ピアノの先生は、まあ それなり
長くピアノを弾いてきていますから
オーソドックスな教本の曲や 演奏される機会の多い作品などは
何度も弾いていますし、どう仕上げていくか
それなり 方針も定まっています。
しかし、先生といえども 全能の神ではありませんから
『先生、今度 この曲を弾きたいのですけどー』
と 持ってこられた曲が
「見たことも 聞いたこともない曲」なんて事もあります。
「いや、聴いたことは あるかもしれないけれど
弾いたことは無いよ…」(←これも よくあります。)
特に、先生になりたての、新米先生。
まだ そんなに曲をこなしていなくて、
弾いていない作品がまだたくさんある場合とか
クラシックは いっぱい弾いてきたけれど
邦人の作品なんて レッスンで弾かされたことがない。とか
クラシック以外の音楽は ちんぷんかんぷんとか。
私の 幼馴染は、私と同じく 音楽教室の講師ですが
彼女は どちらかといえば エレクトーン系の人間なので
「ピアノの曲は 全然知らないし、教えられないー」
と よく言っています。(ちゃんと教えていますけどね)
さして難しくない曲なら なんてことはありませんが
そこそこ 大曲・難曲だと、さすがに
準備もなしに教えることはできません。
そんな時の 先生の取る手段。
急いでその曲を練習し、自分の師匠のレッスンを受ける。
弾いたことのある人に、ポイントを聞いて 研究・練習する。
CDなどで 他人の演奏を聴きまくる。
自力で 曲を研究し、弾き込んでモノにする。etc.…
後輩の1人は、完全に1番のタイプで
「うわ~、次はあれを弾かなきゃ~」と
生徒さんの次の課題を弾いてはレッスンを受け
また弾いてはレッスンを受け…と 自転車操業していました。
ちなみに私の場合は、現在 基本4番で、
必要を感じたら 仕上げに1番、
参考に3番、といった感じ。
先生になっても、勉強、勉強。