暇人映画

映画嫌いが映画を見まくる地獄のサーキット

ルパン三世/ルパンvs複製人間

2009年06月19日 22時54分28秒 | 邦画>★★★
1978年/邦(アニメ)/モンキー・パンチ原作/吉川惣司監督/山田康雄 小林清志 井上真樹夫 増山江威子 納谷悟朗 西村晃
2009年6月19日 日テレ金曜ロードショー

【あらすじ】
ルパンに絞首刑が執行された。←ルパンは殺人罪がないんだけど、フランス司法は厳しいですね。
どっこいルパンは生きていた!?エジプトはギザのピラミッドから、不二子に頼まれた<賢者の石>を盗み出したルパン。不二子は<マモー>と名乗る不思議な小男(西村)から、永遠の若さと美をエサにされルパンを利用していたのでした。
なんだかんだでマモーの島へ連れ込まれ、どうしたこうしたで脱出し、あれやこれやで不二子を誘拐され、舞台は南米アンデス山脈へ。
複製人間か神様か、核ミサイルが!巨大脳ミソが!斬鉄剣がルパンを救う!


大人だなあ、大人なアニメだなあ。知識、教養、哲学、アクション、お色気…。色んな大人要素を持っていて、私はきっとルパンたちの設定年齢を超えてしまったのだろうけども、まだまだ追い付けない。でも、追い付きたいとも思わない。これからも、生涯憧れの大人で居て下さい。
ルパンたちはマモーの力を借りなくても、永遠の若さを保っていることを教えてあげたいよね。

ところで、私が学生さんの時、確か風俗学の講師が言っていたと思う。
モンキー・パンチは、武器銃火器の類の描写に拘りを持っている。と。
さいとう・たかをじゃなくて、モンキー・パンチだったのが印象的なのです。モデルガンを傍らに、細部に妥協無く描いているのだそうな。
嘘かほんとか知らないが、今回改めて観戦してみると、「そんなもん適当に都合良く端折っときゃいーじゃん」的なギミックが確かに細かく表現されていた。
私は銃火器のことは全く分からないのであるが、序盤グライダーを射出する機械、ピラミッド内を進むのに使用された鉄パイプ等は、確かにコダワリの賜物なのかなあと想像させられた。

物心付いた頃放送されていたアニメルパンはセカンドシーズンで、世間的な人気同様私も確かにそちらを好んでいた。たまに夕方の再放送でファーストシーズンを放送していたが、セカンドと違ってコミカルな表現が薄い上に絵が気持ち悪く「ルパンが違う~」と駄々をこねていた…。
「ルパン対複製人間」は、セカンドシーズンが放送されている真っ最中の製作であるが、スタンスはファーストのガッツで作られている。絵も然りである。五右エ門がまだ、「奴は拙者が倒す」なんぞと言っている。
何度も見てきた作品だが、それ故あまり好きではなかった。
いつまでもルパンたちに追い付けない私ではあるが、今作を「カッコイイ!」と手放しで喜べる感性を身に付けられたことは、ある種大人になったことを実感するのであった。
因みに宮崎駿のルパンは、まだ嫌いである。
現在作られるルパンの新作は、当時のアニメで育ってきた言わば<二世>による作品だろうと思う。
そろそろ<ルパン>というキャラを使った同人誌的スタンスもいい加減にして、原作に学んだ練り直しを図って欲しいと勝手に思うのであった。
コメント (2)