観 察 月 日 2010、11、16 快晴 19℃
観 察 場 所 小田原市 蛍田
「あら!、堤防が切れているわ!」
一緒に歩いているRさんが首を傾げた。
確かに今歩いている堤防は、ここで切れ落ちている。が、前方
を見ると、噛み合わないところから、再び堤防が始まり、その間
は開けて、草原があり畑や住宅地と続いている。
これは、「戦国時代、武田信玄が考えたと言われる“霞堤”。
洪水時に河川の水を逃がして堤防の決壊を防ぐ」おぼろげな記憶
が浮かんできた。それにしても、水の逃げ行く先は、昔は田畑、
今は住宅地、ついこの前の集中豪雨の時は、どうだったのだろうか。
水の逃げ道に入ってみると、幅広い排水路が作られ、底には水
生植物が繁茂していた。
田畑が宅地に変わった現在、これが機能するのかと溝を覗くと、
赤く見えるものが飛び交っている。マユタテアカネであった。
この地は暖かいのだろう、ふた組のカップルが浅い溜まり水の中
に軽く叩く様に産卵をし続ける。時には単独の雄が体当たりをして、
産卵の邪魔をするのが見受けられた。
マユタテアカネは、霞堤を利用しているのだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます