万葉の里を彩る柿たわわ 高嶋市
ひつじ草
薫風や被災地めぐる図書のバス 惟之
参拝は素足が決りかくれ里
島影に行き交ふヨット碧き湖
水上のお菓子のやふなひつじ草
じゃがたらの花の風呼ぶ大地かな
誌上句会 兼題「新涼」
新涼や比良山中の杉襖 惟之
トパーズの色に明け初め涼新た 洋子
新涼や抱かれし嬰のよく笑ひ 初枝
涼新た遙かに望む近江富士 美枝
新涼や旅の心の二つ三つ テル
新涼や草なびかせて列車過ぐ 秀子
新涼やエイトビートに足揺する 睦美
やまびこ(八月号作品から)感銘・共鳴ー私の好きな一句
紫を尽くしてあやめ雨を待つ 洋子
船頭はをとこまさりや葦若葉 素岳
一人来て子と見し花と思ひけり 洋子
春田打つ我に日時計腹時計 素岳
家族して押す車椅子花の昼 あや子
黒板にエール満載卒業す 隆を
ふと思ふことありて買ふ桜餅 近子
囀りの中のどれかが青い鳥 芳子
長閑しや山奥に姉一人住む すみれ
山越えの桜蕊ふる通学路 惟之
子規庵のがらり戸軋む菜種梅雨 洋子
柿若葉夫婦に小さき祝賀会 中畑
笑う児の歯はうすうすと下萌ゆる 惟之
骨董市ひやかしてゆく黄蝶かな そよ女
八方の風まとまりて花筏 睦美
俳誌 嵯峨野 十月号(通巻555号)より
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