金属中毒

心体お金の健康を中心に。
あなたはあなたの専門家、私は私の専門家。

プロポーズ小作戦2

2009-03-21 05:39:35 | コードギアス
プロポーズ小作戦2

(自信過剰ですわよ、星刻)
天子が自分のことで動揺すると、あの男は思っている。
それは事実ではあるが。
あの男は天子と会わないことで、より強固に天子の心を縛る。現に天子はこのところおやつの味さえろくにわからなくなっている。
(こういうのも放置プレイとか言うのかしら)
神楽耶は物語で読んだ単語を今の状況に当てはめる。それは本来の使い方ではないが、神楽耶にはわからない。

天子は神楽耶のことを何でも知っているお姉さんと思っているが、実際には神楽耶もそう自由に育ったわけではない。皇の巫女になる者として、未来の天皇を産む女として、皇グループの次期総帥として、厳しく監視されて育った。そんな神楽耶に普通の恋愛経験があるはずがない。物語や心理学の講義で学んだだけである。
そんな神楽耶が天子の恋心に気が付いて、その心に運命の人という呼び名を与えてやれたのは、ただひとえにこのカップル未満があまりにも解りやすかったからだ。
もっとも星刻当人はあれでも隠しているつもりらしい。

さて、作戦その1.「やきもち」開始。
物語では男がプロポーズする大きな原因にライバルの出現と嫉妬がある。
神楽耶はノートパソコンにライバル、嫉妬と入力した。
あとはそれにふさわしい役者を当てはめる。
役者名はジノ・ヴァインベルグ

上海事変18

2009-03-21 03:38:36 | コードギアス
上海事変18

香凜は天子の寝室を覗いた。天子は少しくたびれたパンダのぬいぐるみを抱きしめ明日の勅令の文を読んでいる。
「香凜聞いていてね」
香凜が顔を出すと天子は喜んで一緒に寝台に座って聞くように言う。本来、臣下の身でそんな無礼なことはできないが、香凜はにこりと笑うと天子の横に座る。(私は星刻様の代わりだから)天子が望む事、星刻がしていたことは全てする。
暗記は完璧だ。発音もきれいだし文句のつけようがない。
「とてもお上手ですよ。天子様」
「ねぇ香凜、星刻もほめてくれるかしら」
「はい、星刻様ならそれはお喜びになってたくさんお褒めになるでしょう」
「私が上手にできたら星刻は喜ぶの?」
「星刻様は天子様をご敬愛でございます。天子様がりっぱな天子におなりになれば誰よりも喜ばれます」
そう、あの男にとってはこの幼い天子が全てなのだから。
ふと、天子の雰囲気が変わった。ぬいぐるみをぎゅつとだきしめる。
「明日はしんくーも一緒にいっていいでしょう。だってわたししんくーが大好きだもの」