学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

大事な言葉が聞こえない

2023-06-23 16:56:17 | 日記
 草花は律儀に時期がくれば確実にその存在を外の世界に知らせる能力を持っている。同時に立春だの夏至などの二十四節気まで知らせてくれる。庭の植木鉢のクチナシの花が一輪また咲き始めた。三分咲きである。鼻を近づけると独特の匂いを感じることができる。この花はなぜ “くちなし(口無し)”と呼ぶのかがいつも気になる。僕の解釈は静かに黙って自分の存在や季節を告げるからだと思っている。口がないから喋れない。でも、この花の意思伝達能力はすごいと思う。
 「意思伝達能力」で思い出した。庭の植木鉢に朝の水やりをしていると、黄色い帽子の子供達が黙々(?)と三々五々家の前の角を曲がって小学校に歩いていく。朝の声かけの若い先生が旗を持って立っていて子供たちを迎えている。忙しい公務の中のこの任務、本当にご苦労様と声をかけたい…ところだが、気になることが一つある。「(むにゃむにゃ~)ございます」と「おはよう」が聞こえない。「ございます」だけがリズミカルにやたらと聞こえてくるのである。子供達はニコリとはするが全く返事を返さない。「今日の調子は?」「今日も元気そうやな」「お、散髪したんか」とか、何とか話しかけるひと工夫が欲しい。考えてみれば先日行ったスーパーの店員は客とすれ違うたびに「ませ~」と大きな声で元気に声をだしている。でも、「いらっしゃい」が聞こえない。いくら略語や省エネ語が幅を利かせている今日この頃とはいえ、やはり挨拶は挨拶らしく完結して欲しいと思う。本当は略したり省いたりしてはいけない大事な大事な(もう一回)大事な言葉が聞こえない。

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