足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

     No.908   ~ ヘクソカズラの昔話し ~

2010年10月19日 | 植物


                                                            緑色型幼虫

                                 褐色型幼虫

日 20101010 雨後晴 19

所 山北町 玄倉


 ヘクソカズラは漢字で「屁糞蔓」で解る様に、何とも言えぬ強烈な臭
いがする。そこで、人から嫌われる植物の一つだ。

 昔々、ヘクソカズラには、強烈な臭いは無かったのだろう。

 昆虫は、生きて行くための栄養素を外から採っている。植物を食べ、
それを生み出している昆虫の種類は多い。昆虫にとって植物は有難い存
在であるが、植物にとってはいい迷惑だ。そこで、いつの頃か捕食者に
対して防衛するため、匂い物質という毒を獲得したのであろう。

ところが、それで安泰とはいかなかった。その匂い物質に、挑戦する
昆虫が現れたのである。他の昆虫達が食草としないヘクソカズラへ目を
付けたのが、スズメガの仲間のホシホウジャクだ。だが、何の手だても
せず体内に取り入れたら、それは死を招き種が滅びてしまう事につなが
る。ホシホウジャクは、毒性を体内で分解する酵素を獲得することによ
り、解決したようだ。

昆虫と植物は、長い長い時間の中のシーソーゲームなのであろうか。

 


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