学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

或る滑稽な出来事

2021-04-23 16:48:00 | 日記
 商売の浮沈はコロナ感染者数の増減に伴う人々の行動が鍵となることを本当に実感することができる今日この頃である。街には閉店の張り紙がちらほらと目につくようになってきた。高齢に差し掛かっている人たちが最近口にする言葉は「えらい時代に遭遇したものだ」という。年金生活に入り人生の残りの年数を数え始めた人達がいざその残りの人生を楽しもうと思ったら旅行に行けないだけでなく家の外に出ることさえ躊躇しなければならない日常だ。そんな中、駅前で若い女性の6人の集団が大声で談笑するのを目撃した。「感染しない、させない」のあのお互いへの気遣い注意はどうなったのだろうか。テレビでは心斎橋の上でインタビューを受けた男女のカップル、「感染は怖くないですか」との質問に「その時はその時」とうそぶいていた。人々が緊張感を失いつつあるという現実を突きつけられる中、いよいよ3回目の緊急事態発令が迫っている。
 そんなコロナ自粛でウンザリの世の中になんとか明るいニュースはと探していたら先日新聞に報道された火星探査車「パーシビアランス」とそれに搭載されていたヘリコプター「インジェニュイティ」の飛行テスト成功の話に目が止まった。あまりにも遠い話でおまけに日本の話題ではないのだけれどちょっとしたプラス思考の言葉が隠されている。「パーシビアランス perseverance」とは忍耐、辛抱、根気、などという意味だ。そして「インジェニュイティ ingenuity」は創意工夫の意味。この話はこれだけでは終わらない。これから先の宇宙探査の有人飛行のためには欠かせない酸素を火星で作ることができるという二ユースに続くのである。僕はもうこの世にいないだろうが、それでもコロナを乗り越えた未来や宇宙に目を向けたい。今の世界の現状を見ると明日を肯定的に見たいという気が強くなる。「人生とは墓場へ行く途中で起きた或る滑稽な出来事であった」とクリスティン・クリスプという変わり種の俳優が言ったという。コロナ禍を超えていつか“或る滑稽な出来事”と言える日が来るのを楽しみにしている。