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水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

八月の詩(鉄砲の里)

2022年07月28日 17時40分54秒 | 春の俳句

           由布岳の夏 8号 水彩

     鉄砲の里 

涅槃会や木に掛けられ鉢と杖  惟之

国友の鉄砲の里花吹雪

姉妹都市キーウに支援花ミモザ

卒寿ゆく句友三人リラの花

そら豆の花つぎつぎと目を開く

     誌上句会 兼題「卯の花」

特選

ふるさとに近き谷川花卯木  紀久子

球場へ卯の花垣をガイドにし  歌蓮

柳生みちはここより険し花うつぎ  三枝子

復員の父も迎へし花うつぎ  秀子

卯の花や昼を静かに和紙の里  和男

秀作

卯の花や阿闍梨京へのけもの道  胡蝶

貴船路の流れの清し花卯木  惟之

好ましやうつむき加減の花卯木  啓子

一病を癒す卯の花明りかな  みどり

卯の花や夕風かろき川堤  靖子

父の忌を終へて卯の花明りかな  美智子

卯の花やどの道行くも雨もよひ  文夫

からころと沢音軽し花卯木  三郎

高野山詣での車窓花うつぎ  洋子

卯の花の山河明るしるし峡の村  藤子

欄干の朱色背に花卯木  恵子

卯の花に見送られをり小さき旅  泰山

花うつぎ言葉少なの山男  廣平

卯の花や古墳へたどる垣根径  まこと

伸びやかに下校チャイムや花うつぎ  洋子

八重うつぎ金平糖の白き星  秀輔

郷愁の卯の花匂ふ屋敷跡  敏子

川音に宵の卯の花白白と  洋子

卯の花のかはいさ交わすおつきあひ  陽子

かやぶきの旧家の垣根花卯木  祐枝女

入選

雨の中卯の花垣根の友を訪ふ  翠

さよならと卯の花垣の曲がり角  珠子

ゆるやかな坂の小藪や花うつぎ  克彦

花卯木日差し集めて山の道  篤子

卯の花に歌ふ幼の夕べかな  ともはる

しっとりと雨の風情の花うつぎ  靜風

卯の花の咲く土手道や水に雲  正和

手水鉢へしだるる庭の花うつぎ  須美子

卯の花や我はひたすら畑に立ち  博光

卯の花の香り広ごる朝の風  信義

卯の花の匂ひかすかや振り返る  博女

これ以上咲く余地はなし花卯木  美代子

選者吟g王

卯の花垣や隠し念仏の里  東音

  やまびこ(六月号作品から)感銘・共鳴ーー私の好きな一句

手のひらにつつむ命や寒卵  勝彦

ただいまの声一人づつ日脚伸ぶ  清次

雪形の駒痩せてゆく遠嶺かな  怜

山里に古代の神や木の根聞く  優江

俳縁を大事に菊の根分けかな  近子

告白はしてきたかりき囀れり  史子

蒼海へなだるる崖の野水仙  咲久子

白といふ寂の明るさ春の雪  杏花

水仙に有無を言はせぬ海の風  鈴枝

掴みたるノブのぬくもり春の夜  爽見

春炬燵聞こえぬふりの地獄耳  方城

献立も昔のままに雛の膳  京子

太極拳春の扉を押し開く  捨弘

熱さまし与へてみたき恋の猫  廣平

春の雪降りては消ゆるロダン像  多喜子

かばんから春を小分けに旅土産  耕憲

   俳誌嵯峨野 八月号(通巻613号)より

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

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七月の詩(野水仙)

2022年06月29日 15時27分38秒 | 春の俳句

 

                   沖島の瓦礫と錨(40号 水彩) 第26回 滋賀水彩展出展

         野水仙

妻と見しキエフバレエや春遠し  惟之

友のゐる墓見上げれば野水仙

百合植ゑて疫病しづもること祈る

幼子の諸手に溢る花の屑

山越えて桜蕊ふる通学路

   誌上句会 兼題「春雨}

特選

春雨に呟きのごと滴る木木  静風

春雨や山山色を重ねたる  篤子

久久に弾くピアノ曲春の雨  靖子

寺カフェの立て掛けメニュー春の雨  洋子

春雨の駅頭レシピ本を買ふ  美智子

秀作

春雨や竹の中なる京古刹  廣平

祇王寺の清盛像や春の雨  ともはる

子規庵のまだ開かぬ門春の雨  鈴子

黒塀の花街通り春の雨  三郎

春雨の静の涙の吉野山  須美子

水攻めの堰音軽し春の雨  みどり

山頂はけぶる城址初の雨  藤子

春雨の雲の抜けゆく畑の人  秀子

二人なら濡れてもみたき春の雨  泰山

橋脚に雨ニモマケズ春の雨  秀穂

春雨や池に広ごる五つつの輪  信義

春雨の鼓のリズムトタン屋根  文夫

春雨や民謡祭の幕が開く  珠子

春雨や夕日に沈む竹生島  惟之

松園の図録の重し春の雨  恵子

片袖を濡らして歩く春の雨  捨弘

春雨や明日は減れらし久の京  啓子

山を下りバス待つリュック春の雨  知恵子

春雨や蝶の羽には重たかる  万智子

春雨や話のはづむ友の得て  加代子

入選

春雨や絵本の旅を子と母と  博光

石庭の白砂に沈む春の雨  三枝子

蔵町の昼を静かに春の雨  和男

春雨に癒されてをり追悼会  博女

春雨や甍の光る城下町  咲久子

幼らの声弾む窓春の雨  翠

太鼓橋の反りゆるやかに春の雨  紀久子

春雨や夫の借りくる女傘  美代子

春の雨祖国追はるる人想ふ  洋子

春の雨止む気配なく煙りをり  まこと

竹林をつらぬく径や春の雨  孝明

春雨にぬれ隣家へ回覧板  祐枝女

春雨や陶の狸は傘もなく  胡蝶

小走りに無人駅へと春の雨  敏子

飛び石の静かに濡るる春の雨  陽子

日曜の午後や春雨音もなく  正和

我が呼ぶ母に覚めゆく春の雨  洋子

春雨の中容赦なき火事見舞ひ  稔

  やまびこ(五月号の作品から)感銘・共鳴ーー私の好きな一句

靴下買ひ寒卵買ひ母見舞ふ  知恵子

湯たんぽは母の遺品や膝に抱く  優江

透きとほる朝の静寂や梅ひらく  梅子

紅梅や朝の日ざしを呼びよせて  きぬ

寄せ飢ゑにひしめく幸や福寿草  鈴枝

寒林の中へ逃げゆく夕日かな  爽見

鴨川の瀬音枕に七日かな  悦子

初御空流浪の民の頭上にも  正弘

饒舌のはひふへほうの大根煮  小鈴

野良猫ののそと見廻る四温かな  秀子

しづり雪竹林すくと目覚めけり  翠

ウイルスへ虎の一喝年明くる  岳

若水の柄杓に掬ふ光かな  岳

  俳誌嵯峨野 七月号(通巻第612号)より  

 

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七月の詩(ミモザ咲く)

2021年06月29日 08時38分05秒 | 春の俳句

                                            辻廻し(祇園祭) 6F 水彩

     ミモザ咲く

有終のびわ湖マラソンミモザ咲く   惟之

手作りに子等の賑わい雛あられ

被災地に零れる笑顔花菜畑

学校の森から流る卒業歌

卒業や吾子の制服採寸す

     誌上句会 兼題「麦秋」

特選

ポン菓子のどかんと爆ぜて麦の秋   洋子

目交ひの湖の眩しき麦の秋   三枝子

麦の秋姉の好みの紺絣   珠子

吉野ヶ里物見やぐらに麦の秋   啓子

麦秋の風切るハーレダビットソン   恵子

秀句

子どもらと浅瀬渡りぬ麦の秋   鈴子

裾をひく赤城榛名や麦の秋   清次

近江路やをちこちに見る麦の秋   テル

麦秋や海を遠見に伊予平野   京子

麦熟るる標一つの国境   洋子

麦秋や土塁残りし伊賀の里   敏子

ふるさとのひとすじの道麦の秋   博女

麦秋や坂をたどれば鬼ノ城跡   みどり

登校の自転車染まる麦の秋   紀久子

麦秋の風を背にウォーキング   佳子

     やまびこ(五月号作品から)感銘・共鳴ーーー私の好きな一句

菜の花や母が遺愛の鯨尺   篤子

闇のまた生きるがごとし虎落笛   爽見

初富士や海も心も凪ぎわたり   龍策

平穏な世になれと仰ぐ初御空   龍策

風冴ゆる夕べの風に磨かれて   鈴枝

この道を恵方と決めて歩むなり   清次

通夜の座に静かに毛布配られし   涼子

掃除機の音たくましき五日かな   優江

寒出して書斎に残る寒さかな   勝彦

ただいまの声よく徹る寒四郎   清次

寿の文字をちらして春小袖   布美子

一撞きの願いの鐘や初御空   初枝

ご破算で願ひましてと去年今年   小鈴

しんしんと大地の鼓動年立ちぬ   翠

予定とは生きる証や初暦   和男

暁の一息冴ゆる端座かな   法琉

日向ぼこ一針ごとの過去未来   志保子

    俳誌 嵯峨野 七月号(通巻 第600号)より

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レガッタ

2020年08月29日 18時31分09秒 | 春の俳句

 

              保津川下り乗船場 8号 水彩

     レガッタ

 囀りは杜の奏でるアリアかな   惟之

 落日に染まる比叡や麦青む

 松の芯一尺伸びて雨上がる

 レガッタの声も消えたりみづき咲く 

 休校の門は開けられ白牡丹

    誌上句会 兼題「新樹」

 特選

 約束は蛤御門新樹光   胡蝶

 古墳群装ふ新樹吉備の国   つとむ

 新樹陰絵本開けて読み聞かせ   眞喜子

 妖精の隠れをりさう新樹光   里子

 鎮まりて新樹の風の金色堂   須美子

 秀作

 渡月橋渡る先へと新樹風   円町

 新樹光島へ五分のいろは丸   京子

 天守閣望む大路の新樹かな   美樹

 路線バス深き新樹の影に待つ  篤子

 書に倦みてしばし佇む庭新樹  靖子

 芸大の門まで続く新樹かな   美智子

 江ノ電のカーブの先も新樹かな 京子

 風鐸の音色は風に新樹光    啓子

 免許返上帰路は新樹の影踏んで 章代

 一湾に浮く猿島の新樹かな   基雲

 新樹光三つの御代を越えて来し 静風

 信濃路は白樺並ぶ新樹光    ともはる

 打ち並ぶ観光バスや新樹光   秀穂

 捨てがたき過疎のふる里新樹光 三枝子

 新樹光準備整ふ能舞台     富治

 故郷へ帰る山路新樹光     紀久子

 新樹蔭光差し入るカッパ渕   山女魚

 二の丸の空堀跡や新樹蔭    恵子

 登校の歌声つづく新樹風    みどり

 仰ぎ見る塔も新樹も耀うて   翠

      やまびこ(七月号作品から)感銘・感動ーー私の好きな一句

 風の声水の声聞く座禅草     素岳 

 ふるさとへ長き鉄橋雪解川    東音

 手のひらに色も軽きや雛あられ  鈴子

 おひなさま連れて病室変はりけり 志津

 米寿来て菜の花のごと老いにけり 紀久子

 干されつつ片目は海を恋ふ蝶   廣平

 古里の野山輝く春の夢      志津

 繰り返す母の小言のあたたかし  優江

 山笑ふ抱く獣をゆり起こし    きぬ

 土筆摘む地のぬくもりを両膝に  鈴枝

 菜を洗ふ指の先より春兆す    梅子

 井戸を掘り水路を拓き鳥雲に   怜

 春の雨涙の訳は聞かずまま    方城

 春の月呼べば答えてくれさうな  テル

 不器用な人付き合いや麦を踏む  小鈴

 笑顔よきバイクの尼僧春疾風   アイ子

 電球を睨む目刺や煙り中     文夫

 土割つて寸の影おく蕗のたう   素岳

 哀しみはルオーのピエロ春灯   怜

 マスクしてマスクの人と挨拶す  照子

    俳誌 嵯峨野 九月号(通巻第590巻)より   

 

     

 

 

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八月の詩(リラの花)

2020年07月27日 14時46分10秒 | 春の俳句

               神戸ドック F6水彩

      リラの花

  春キャベツ畑に列なし遠伊吹   惟之

  鞍馬山またまた出会ふ蝮草

  花冷やパンデミックなる言葉

  句会なき空へ香りを放つリラ

  おさがりを着てゐる幼リラの花

      誌上句会 兼題「夏野」

  特選

  草花の名に釣られゆく夏野かな  ひさ子

  気ままなる又三郎の風夏野    恵子

  野辺山に憩ひし軍馬夏野原    翠

  ひよつこりと野武士出さうな夏野かな   円町

  少年の夏野の中の秘密基地    捨弘

  秀作

  寝転べば地球の回る夏野かな   富治

  指切りの少女かけ出す夏野かな  みどり

  一本の道おれてゐる夏野かな   勝彦

  合宿の夏野の先は富士裾野    仙命

  大夏野姉は一世を里暮らし    珠子

  岬馬の親子くつろぐ夏野かな   基雲

  夏野来てカウベルの音のすがすがし   篤子

  帰省路の鉄路まぶしき夏野かな  稔

  五月野や鳥の親子の口移し    美樹

  夏野来て花の名を知る一日かな  万智子

  誰がつけし夏野に細き隠れ道   啓子

  靄流れ池塘の浮かぶ夏野かな   喜志子

  牧牛の乳房豊かや大夏野     三枝子

  木道の果て人と会ふ夏野かな   山女魚

  朝風や夏野の先の青き海     京子

  名の知らぬ花を摘み摘みゆく夏野 靖子

  レストランの窓に開ける大夏野  和男

  久方の孫と半日夏野ゆく     保子

  夏野原かきねは今も駆けてをり  研二

  鈴の音の仔馬の列や夏野道    須美子

     やまびこ(六月号の作品から)感銘・共鳴ー私の好きな一句

  取りこはす生家に春の日淡く   優江

  如月の風やひとりを生きてゆく  洋子

  幼子の片言ふえて雛あられ    まり

  喪帰りや乗らふらここひとゆすり  慶子

  豆撒やもしや最後の年男     龍策

  祈願する子らにさきがけ梅ひらく  靖子

  夕東風や明治を今に根津谷中   東音

  春めくや白き煙の登り窯     喜志子

  故郷はほどよきところ無し梅二月  道子

  絹の道遥か来し眼の春の鹿    怜

  父の忌や父の鍬もて耕せり    怜

  野梅咲き山に二の沢三の沢    みどり

  一滴の墨のひろがり寒の明    布美子

  春近し歩道にひびくハイヒール  利里子

  日に透けて松葉しとねに節分草  啓子

  野にあれば野の色映すシャボン玉  隆子

  うぐいすや懐紙に残る薄緑    美幸

  陽をこぼす今日から春の雲となり  龍策

  鳩が飛び雀が飛んで春の空    志津

  病室の窓いっぱいに春の雨    志津

  水の面にさまよふ影やねこ柳   きぬ

  薄氷や夕陽をのせてしばらくを  爽見

  地酒酌み近江に焼し初諸子    素岳

  軽き嘘の一つや二つ蕪汁     隆を

      俳誌 嵯峨野 八月号(通巻第589巻)より

      

  

  

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七月の詩(菜の花)

2020年06月29日 17時47分43秒 | 春の俳句

         

                                                              新緑の八幡堀  8号 水彩                                    

        菜の花

  眼の優しセラピー犬やミモザ咲く  惟之

  蛤の砂を吐かせば出ず稚蟹

  春場所の八艘飛びや無観客

  石山の即位吉礼ご開帳

  菜の花やドクターイエロー疾走す

     誌上句会 兼題「蝶」 

  特選

  菜の花のちぎれた黄蝶生まれけり  まこと

  黄蝶ゆく小野妹子の古墳径     惟之

  蝶蝶や眼下に空母ワシントン    富治

  初蝶や姉とハモりしわらべ歌    靖子

  雨あめの烏城の凜と紋白蝶     京子

  秀句

  木道は風湧くところ蝶の昼     篤子

  光明をまとひ初蝶舞ひ来たり    洋子

  平和なる空を自在に蝶の舞     博女

  蝶の飛ぶ光の中の柿田川      珠子

  白蝶の飛び立つ風や空青し     克彦

  浅間晴れ野川に蝶を追ふ日かな   山女魚

  紋白蝶五浦の海の碧の上      章代

  風と来て風と去り行くしじみ蝶   三枝子

  初蝶やビロード並ぶ異人館     京子

  まなかひを舞つて初蝶森影へ    祐枝女

  初蝶や空の青さに見失ふ      和男

  生まれし蝶柔らかき翅もて庭立ちぬ 喜志子

  初蝶やきのふと違ふ空の色     美樹

  摩崖仏蝶もつれては放れては    紀久子

  蝶追つて不思議の国を尋ねんか   洋子

  心待ちゐる初蝶や昼下がり     陽子

  病身と思へぬ夫や畑の蝶      里子

  指先に蝶の残像描きとめん     啓子

  初蝶来田淵行男の蝶ヶ岳      秀穂

  なだらかと言えど崖なり蝶の昼   ひさ子

      やまびこ(五月号作品から)感銘・共鳴ーーー私の好きな一句

  嫁の名の箸紙一つ増えにけり    勝彦

  縫初や針はひかり掬ひをり     ひさ女

  余罪ありさうな貌して寒鴉     素岳

  戦争を知りたる人の逝く寒さ    爽見

  振り出しに戻れるものに絵双六   方城

  末吉もあなた次第と初みくじ    布美子

  さりげなく癌と言われて冬の薔薇  志津

  見綺麗に生きたく思ふ寒つばき   梅子

  初暦繰る晩節をといふ未来     篤子

  さつきからきてと言ふだけ炬燵守  方城

  雑炊を馳走と思ふ世の平和     敦子

  膝に来て嬰の瞳の御慶かな     そよ女

  八十路には八十路の力鍬始     節子

  年賀状五十回もの会ひたいね    史子

  初風呂に心の皺を伸ばしをり    美幸

  読初や汀女句集のセピア色     惠

      俳誌 嵯峨野 七月号(通巻第588号)より                 

  

       

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六月の詩(牡丹の芽)

2020年05月29日 18時09分54秒 | 春の俳句

  

                             酒蔵と十石舟(京都・宇治) 6号 水彩

         牡丹の芽

  氷原や砂蟕長長と国境へ   惟之

  逞しく土突き上げて牡丹の芽

  暁や魞挿す舟に影ふたつ

  春寒し母の憂ひに大泣く子

  入学を揃うて祝ふ孫三人

     誌上句会 兼題「東風」

  特選

  東風に乗り仏師のみ魂下り来る  博女

  眠る児のくるみ引き上げ桜東風  美樹

  朝東風や海へとつづく町が好き  京子

  桜東風休校続く小学校  保子

  秀句

  桜東風石山寺の川そよぎ  惟之

  垂り尾の光る神鶏桜東風  珠子

  朝東風を道連れにしてペダル踏む  惠子

  夕東風や連絡船は沖を差し  みどり

  朝東風や嘶く都井の野生馬  克彦

  強東風や農機具手入れの老いの黙  和男

  朝東風や孫の運転頼もしき  佳子

  梅東風や托鉢僧の帰る寺  勝彦

  荒東風や岩礁に立つ日蓮像  研二

  梅東風の丘に展ける相模湾  美智子

  東風よ吹け太宰府めざし今日も吹け  万智子

  強東風の波や初鳥踏ん張りぬ  啓子

  強東風や敗者の涙美しき  まこと

  朝東風や火入れの窯に清酒添へ  胡蝶

  強東風や目に浮く父の頬かぶり  靜風

  朝東風や沖に巨船の銀の影  翠

  吉野山の一目千本桜東風  初枝

  夕東風や金星凛と瞬きぬ  章代

  半身の馬の絶筆桜東風  秀穂

  強東風やセット仕立のみだれ髪  テル

     やまびこ(四月号作品から)私の好きな一句

  振り向かず応へてゐたり紙漉女  爽風 

  浮かび出る駄句を沈めて冬至風呂  布美子

  湯豆腐や裏は怒涛の日本海  基雲

  句を記す薬袋や冬のバス  睦美

  耳元を音なく過る雪蛍  志津

  幸せな母の横顔毛糸編む  鈴枝

  布団干す心に母の来てゐたり  勝彦

  わが町の川の流れも十二月  勝彦

  誰彼の励まし嬉し実万両  道子

  緒の緩き宿下駄鳴りぬ寒夜かな  素岳

  妹山よ背山よ眠れわが在も  憲勝

  山茶花や角を曲がればカレーの香  裕司

     俳誌 嵯峨野 六月号(第587号)より 

 

      

  

    

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花の径

2020年04月02日 08時52分25秒 | 春の俳句

 

                瀬田川沿いの花の径

   花曇ぐるり散歩の瀬田の川   惟之

   松の芯確と伸びゐし湖の浜

   花の下父と母ゆく前うしろ

   絵画展は中止ばかりや花くもり

   膳所城の門は神社へ養家天

   校門は開け放たれてマーガレット

   川の辺の見張りは親よ春の鴨

  

   さんぽ道の道標と唐橋

 

   「粟津の晴嵐」の石碑と松林

 

  松の芯

 

  膳所公園の桜

 

 

  花の下ゆく家族の列

 

   膳所神社と桜花

 

   絵画展の案内版

 

  マーガレット(大津市立粟津中学校)

 

   唐橋東詰と桜花

 

  瀬田川沿いの鴨一家(1)

 

  瀬田川沿いの鴨一家(2)

 

 

 

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春の暁

2020年03月11日 13時22分21秒 | 春の俳句

 

           夜明けの大津港(びわこホテルより)           

        古希と喜寿

   実南天挿して迎えし子の花瓶   惟之

   面長の男雛女雛や古雛

   古雛や五人囃子の目の円ら

   紙漉きて一目千本梅七分

   梅見して紙漉き体験腕まくる

   吊り上げの鱒を逃がせば悔しがり

   鱒落ちて針で指突く爺かな

   吊り上げの鱒は十二尾満足気

   鱒かぶる吾子を横目に父の顔

   炭焼きの鱒の身ほぐす箸捌き

   湖望み幾度も浸かる大根湯

   古希と喜寿祝ふ夜雨は春の鮨

   暁の春の湖黄金満つ

   春の夕顔赤らめて七並べ

   パンケーキ三つ四つ焼いて春の朝

   卵焼きくるりと巻いて春の皿

   金魚との別れを惜しむ餌遣りかな

   気遣ひのチョコとマスクに一句かな

   マーガレットまた逢ふ日までと七重八重

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八月の詩(花の回廊)

2019年07月31日 13時17分53秒 | 春の俳句

  

                 夏の由布岳(大分県由布市)

 

      花の回廊

 青空の花の回廊子ら駆ける   惟之

 春休み超満員のすべり台

 ねそべってうとうとうとと花万朶

 みぎひだり川面煌めく花堤

 テント張り庭でままごと春休み

      誌上句会(兼題 「夏木立」または「新茶」)

 歩を返し宇治の新茶を覗き込む  三枝子

 夏木立抜ければ海の青きこと  紀久子

 夏木立抜けて次なる王子社へ  洋子

 封を切り新茶の香り楽しめり  杏花

 おもむろに新茶と言はれ正座する  研二

 夏木立過ぎてふりむく鳥の声  祐枝女

 休日や新茶のかをる三時どき  まこと

 急須よりまつ一滴の新茶かな  静風

 鳴砂の夏木立にて晶子の碑  稔

 新茶摘む乙女の姿輝きて  たかすけ

 摘むときの唄思ひつつ新茶汲む  靖子

 八十路過ぎて新茶のうまみ知りにけり  よう子

 夏木立すき間を抜ける風少し  みどり

 堂塔を仰ぐ参道参道新茶の香  博女

 夕方の光の長き夏木立  里子

 新茶汲む宇治駅ポストは茶壷形  秀穂

 マラソンの二人の絆夏木立  珠子

 夏木立木漏れ日に笑む石仏  秀子

 旅終へておもむろに汲む新茶かな  美枝

 武蔵野も独歩の碑にも夏木立  真喜子

 夏木立ベンチの犬も舌を出し  初枝

 街道は右も左も夏木立  テル

 一角はメタセコイアの夏木立 捨弘

 湖辺に座す石仏群や夏木立  惟之

 夏木立青空将棋の駒の音  美樹

     やまびこ(6月号作品から) 感銘・共鳴ーー私の好きな一句

 粕汁やしあわせさうな愚痴を聞き  素岳

 糠床の底の寒さを掴みけり  勝彦

 庭園のどこか余寒の水響く  近子

 空の青乱して鴨の着水す  紀久子

 白木槿百花夕日に静止して  佐智子

 退院す梅一輪に迎へられ  秀子

 飼えぬ児がそっと抱き上ぐ捨子猫  素岳

 石庭に自問自答や春浅し  勢津子

 ほとばしる雪解の水や和紙の里  ひさ子

 待春の峡に寄り添ふ家二軒  洋子

 貝殻を置き去りにして春の波  利里子

 紅梅や淋しき闇に色こぼし  弘子

 武蔵野の蒼天へ豆打たれけり  恵子

 前へ前へ若鮎の何時も一途  紫陽

 針穴の見えて通らぬ余寒かな  美枝

 余命尚為すこと多し春隣  和江

 つくしんぼ音轟かせsL来  秀子

 万物の動き初めたる雨水かな  捨弘

      俳誌 嵯峨野8月号 (通巻第577号)より

 

 

 

 

 

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