雪の朝ぼくは突然歌いたくなった

2005年1月26日。雪の朝、突然歌いたくなった。「題詠マラソン」に参加。3月6日に完走。六十路の未知の旅が始まった…。

060519 日々歌う

2006-05-19 18:36:33 | 日々歌ふ
あえかなる紅のかなしも満天星の雨の朝に若枝伸びゆく
(満天星=どうだん、朝=あした、若枝=わかえ)

今にしも雨の落ちなむ夕空に百合の木立てば花を仰ぎぬ

                 *

外信の小さき記事にネパールの王権剥ぎし民びとを想ふ

                 *

ブリ粗をトマト・にんにく・オリーブ油・ハーブで煮込み独り夕餉す

雨脚の激しくならむ側溝をせせらぐ音の窓辺に流る

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060518 日々歌う

2006-05-18 12:57:13 | 日々歌ふ
崇拝の対象なれど傍目には<将軍様>の木偶にぞ見ゆる
<将軍様=チャングンイム>

殺しあひ億余のいのち血の海に沈めし世紀去るや去らずや

富地位に背を向け生きて得たるもの失ひしものいづれの多かり

                 *

旧暦の皐月のごとの梅雨空に花アジサイの狂ひ咲き初む

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085:富

2006-05-18 11:12:19 | 題詠blog2006
富地位に背を向け生きて得たるもの失ひしものいづれの多かり

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084:世紀

2006-05-18 11:00:14 | 題詠blog2006
殺しあひ億余のいのち血の海に沈めし世紀去るや去らずや

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083:拝

2006-05-18 10:48:19 | 題詠blog2006
崇拝の対象なれど傍目には<将軍様(チャングンイム)>の木偶にぞ見ゆる

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060517 日々歌う

2006-05-17 17:56:44 | 日々歌ふ
群れ咲きし紫蘭の花の頭垂れ色こそ深め雨に濡れつつ

黄に咲ける花群光りたそがれを幽かに染めぬ万年草の
(花群=はなむら)

緑濃き葉群ゆ紅きもみじ葉を落として立てるホルトの木々の

青き実の瓜に似たれば長年の疑ひ解けぬ<木瓜>の由来の

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060516 日々歌う

2006-05-16 18:35:40 | 日々歌ふ
脳には何の異常もなかりしと医師の告げける興味失せしごと
(脳=なづき)

つかの間に狂ひし痕も掻き消えて脳の晴れて無罪となりぬ

 ご心配くださったみなさま。
 本日、MRIと脳波検査の結果が出ました。
 <推定無罪>ではなく<完全無罪>です。
  
 ドクターは病人でない者にはもはや興味が持てぬようで、早々に診察室から追い出されました。
 その間、わずかに1分。

 というわけです。
 いろいろとありがとうございました。

 それにしても、あのときぼくの脳に何が起きたのでしょうね。
 不思議です。

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060515 日々歌う

2006-05-15 18:30:16 | 日々歌ふ
姉兄と母を囲みし枕辺に末期の息の高く吸はれぬ

十歳前母を看取りし枕辺で一際高く兄の泣きける

誰知らむ母を送れるその年に五十路半ばで兄旅立つを

亡き夫の好みし青き蜜柑をば母の求めて子らに勧めり
(夫=つま)

                *

吹く風の冷たくあれど陽を浴びて百合の木花の数多ゆれをり

薄黄なる百合の木花の空高く仰ぎて見れば心満たさる

楠に花の咲けるを知ればこそ六十路の旅のよろこびもあれ

並び立つ橡の木飾る紅の花に見ほれて独り佇む

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060514 日々歌う

2006-05-14 10:00:12 | 日々歌ふ
無思想も無節操をも超えゆけるフジタの才に吾ら打たれむ

思想なく節操なきゆゑフジタをば石もて追ひし日本を想ふ

                *

谺する少年野球の掛け声を覆ひて高き繁る葉群の

                *

紫の色濃き花をいつくしむ母の去りゆき十歳の経たむ

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060513 日々歌う

2006-05-13 15:50:31 | 日々歌ふ
濡るるほどかなしき色の光帯びオホムラサキの道の辺に映ゆ

緑なす栃の葉群を紅の花鮮やかに咲き覆ひけり
(葉群=はむら)

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