金属中毒

心体お金の健康を中心に。
あなたはあなたの専門家、私は私の専門家。

デートアフターフォローマニュアル実践

2009-03-09 16:10:56 | 鋼の錬金術師
翌日デートアフターフォローマニュアルを叩き込まれて、ラッセルはまたバラを抱えてアームストロング家を訪れた。


昨日と違って使用人達の視線が冷たい。
使用人に言わせれば当然である。ご主人様の手中の宝玉たるキャスリン様を泣かせた悪い男なのだから。
「お嬢様はお会いしたくないとおっしゃられております」
執事が伝える。
「そうですか、では伝言だけでもお願いしたい。昨日練習したので今日は自信を持ってあなたを誘いに来ましたが、ご不快でしたらまた改めましょう」
「は、」
執事の言葉が止まる。
それではもともと本命はお嬢様だという事なのか。ただ、少し言葉に行き違いがあっただけで。
執事はすぐさっきの伝言を持ってお嬢様の部屋にメイドを走らせる。
実のところお嬢様にはラッセルが来た事を伝えていない。当然会いたくないというのは作り事である。
15分後、桜色に染まったキャスリンが階段を下りてきた。

デートアフターフォローマニュアル

2009-03-09 15:55:25 | 鋼の錬金術師
デートアフターフォローマニュアル

翌日、ラッセルは大きなバラの花束を抱えてアームストロング家を訪れた。
開口一言、「キャスリン姫にデートを申し込みに来ました」
これはデートのマニュアルから行けば逸脱している。まず、女性にデートを申し込み、許可を得てから家を訪ねるのが正統である。それなのに、いきなりやってくるとは。
普通ならあきれられるところだが、この申し出は諸手をあげて歓迎された。ことにキャスリンの兄は自分が申し込まれたかのように感涙の涙を滝のように流した。
さらには寝室をしばしばともにしている男女が、まだデートをしたことがない事にむしろ家人達は驚いた。
デートの場所は遊園地。スタンダードであるが王道である。心配のあまりこっそり付いていかせた幾人もの使用人によると、周りの視線が釘付けの最高のカップルであったらしい。兄たるアレックスは電話で報告を受け、妹の始めてのデートが楽しいものであったことに安堵した。
しかし、幸福そうに帰ってくるはずの妹は何故か不機嫌を隠せない様子で帰ってきた。
兄たるアレックスはラッセルが何かしたのかと心配し、むしろ何かしたほうがいいのかと、これまた父親のようなことを考えた。
一方ラッセルの弟であるフレッチャーも大きな疑問を抱えた。兄がキャスリンをデートに誘った事も、結構うまくいったこともアームストロング家の執事さんからの連絡で知っている。
それなのになぜか兄はほほに平手の跡をつけて帰ってきた。
つまりキャスリンにひっぱたかれたらしい、
妹の兄と、兄の弟はひそかに連絡を取り合った。
「いつもお世話になっているのに、今回は兄がなにかとんでもないことをしたようで申し訳ございません」
「いや、うーむ、それがな報告では最高に良いデートであったそうだが」
それなのになぜ妹がラッセルをひっぱたいたのか、見当が付かないらしい。
「僕も兄さんに聞いてみます」
兄には素で人の神経を逆なでするところがある。セントラルに来てからはすっかりおりこうさんになっているが、ふと女性を傷つけるような事を言ったのかも知れない。
弟は兄に根掘り葉掘りデートの様子を聞いた。しかし、多少王道過ぎるようだがデートは完璧だ。
そこにひょこりとハボックが咥えタバコで、火はついていないが、入ってきた。
「よお、ラッセルデートしたんだと」
「どうも、うまくいかなかったようです」
ラッセルは打たれたほほをさする。まだ痛むらしい。
まぁ、それでも加減はしたんだなとハボックは思う。ピアノを持ち上げるお姫様にひっぱたかれて赤くなる程度で済んでいるのだから。
「デートは難しいですね。ハボックさんの言うとおり最初は気を使わなくていい相手を選んだんですが」
その言葉にフレッチャーは引っかかる。
「兄さん、キャスリンさんのこと好きだからデートしたんじゃないの」
「好きだよ」
兄はあっさり答える。
「彼女はルイの妹だから」
なにそれ、フレッチャーは頭がごちゃ付いてきた。兄は今なんて言ったんだ。
「おい、ラッセル、お前気を使わなくていい相手とか言ってないだろうな」
ハボックはタバコを噛み潰した。
こいつは頭がいい。そのはずだ。違っていてくれよと祈るようにラッセルを見た。
「あぁ、言ってますよ。彼女が『どうして兄さまではなくて、私を誘ったの』と聞いてきたから」
「にいさん」「ラッセル」
「「もう2,3回引っぱたかれて来い」」
弟と兄のように思っているハボックに同時に言われて、ラッセルは自分が悪かったことを認識した。
しかし、何故悪かったのか解らない。
その夜、マスタングを中心に事態の解決のための会合が開かれた。
出席者はマスタングとフレッチャー、ハボック。
翌日デートアフターフォローマニュアルを叩き込まれて、ラッセルはまたバラを抱えてアームストロング家を訪れた。

デートマニュアル

2009-03-09 14:09:05 | 鋼の錬金術師
フレッチャーが帰宅したとき、兄はハボックとお茶にしていた。
「だから、最初のデートは気心の知れた相手、幼馴染が気を使わなくて一番いい。そうすりゃどじっても平気だろ」
「幼馴染か、俺にはそういうのはいないから」
「何言ってやがる。お前なら選び放題だろ」
ハボックは軍の秘書課の女性達や、ラッセルのことをかわいがっているご婦人方を考えていた。
フレッチャーは自分のカップにお茶を注ぎながらハボックに聞いてみる。
「ハボックさんは初めてのデート、誰としたの?幼馴染?」
右のほほにえくぼをうかべてフレッチャーは話を振る。
後で思えばそんなどーでもよいことなんか訊かずに、何か考えているらしい兄に訊くべきだった?誰を考えているの?エドワードさん?それとも?
「へへ、俺はな村1番のでか胸のマリーと」
「デートして30分でひっぱたかれて振られたと。フレッチャー、ハボックの話を聞いても女は口説けないぞ。聞くのなら私に聞きなさい。手取り足取り実践で教えてやろう」
「えーっと、僕はそういうのあまり興味がないから」
「女の子をダース単位で数えるようなお付き合いは、本当の好きじゃないと思う」
「おぁ、少年いい事言うな」
ハボックがフレッチャーの背中をたたく。この頃まだ小柄だったフレッチャーは、ソファーから落っこちそうなほど飛び上がる。
「ハボックは東方時代ふられのジャンと言われていてな、付き合う女どれも1月もたなかった」
「俺のデートの相手にちょっかいかけてじゃましたのは、大佐あんたでしょうが」
「ふふん、私の魅力は太陽のようにに全ての女性に平等に与えられるのだ」
「あ、だから雨の日は」
邪気の無い顔で毒を吐くフレッチャーの口に、ロイが大型のカップケーキを押し込む。
「どうせ、俺はがさつで女心を解しませんよ」
「お前は女の選び方が悪いんだ。Dカップ以上しか見ていないだろう」
「大佐、男と生まれたからにはあの柔らかな谷間で窒息したいと」
「思わないな。成長過程の愛らしい乙女を好みの女に育てる醍醐味を知らないとは。そもそも女性の魅力とは」
ロイが言いかけたときエドワードが入ってきた。
とたんに女談義は消滅した。かわいいお子様のエドの前でアダルトな話題はふさわしくない。
この館の住人にとってエドワードは穢れなき黄金の光の天使だ。
そして誰も気にしていないが、ラッセルはエドワードより1歳下、フレッチャーに至っては3歳も下なのだが。

八項注意

2009-03-09 09:16:30 | コードギアス
八項注意 baxiang zhuyi ぱーしゃん ちーいー 中華人民解放軍の規律。

言葉は穏やかに
公正な値で買う
借りたものは返す
壊したものは弁償する
人を打たない
農作物を荒らさない
婦女子をからかわない
捕虜を虐待しない

ごく当たり前のことばかりである。ところで『通り抜け無用』と書いてあるのはそこを通り抜ける人がいることを表す。つまり、中華軍の内実は・・・。これ以上書くとやばそうなので以下省略。