足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1179 ~ ナミアゲハ の 食草探し ~

2013年09月06日 | 昆虫

サツマサコウの花が咲き始めた 7月

早速産卵が始まり、幼虫も育つ

「卵を産みたい!」羽状複葉を探して飛ぶアゲハチョウ♀

食草のサンショウは”羽状複葉”だ

アゲハチョウは目で”羽状複葉”を確かめながら

なをも接近

足を伸ばして葉に接触

「おかしいぞ サンショウ油を感じない?」

もう一度確かめて 「 感じない?」

「食草ではない 次を探そう」

アゲハチョウの故郷は サンショウの木だろうか!

観 察 月 日  2013 9.3.晴 34℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 他

 7~8月と県自然環境保全センターのサツマサッコウの蕾に、ウラ

ギンシジミが産卵し、幼虫が育った。「今年も間違えずに、卵を産み

ましたね」頭を傾げながらそう呟いた人がいた。

 サツマサッコウは台湾・・が原産で、この近所では庭木として植え

てあるのを、見た事がない。その中で雌のチョウは“これが幼虫の

食草だ”と言う事を、どうして知るのだろうか。

 先日、枝先の葉に止まっては飛び、飛んでは止まりながら飛翔を

続けるアゲハチョウがいた。その葉を追うと、それは単葉ではなく羽

状複葉であった。アゲハチョウの幼虫の好む食草はサンショウで、

その葉は羽状複葉なのである。だが羽状複葉をしている植物は多く、

簡単には見つからない。そこでアゲハチョウの雌は、サンショウに似

ている葉を探しているのだ。私達人間は物を探す時は“目”(視覚)を

使う。アゲハチョウも“目”を使い“羽状複葉”を探しているのだ。人間

だと次の決め手は、手触り・匂い・味見だ。これは良く言はれる“五感”

である。アゲハチョウの場合は人間と異なり“羽状複葉”に近寄り葉に

足を軽く掛ける。チョウの足の先には感覚器官が集中しているのだ。

 サンショウニは私達人間が薬味として使う時感じる様に、サンショウ

油が含まれている。チョウがそれを足先で感じ取り、幼虫の食草であ

る事を確認し、初めて産卵行動に移るのである。私がこの日見たアゲ

ハチョウはサンショウ油を検出出来ず、産卵をあきらめ次の似た葉探

しに移っていたのである。この植物はエンジュの類の様で、幼虫の食

草では無かったのである。アゲハチョウの似た葉探しはまだまだ続く。

 

 


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