足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.917   ~ 霞堤 の マユタテアカネ ~

2010年11月26日 | 昆虫

 

 

 

日 20101116 快晴 19

所 小田原市 蛍田

 

 「あら!、堤防が切れているわ!」 

一緒に歩いているRさんが首を傾げた。 

 確かに今歩いている堤防は、ここで切れ落ちている。が、前方

を見ると、噛み合わないところから、再び堤防が始まり、その間

は開けて、草原があり畑や住宅地と続いている。

 これは、「戦国時代、武田信玄が考えたと言われる“霞堤”。

洪水時に河川の水を逃がして堤防の決壊を防ぐ」おぼろげな記憶

が浮かんできた。それにしても、水の逃げ行く先は、昔は田畑、

今は住宅地、ついこの前の集中豪雨の時は、どうだったのだろうか。

 水の逃げ道に入ってみると、幅広い排水路が作られ、底には水

生植物が繁茂していた。

 田畑が宅地に変わった現在、これが機能するのかと溝を覗くと、

赤く見えるものが飛び交っている。マユタテアカネであった。

 この地は暖かいのだろう、ふた組のカップルが浅い溜まり水の中

に軽く叩く様に産卵をし続ける。時には単独の雄が体当たりをして、

産卵の邪魔をするのが見受けられた。

 マユタテアカネは、霞堤を利用しているのだ。

 


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