水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

七月の詩(ミモザ咲く)

2021年06月29日 08時38分05秒 | 春の俳句

                                            辻廻し(祇園祭) 6F 水彩

     ミモザ咲く

有終のびわ湖マラソンミモザ咲く   惟之

手作りに子等の賑わい雛あられ

被災地に零れる笑顔花菜畑

学校の森から流る卒業歌

卒業や吾子の制服採寸す

     誌上句会 兼題「麦秋」

特選

ポン菓子のどかんと爆ぜて麦の秋   洋子

目交ひの湖の眩しき麦の秋   三枝子

麦の秋姉の好みの紺絣   珠子

吉野ヶ里物見やぐらに麦の秋   啓子

麦秋の風切るハーレダビットソン   恵子

秀句

子どもらと浅瀬渡りぬ麦の秋   鈴子

裾をひく赤城榛名や麦の秋   清次

近江路やをちこちに見る麦の秋   テル

麦秋や海を遠見に伊予平野   京子

麦熟るる標一つの国境   洋子

麦秋や土塁残りし伊賀の里   敏子

ふるさとのひとすじの道麦の秋   博女

麦秋や坂をたどれば鬼ノ城跡   みどり

登校の自転車染まる麦の秋   紀久子

麦秋の風を背にウォーキング   佳子

     やまびこ(五月号作品から)感銘・共鳴ーーー私の好きな一句

菜の花や母が遺愛の鯨尺   篤子

闇のまた生きるがごとし虎落笛   爽見

初富士や海も心も凪ぎわたり   龍策

平穏な世になれと仰ぐ初御空   龍策

風冴ゆる夕べの風に磨かれて   鈴枝

この道を恵方と決めて歩むなり   清次

通夜の座に静かに毛布配られし   涼子

掃除機の音たくましき五日かな   優江

寒出して書斎に残る寒さかな   勝彦

ただいまの声よく徹る寒四郎   清次

寿の文字をちらして春小袖   布美子

一撞きの願いの鐘や初御空   初枝

ご破算で願ひましてと去年今年   小鈴

しんしんと大地の鼓動年立ちぬ   翠

予定とは生きる証や初暦   和男

暁の一息冴ゆる端座かな   法琉

日向ぼこ一針ごとの過去未来   志保子

    俳誌 嵯峨野 七月号(通巻 第600号)より

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