足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1506 ~ 七月の七沢 ~ 

2017年07月27日 | 昆虫

観 察 月 日   2017.7.16.晴 28.5℃

観 察 場 所   厚木市 七沢 (県自然環境保全ヘンター)

 6月のミズキの葉裏では、沢山ものエサキモンキツノカメムシ♀が、

産卵した卵を抱え大事に守っていた様子を見る事が出来た。

 参加者の多くは「ハートカメムシが、背中にハートマークを付け、

守っていた。人間は学ばなくちゃー・・・」の様な感想が多かったが、

その中で、「カメムシは、食べたり、葉を丸めて家にしたりしないの

に、別にミズキで無くても良いのでは」と書かれた人がいた。

 もし、その疑問を直接言われたら、私は「来月私と一緒に見て見

ましょう」と答えたに違いない。すぐに言葉で説明する方が親切に

思われるかも知れないが、自然とはそう簡単なものではない。

 今月はそれを解決するのに絶好の機会だ。朝、先ずはミズキの

木立へ行ってみた。大きな木立の中、小さなカメムシの子虫を見

付けるのは容易な事ではない。でも、その努力が科学の醍醐味な

のだ。Rさんが果実の汁を吸っている子虫を見付け、私がカメラに

収める事が出来た。午後は雨でミズキには行けなかったが、写真

を見てどう感じるだろうか。

 体に泥を付けたニィニィゼミの抜け殻があった。カツラの木から

は鳴き声が聞こえるが羽化始めで少ない。「アレ!」と言われて足

元を見ると、前羽をクロヤマアリが運んでいる。風にあおられ、羽が

立ち上がったり、ひらひらしたり、ヨットの様だが、アリは放さない。

だがおかしい。まだ羽化始めだと言うのに、もう命を落としている。     

オニヤンマのヤゴもあって、いよいよ夏本番だ。

6月は 卵を守っている♀成虫を 何匹も見た。

解決には 今月がいい。

子虫が ミズキの果実の汁を吸っていた。

ニィニィゼミの抜け殻

まだ出始めなのに クロヤマアリが羽を引く・・・

オニヤンマのヤゴの抜け殻

★ いよいよ 夏本番だ!