英雄ゼロが悪逆皇帝を倒した。
流れ落ちる血、熱狂する群集。すぐさまコーネリアが取り押さえようとしたが、生憎ブリタニア軍は逃亡してしまった。いかにコーネリアが優れた指揮官でも指揮する軍隊がいなければどうにもならない。
もっともブリタニア軍がいたら、それはそれで問題だっただろうが。暴徒化する日本人を取り押さえるブリタニア軍。それはそのままさらなる暴動を引き起こしかねない。
しかも、放送を見てブリタニア皇帝が英雄ゼロに殺された事を知った日本人が、いや日本人だけではない、ブリタニア人も無秩序に通りに集まってくる。
「姫様、ここはいったんお引きください。ナナリー様もご一緒に」
忠実な騎士であるギルフォードが進言する。
「やむを得ないな。ナナリー」
異母妹はもう泣いてはいない。あまりに強すぎる悲しみや喪失は、涙さえも奪った。
コーネリアは異母妹を抱き上げようとした。
しかし、コーネリアが抱き上げる前にナナリーは英雄の腕に抱き上げられた。
(スザク、いやゼロ)
ゼロに抱かれるナナリー。
これからのブリタニアと超合衆国の関係を象徴する姿である。
実際この映像は歴史的なワンカットとして後々まで伝えられている。
だが、今は別のことが必要だ。
「ゼロ、妹は私が連れて行く。ゼロにはこの民衆を取り押さえてもらいたい」
このまま人数が増え続ければ小競り合いも起きる。ほんの小さな原因で大暴動が起きる。コーネリアはそれをよく知っていた。
「ナナリー姫には中華の天子、日本の皇とともにパレードに出ていただきます」
「な、この今か!!」
たくさんの言葉をコーネリアは声にしないままスザク、ゼロに詰め寄る。
たった今兄を殺された、悪逆皇帝としてお前に殺された、その妹にパレードに出ろというのか。貴様はそれでもユフィの騎士だったのか。
「今、です。今なら世界が戦い以外を求めている」
皇神楽耶、中華の天子、そしてナナリー。ともに戦いの真っ只中にいたが、それでも直接戦場に出ていない。
ともかく、同じ皇族でも軍人のコーネリアより可愛いナナリーのほうがパレードの華としてふさわしい。
特に中華の天子はあのほわりんとした印象が、愛と平和の象徴にふさわしい。
これからの世界にはあぁいう守りたくなる存在が重要だ。ルルーシュがそう言った.
流れ落ちる血、熱狂する群集。すぐさまコーネリアが取り押さえようとしたが、生憎ブリタニア軍は逃亡してしまった。いかにコーネリアが優れた指揮官でも指揮する軍隊がいなければどうにもならない。
もっともブリタニア軍がいたら、それはそれで問題だっただろうが。暴徒化する日本人を取り押さえるブリタニア軍。それはそのままさらなる暴動を引き起こしかねない。
しかも、放送を見てブリタニア皇帝が英雄ゼロに殺された事を知った日本人が、いや日本人だけではない、ブリタニア人も無秩序に通りに集まってくる。
「姫様、ここはいったんお引きください。ナナリー様もご一緒に」
忠実な騎士であるギルフォードが進言する。
「やむを得ないな。ナナリー」
異母妹はもう泣いてはいない。あまりに強すぎる悲しみや喪失は、涙さえも奪った。
コーネリアは異母妹を抱き上げようとした。
しかし、コーネリアが抱き上げる前にナナリーは英雄の腕に抱き上げられた。
(スザク、いやゼロ)
ゼロに抱かれるナナリー。
これからのブリタニアと超合衆国の関係を象徴する姿である。
実際この映像は歴史的なワンカットとして後々まで伝えられている。
だが、今は別のことが必要だ。
「ゼロ、妹は私が連れて行く。ゼロにはこの民衆を取り押さえてもらいたい」
このまま人数が増え続ければ小競り合いも起きる。ほんの小さな原因で大暴動が起きる。コーネリアはそれをよく知っていた。
「ナナリー姫には中華の天子、日本の皇とともにパレードに出ていただきます」
「な、この今か!!」
たくさんの言葉をコーネリアは声にしないままスザク、ゼロに詰め寄る。
たった今兄を殺された、悪逆皇帝としてお前に殺された、その妹にパレードに出ろというのか。貴様はそれでもユフィの騎士だったのか。
「今、です。今なら世界が戦い以外を求めている」
皇神楽耶、中華の天子、そしてナナリー。ともに戦いの真っ只中にいたが、それでも直接戦場に出ていない。
ともかく、同じ皇族でも軍人のコーネリアより可愛いナナリーのほうがパレードの華としてふさわしい。
特に中華の天子はあのほわりんとした印象が、愛と平和の象徴にふさわしい。
これからの世界にはあぁいう守りたくなる存在が重要だ。ルルーシュがそう言った.