水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

曼珠沙華

2012年10月03日 19時10分46秒 | 秋の俳句

             畔に咲く彼岸花。湖南アルプス中央の山は田上山(559.7m)

  ひがんばな科の多年生草木。地下に鱗茎があって、秋に花輪をのばし、その上に赤い花をいくつか輪状にひらく。花蓋が六弁でそっており、雄しべ、雌しべが突き出している。妖艶である。葉は花が終わったあと、初冬のころに線上に簇状、春に枯れる。有毒植物であるが、いまわしく忌きらう人と美しく見る人がある。植物名は彼岸花。曼珠沙華は法華経から出た言葉で赤いという意味。平井照敏 新歳時記 秋より転載。

 食糧難の戦時下、鱗茎を水に漬け、日に曝して毒気を抜き、粉を食材にしたといわれる。彼岸のころに気がつけば咲いていたが、ここ数年は温暖化のためか、9月末から10月にずれて咲いている。

 空澄めば飛んで来て咲く曼珠沙華  及川 貞

 つきぬけて天上の紺曼珠沙華     山口誓子

 対岸の火として眺む曼珠沙華        能村登四朗

 曼珠沙華どれも腹出し秩父の子    金子兜太

 七十の出来心かな曼珠沙華      大嶺節子 

 

 

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