「ザ・インタープリター」

2012-06-23 23:36:09 | ニコール・キッドマン
本屋に行った時に、980円でセールしていたので躊躇せず買ってしまいました。もちろん映画館でも観ているんですが、それ以来観ていない作品。ショーン・ペン共演のポリティカル・サスペンスです。

ニコールの作品の中では、一番カッコ綺麗なニコールが見れる作品ではないかな…?役柄もそうですが、いい顔してる。

見た目の印象はよしとして、2回目+特典映像でストーリーが理解出来た(笑)

ただ単に、ニコール演じる国連の通訳者がアフリカのとある国の大統領暗殺をでっち上げつつ、その暗殺の機会を狙うが、ショーン演じるシークレット・サービスがニコールを説得して危うく犯罪者になるとこを阻止してくれる…という内容だと思ってたら微妙に違ってた。微妙どころじゃないね。隠れ伏線があった。これ以上はネタバレしませんが、興味があればご覧下さい。

なんか、まさに正塚先生が好きそうな題材であり展開と脚本と見せ方やった。こりゃ一回観ただけじゃ分からん。

ニコールとショーンのWオスカー俳優共演の演技は、内容が内容なだけになかなか緊迫した演技が堪能できる。それこそ心の声の表現はさすがオスカー俳優だけあります。また監督が上手く撮るんだよ。見事なクローズアップでした。

この映画の好きなとこはラブシーンがないとこ。キスシーンすらない。ニコールとショーンがくっつきそうでくっつかないこの微妙な関係がとてもいい。別にラブシーンを反対してるんじゃないんですが、映画だけでなく舞台でも、そのラブシーン要るん?って思う時がある。っていうか、その無意味なラブシーンで作品の価値が下がるケースもある。

特に日本人が外人を演じる場合。演技は日本人的なのに、ラブシーンだけ外人ってことが多々あって、宝塚みたい演技を研究しろ!って言いたくなることがある。多分こんなこと思うのは私だけだと思うけど、ラブシーンだけ感情の乗せ方間違ってないかい?っていう演出があるね。完全に舞台限定の批判になってるけど、時々違和感を感じることあり。

自然であればいいけど、ラブシーンだけ気合いを入れるのはやめて欲しい。演じる人が一番良く分かってると思うけど、見てる方も分かるよ。なのに近くいて注意をしないのはもっと困ったもんだ。

本題から離れましたが、このストーリー、大統領暗殺計画の裏に大きなテーマやメッセージがあって、映画館では泣かなかったのに、今回は涙がこぼれました。そこはニコールが熱演してます。ニコールファンは必見というか、既に鑑賞済みだと思いますが、そうでない方で興味があれば…、機会があればオスカー俳優の共演を楽しんで欲しいと思う。正塚脚本がお好きな方はオススメします。宝塚ファン限定になってるけど…。

今日のまとめ:この作品のプロデューサーには、我が敬愛するアンソニー・ミンゲラも加わってます。映画「NINE」もそうですが、「コールド・マウンテン」ではニコールはアンソニーの脚本で主演を務めました。私は「イングリッシュ・ペイシェント」からアンソニーのファンでありましたが、ニコールが三作品にアンソニーに関わってくれたことをとても嬉しく思ってます。あともう一回ラースの作品に出て欲しかったけど、これは諦める。

そうそう、アンソニーを追うようにこの作品の監督シドニー・ポラックもあの世に旅立ちました。不謹慎ですが、時々死に対しても不思議な縁を感じることがあります。ダイアナ妃とマザー・テレサみたいに。

アンソニー、シドニー、どうかニコールにもう一度オスカーが獲れるようあの世から見守っててね!

遅ればせながら、アンソニーとシドニー、そしてダイアナ妃とマザー・テレサのご冥福を心からお祈り申し上げます。