急にやって来た暖かさに庭をぶらぶら、雑草の伸び具合などに本格的春の到来を実感した。話は昨日のことである。塀の向こうの道路を3人の女子中学生が賑やかだ。「えッ、うそッ!なにそれ?あした登校?」三人のうちの二人にはめられた一人が急に立ち止まって叫んだ言葉だ。大騒ぎの原因はどうやら4月1日のエイプルリフールのようだ。「うッそだ」といって3人が走り出した。もちろん騙されてた一人が騙した方の二人を追いかけて行ったのだ。道を曲がって大笑いの声がしばらく続いていた。無邪気なものだなー。僕の心も春の気分に楽しくなった。
4月1日といえば入社式。テレビに映る新入社員、始まる社会人の生活に期待と不安で心は震えていることだろう。僕が現役を終える少し前だから14、5年も前だろうか。大学を卒業して社会に飛び出した女子学生の一人が2ヶ月かそこいらで「先生、会社やめました。あの会社ブラックでした」と言って研究室のドアを叩いたことがあった。僕に理由などを聞いて欲しいだけだということはすぐに分かった。この様な状況では先生は黙って聞く忍耐をもっていなければならない。3、40分ひとしきり話して、これからは自分の本当にしたいことを考えてみるという彼女に「人生、あまり深刻に受け取らないように…」と祈りながら送り出した。いろいろあるさ、笑い飛ばせる心を持って欲しい。賢人とは自分の中にいるおバカさんに気づいている人であるという。ハピー・エイプリルフール・デイ(Happy April Fool’s day!)…みたいな気持ちで…。
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