昨日はアルゼンチンのヤマハのディーラーさん達がミューズを訪問してくれました。これはYamaha Music Argentinaが販売成績の良かったディーラーをジャパン・トリップに招待したものですが、旅程の多くはヤマハ本社、工場、ヤマハ直営店、音楽教室、大手ヤマハ・ディーラーを訪問して、ヤマハをより良く理解し、ロイヤリティを高めて頂こうと言うのが目的です。しかも日本滞在は1週間ほどで結構タイトなスケジュールを組んでいるんです。それが何故ミューズを訪問するの?と思いますよね。
これは、ヤマハ・アルゼンチンを作ったのが私でして、現地従業員もディーラーさんも私に対して熱い思いを抱いてくれているんですね。嬉しいじゃありませんか。私は朝10時に名古屋駅に迎えに行きました。ヤマハ本社のスタッフも入れて9名のご一行様です。名古屋駅で9年ぶりに逢う懐かしさで皆さんとハグハグしました。私の秘書をしていたスサーナは涙ぐんで喜んでくれました。このミューズ訪問も彼女の強い要望で実現したそうです。彼女は駐在員事務所設立直後に採用した人で、販社設立の時も一緒にオフィス探しをして苦労を共にした人です。
ミューズには見るものが何もありませんから、三階のサロンでコーヒー、お茶、和菓子を用意して皆さんにギターの演奏を披露しました。勿論使用ギターはヤマハ、曲は地元の作曲家、後藤千秋さんの「オルゴール」。気持ちを込めて演奏しました。そして懐かしい話で盛り上がってきた時にスサーナがヤマハ・アルゼンチンの歴史を語り始めました。素晴らしい記憶力で、私が話した事、皆に教えたヤマハの哲学、私のフィロソフィー、誰がいつ採用されたか、あの時誰が何を言ったかなど事細かに話し始めました。彼女はヤマハ・アルゼンチンの歴史の生き字引です。「あの時ヤマシータさんがああ言った、こう言った。こんな風に皆を励ましてくれた。」などと私を持ち上げてくれます。私もその話を聞きながら懐かしい昔を想い出し、少しセンチメンタルになりました。
するとディーラーさん達までも「あの時ヤマシータさんが、私の町に来た時、店を将来5階建てのビルになるようヤマハと一緒に仕事をしよう。と未来のビジョンを描く事を教えてくれた。今やっと2階建てに増築できた。」「ディーラー会議で皆が喧々諤々のヒート状態になった時もヤマシータさんはジーッと聞いていて、最後に皆を収めてくれた。」などと、私が忘れている様な事でも彼らの話で鮮明に蘇ってくるんです。嬉しいやら目頭が熱くなるやら、心の中はグショグショでした。
そして用意していたお土産を渡して、全員で集合写真。全員のカメラで。しかし、私は感動と感激のあまり自分のカメラで撮影するのをすっかり忘れてしまっていました。そして近くのレストランで用意してもらっていた特製ランチを食べて、お腹も満たされたところで、名古屋城へ。その後、ヤマハの名古屋店にもお連れして、社長と店長にお出向かいして頂き、全館をご案内。最後には名古屋駅裏のビックカメラで皆さんの買い物をお手伝いして、隣の喫茶店でコーヒーとケーキを食べながらまたひとしきり歓談。彼らとはまたハグハグして別れを惜しみながらお見送りしました。長いようであっと言う間の一日でした。一日店を留守にしましたが、最良の一日でした。
| Trackback ( 0 )
|
素晴らしい一日ですね。
そうなんです、共に苦労した人達との再会は素晴らしいですね。これからも共に苦労したり、楽しくする仲間を増やしたいですね。
ある同人誌の会長をしていた僕が言うのですから、信じてくださいね。
この文章、山下さんの人格をも十分すぎるほど伝えています。何よりもギターが好きで、情熱的な行動派・働き者で、激しいところもあって、涙もろくって、人も大事にする、と。他国に初めての店を成功させたわけだから、分析力も十分なのでしょうね。
これら全てが、今回の経験となって返ってきた。スサーナという人もまた、素晴らしい人ですね。
良いお話を聞かせていただきました。
ありがとう。
カンナちゃんが教室の発表会で、ジュリアーニの「スペインのフォリア」と「入り江のざわめき」を見事に聞かせました。
去年の発表会よりもより一段と進歩していると感じました。音そのものがパキッとしてきて、なんか迫力が出てきたんです。
「演奏中も全く上がらない」という彼女。前途が、楽しみです。彼女のウヲッチャーやっていくのも楽しみです。
私の拙い文章もお褒め頂き恐縮です。
カンナちゃんはホントに楽しみですね。これからどう伸びていくか指導者も楽しみでしょうが、それだけ責任もありますね。応援したいです。
カンナちゃんの発表会での演奏は、息子がカンナちゃんの同級生であるご縁もあり、家族で聴きにいきました。見事な演奏でした。小学生が間違えずにちゃんと弾けたというレベルではないですね。カンナちゃんの演奏には、いつも彼女自身の主張や音楽があるように思います。これが一番すばらしいと思います。勿論、技術的にも凄いと思いますが。