観 察 月 日 2010 8 18 晴 34℃
観 察 場 所 厚木市
「確か、この辺りだと思うのだが」
誘ってくれた二人は、懸命に田んぼの中を探している。
「一か月前は、イネもこんなにも育っていなかったし、水も澄ん
でいたし・・・」
イネは今が花盛りだ。水が深深と張られているが、藻が繁殖して
深緑の水面にイネの影が落ちて見難くそうだ。
「ありましたよ!」
と言われて、畔とイネの間の水中を覗き込むと、白に淡いピンクを
染めた2,5cm程の花が咲いていた。葉は水中に20cm程広げてい
るのが見えた。
わたしが初めて出会ったのは、50年前の頃の水元植物公園であっ
た。余り整備のされてない沼の澄んだ水中に、葉を大きく広げ、そ
の中心から突き出た花は幻想的であった。
花は朝開き、午後にはつぼみ始める1日花だ。種子が育つ子房は花
の下に細長くあり(子房下位)、花弁がつぼむと横方向になって水
中に沈みこむ。
思い通りの魅力ある植物であった。
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