足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1587 ~ ナツズイセンの思い出 ~ 

2018年08月11日 | 植物

観察月日  2018.8.6.晴 34℃

観察場所  横浜市

 

 「今朝もあなたの友達が来てますよ」と言われて、朝食の箸を

置き庭に目をやると、シオカラトンボの♂が支柱に止まっていた。

私に遠慮したのか支柱の向こう側に止まり、複眼だけが覗いて

いる。

 今日で6日連続の訪問だ。違う個体だと解っていても、親しみ

を感じてしまうのは、トンボも私も“生きている“と言う共通性があ

るからだろうか。

 トンボの向うに、今月の1日に開花したナツズイセンの花が季

節の背景を造り、それが、私の心の底に眠っていた若かった頃

の夏の思い出を、目覚めさせた。

 夏と言えば採集用具をザックに詰め、信州一円を歩いていた。

山間の里には田んぼが広がり、その一画の道祖神には、ナツズ

イセンが咲いていた。広がる煙草畑では、伸びきった茎の先には、

赤や桃色の花が咲き、傍らの草原にはナツズイセンの花が暑か

った。夏の思い出の紐を、引き出せばきりが無い。

 最近では、2013年8月9日の暑かった夏、オオムラサキを訪ね

て八ヶ岳山麓を仲間と共に歩いた。

 雑木林を抜け、オオムラサキに案内されるまま跡を追って脇道に

入ると、木の緑の中を、木の樹液を見ながら歩いた。使われなく

なった物置き、放置された畑、草の藪、照付ける太陽、ここにも夏

の1ページを飾るナツズイセンの花があった。

庭を見ると シカラトンボの♂が止まっていた。

庭の片隅に植えてある ナツズイセン。

夏を思い出させてくれる この花が好きで 植えてある。

八ヶ岳山麓 里山の雑木林を過ぎると。

オオムラサキの跡を追って 脇道へ。 

樹液に。

緑の林の中にも。

ここでも 夏の1ページを描いてくれた。

 

 


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