MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

初見演奏 (学習者ピアノ演奏グレード)

2008年10月24日 | Weblog
Aコース・Bコース両方に共通する課題です。
Aコースでは自由曲・課題曲の演奏後、最後の課題
Bコースでは 自由曲演奏の次の課題となります。
課題の曲の難易度は、A・Bで そんなに変わりませんが
調の範囲に関しては、上級になるほど 開きが出てきます。
        
Aコース
【10級・9級】ハ長調
【8級・7級】ハ長調・ト長調・ヘ長調
【6級】♯♭1つまでの長調・短調

Bコース
【10級】ハ長調・ト長調・ヘ長調・イ短調
【9級・8級】ハ長調・ト長調・ヘ長調・イ短調・ニ短調
【7級】調号(♯・♭)3つまでの長調・短調
【6級】調号(♯・♭)4つまでの長調・短調

Aコースが最終的に 6つの調の中で出題されるのに対し
Bコースはその3倍、18の調が 出題範囲となります。
特に7級へ進む時、調の範囲が一気に増えますから
その時になって急に調の勉強をするのではなく
日頃から こつこつと積み上げることが大切。

        

この「初見」が苦手な生徒さんは 多いです。

右手のパートだけなら すぐ読めて弾ける。
左手、ヘ音記号も苦手だけど、読めないことはない。
これが『同時に演奏しなければならない』となると
皆さん つまずくのです。つまり、
『同時に 2つのパートを読み取りつつ演奏する』事に、
あまり慣れていない。

更に、自由曲などの演奏を終えたばかりで
まだ 緊張 真っ只中の状態。
いつもなら たやすく読めるような楽譜も
うっかり間違えたりつっかかったりすると
またそれが緊張を高めてしまう。

「瞬時に複数のパートを読み取り、演奏する」には
ある程度、『慣れ』が必要です。
瞬発的な 読譜スピードを高める(先を素早く読み取る)
左右で 違うリズムを同時に叩く(並行する2パート把握)
音の動きを 音型で読み取る(横の流れをつかむ)
ある程度 流れを予測する(曲の構成をつかむ)

と、ポイントを分散させて練習するのも、ひとつの方法です。