景色でした。

女川港から金華山黄金山神社に行く船の中でガイドさんが震災時の被害状況を話して下さったり、

鹽竈神社は高台にありますが、その麓にある御釜神社のご神体の巨大釜は津波で流されなかったなど、

関西では知る由もない地元の方の体験談やお話しはとても重みを感じます。

また来年も行きたいと思いました。というか計画立てます。








エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

2023-03-05 02:17:50 | 映画
えっ、これって…

まさか…

ワタクシのために製作して下さったんですか!!!???

申し訳ありません!感謝しかないです!m(__)m

と言いたくなるくらい、

めちゃくちゃ良かった!!!

(笑)

っていうか、めちゃ泣けた!

私なら、作品賞でオスカーを差し上げます!他の作品観てないけど…藁


ということで、予告編を見た時からめちゃくちゃ惹かれるものがあったのでレイトショーで観てきました。

パンフ買いたかったのにショップが閉まってしまったので購入できず残念。

はい、ここからは病気発言炸裂なのでお気をつけてお読み下さいませ。藁


映像や編集技術が、私が若い頃MTVにハマって洋楽ばかり聴いていた時のPVで印象的だったミシェル・ゴンドリーやスパイク・リー、そしてクリス・カニンガム(←3名ともビョーク絡み)であったり、ブラーやファットボーイ・スリムのPVを手掛けたガース・ジェニングスなどがフラッシュバックされ、

映像から、私が今1番興味を持っている幽体離脱ものなのか!?と想像を膨らませていたので、俄然、興味とワクワクしかなかった。

実際に観たら、私の想像を遥かに超える設定であったりメッセージ性であったので、めちゃくちゃ感動して後半はまさかの涙涙でした。

ま、おそらく、この映画で泣くような人間は私だけだとは思うけどね…(汗)


それにしても、これ、2時間19分しかなかったん???

と言いたくなるくらい私の体感時間は3時間4時間は軽くあったよ!

それくらい濃密な時間だった!

っていうか、この作品を賞レース作品に選んだ人たちが凄い!!

センスあるわ〜!

ほんと、予告編からは全く想像し得なかった裏テーマが隠れていたので、後半は涙なくして観れなかった。

まさに宇宙の愛がテーマです。

スピリチュアルと言いたいとこだけど、そういう精神世界とは違うんよね。

まさに宇宙なんです。太陽や星や月が輝く宇宙を大宇宙と呼ぶなら、人間の脳みそが想像したり空想する世界は無限という意味でも小宇宙だと言えると思うんですよ。

そして、宇宙を作り出す素粒子が、過去の記憶であったり、パラレルワールドであったり、イマジネーションであったり、素粒子一つ一つにまた宇宙空間が広がっていると思うんですよ。

だから、輪廻転生とは微妙に異なるというか、素粒子一つ一つが誰かの魂の記憶として新しい生命に付着していくんだと思ってます。

を正に表現した作品だと私は解釈しました。

タイトルは、

Everything Everywhere All at Once with LOVE

が正しい表現だと思ったくらいだった。


作品の表テーマは、間違いなく母娘や父娘の確執ですね。

ミシェル・ヨー演じる母親がどのような学びを得て娘との確執を埋めていくのかがテーマでもあり、メッセージでもあるので、わけが分からないSF要素満載の見せ方ではありましたが、私にはめちゃくちゃ説得力がある脚本でした。

ミシェル演じる母親はまさに私自身に他ならない。

夢も希望も親の言いなりで諦め、親のせいにして生き、いざ、もう1度夢を追いかけるも現実に負けて諦めざるをえなかったり、現状を受け入れられない自分がいた。

過去の選択を後悔し、もう一つの選択肢を選んだ時の自分の人生を羨ましがったり、思い通りにならない自分の人生を誰かのせいにして、後悔だらけの人生を繰り返してきた。

結局のところ、どちらを選択しても人間としての中身が変わってなければ、何を選択しても結果は同じこと。

やはり、人間は、失敗して反省して気付きを得て学んでいくことでしか運命を変えられない、成長はできない。

母親の気付きとは、想像という小宇宙で繰り広げられるもう一つの人生(パラレルワールド)の中で自分自身を内観していくことで、愛を学んで行く。

その見せ方がめちゃくちゃ上手い!!

泣けて泣けて仕方なかった。

誰かの心を変えたいなら、世界を変えたいなら先ずは自ら。

自分の周りの人間を幸せに出来ないのに世界が平和になるわけがない。

出会う相手は鏡の自分。

それを否定するも肯定するも自分自身の責任。

やはり、自分が変わらないと相手も変わらない。

自分が愛を与えないと愛は返ってこない。

全く共通点がない相手だとしても、相手を否定することは自分自身を否定することと同じ。

出会う相手は自分の分身なんだよ。

そうそう、最近の流行り言葉の“親ガチャ”に代表されるように、子供は親を選べないという意味ではあるが、私も親に、産んでくれなんて頼んでない!と口癖のように言っていた反抗期があった。

逆に言えば、親目線なら“子ガチャ”もあるね。親が望む子供であったのだろうか?と思うと、私は完全に“子ガチャ”だったね。

現社会では“親ガチャ”“子ガチャ”が普通だけど、やはりスピ世界では子供は親を選んでると思うんよね。

今は両親は2人ともいないけど、今は、この両親からじゃないと学べなかったことが沢山あったから、今なら、子ガチャでごめんなさい、と素直に謝れる。

何が言いたかったというと、ドラマのブラッシュアップライフとは言いたくないが、現世で出会う人たちはソウルメイトで、特に家族はもっと強い繋がりで結びついていると思うんよね。前世の課題を今世で終わらせるために出会うんだと思うよ。

エブリンとジョイの関係性は、課題の持ち越しの連鎖でもあるとも言えるし、自分が気付きを得るためのソウルメイトとも言える。

こういう書き方したらスピリチュアルになってしまうけど、魂の輪廻転生というより、素粒子が内包する記憶と言った方が近いかな。

私は、素粒子こそ魂だと思っていて、輪廻転生の仕組みは、精子と卵子が結合して細胞分裂によって赤ちゃんが形成されるように、予め無数の精子の中に記憶を持った素粒子が内包していると思っている。

じゃあ、卵子には素粒子は内包しないのか??いえいえ内包してると思います(汗)

わー、細胞レベルで男女差別してるね。

m(__)m

ダーウィンの進化論、甚だ疑問。お猿さんが人間になったのなら、思考は?何億年かけて思考が形成されたのか?だったら進化早くない?楔形文字が発明されてから今はデジタル化だよ。何億年の話じゃなくて数千年だよ。

数億年前に既に人間になる要素があったお猿さんがいたのに、文字を発明するまで遅くないか?

進化論、全然腑に落ちない。


唐突だけど、人格形成って家庭環境に大いに帰すると思うんよね。

それを上手く描いていたので更に素晴らしかった!

娘は敵じゃない!もう一人の自分でもあるんだよ。

上手く描いていた!


しかも、映画愛にも満ち溢れていて、

スター・ウォーズや2001年宇宙の旅、ジャッキー・チェンのカンフーシリーズ、キル・ビルはめちゃくちゃわかり易かったけど、個人的にはメランコリアのワンシーンがあって、私のための映画だと確信したよ(笑)キル・ビルは娯楽性が強いがそれ以外はスピ作品だからね。あ、ジャッキー作品は一部ね。ジャッキーの「挙精」はめちゃくちゃスピ作品!っていうか、英語タイトルがまさかの“Spiritual kung Fu”だったことに今調べて驚いた!

まるでモノリスを意識したかのようなパロディでしかない石のシーンがめちゃくちゃ好き!センスがいい!

作品賞は獲れなくてもミシェル・ヨーにはオスカー獲ってほしいくらい素晴らしい表現でした。

脚本がめちゃくちゃ良かったな〜。

編集も良かったな〜。

音楽も良かったな〜。

映画ファン必見の遊び心満載でかつてのPVを思い出す映像演出。

何十年後の未来を予見する素晴らしい作品でした!


この作品を観て、日本人はアニメやゲームでしか世界に勝てないのかなとついつい思ってしまったのは、私だけ?



追記:私は、進化論を信じていません。日本より歴史が長い中国四千年の中でお猿さんは人間に近づいたのか?人間に関しては少なくとも身長は伸びてるよ。お城に行けばわかる。

じゃあさ、人間の祖先がお猿だというなら、思考はどう変化したわけ?今の人間の形に形成されるにつれて思考も形成されたのいうの?何億年もかけて?

だったらとっくの昔に文字があって普通じゃないの?

楔形文字って何億年前といったら大袈裟だけど何万年前から存在していたの?まさか、文明が栄えた時にやっと完成形の人間になったと言いたいの?だったら思考の変化は遅すぎないかい?文字を作るの遅すぎじゃない?今や文字はデジタル化やで。数十年で。

ニワトリが先か卵が先か?私は、ニワトリが先だと思うが、細胞が先だと思うから卵が先と同じやね。

ネアンデルタール人の骨が見つかってそれ以降に見つかった骨に名称はないのは何故?

巨大な恐竜もマンモスもいたと思うよ。あんな巨大な体を維持するのにどれだけの獲物や草が必要なの?ちまちまと草なんて食べてられないよね?木くらいの量が必要だよね?あとは、共食いしかないね。だったら滅ぶのも早いよね。

人体の歴史は百歩譲るけど、思考はどうやって生まれたの?

進化論疑問しかない。アダムとイブはあながち間違いじゃないと思う。ただヘビが思考したり発語するのは大疑問だけどね。

私は、人間は素晴らしい生命体だと思っているから、お猿さんが人間になったなんて信じたくないね。

ぶっちゃけ、今知りたいのは、動物の子育ては、本能なのか愛なのか?子孫繁栄は本能なのか思考なのか?

愛の歴史を知りたいね。