村治 昇先生のお話とギター - ミューズの日記
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<あれも聴きたい、これも聴きたい> 千葉県市川市で村治 昇先生のお話とギター
  1月24日(土)千葉県市川市の文化会館のホールにおいて、文化芸術市民案内人養成講座<音楽コース>と題された講演会が開かれ、村治先生がお話とギターの演奏のために出演されました。題して「ギターは楽し!」。
どんな趣旨の講演会だったかというと、やはり皆さんお聴きになりたいことは同じで、佳織さんと奏一君、すばらしい二人のお子さんをどのようにお育てになったのか、お子さん達との間に毎日どんな交流があったのか、どんな会話をされたのか、どのように一流の音楽家に導くことができたのか。そして先生が長い間打ち込んでこられた「ギター」がどんなに素敵な楽器なのか、ギターを通じてどんな楽しみ方ができるのか。そんなことを先生自らのお話と演奏で見せて、そして聴かせていただこうという会でした。
 最初は市川市文化振興財団のプロデューサーの方との対談から始まり、佳織さんや奏一君の生まれた時からのさまざまなエピソードが紹介されました。佳織さんが先生の膝に乗りちっちゃな右手の指で弦を弾き、先生が左手を担当して、一緒にメロディを奏でるといった、あたかも寄席で見られる二人羽織のようにして遊んだことなど、つい聴いているこちらの頬もゆるんでしまうようなほほえましい光景が、先生のやさしい口調で紹介されましたが、次には当日会場に来られていたお客様にも声を掛けられ、3名の方がステージに上がってこのギターによる連弾を経験されました。皆さん大人の方ばかりなので、佳織さんにしたように膝の上にだっこしてというわけにはいきませんが、それでも初めてギターを持ったという方は、先生の指導により子供の頃から聞き馴染んだメロデーを自分で奏でることができてとても感動されたことでしょう。そして次には親子によるギターの曲によるお話作りが紹介されました。まず先生が簡単なギターの曲を通して演奏されます。そのあと親子で作ったという童話を、女性の方がギターのワンフレーズごとに朗読していきます。それは短調の曲なのですが、お城の王子さまとお姫様のかわいいお話でした。こんなことを毎日のようにしてもらっていた佳織さんや奏一君は、なんて幸せな子供時代を過ごしたことだろうかと、ほほえましい情景が目に浮かぶようでしたね。しかしそんな家庭に育った佳織さんや奏一君が、今並外れて自立した人間に成長していることがまたまた素晴しく、しかも不思議な感じがしてしまいます。
 次には5名ほどの方がステージに上がり、歌や詩の朗読とともに先生がギターを使っていろいろな面白い効果音を出してみせます。これには物心のつき始めた子供達は、目を丸くして驚いたのではないでしょうか。ギターのボディをあちこちたたいてお祭りの太鼓の音。こわーい声を出して真夜中のドアがきしむ音。ハーモニックスを巧みに使って鐘の音や時を告げるチャイムの音など。またまた夜の墓場で飛び交うひとだま、そして忍者の学校での生徒が競い合う手裏剣シュシュシュなど、さまざまな擬音をやってみせて、会場からは大拍手。さぞかし佳織さんや奏一君もその時は目を見張って大喜びしたことでしょう。
 そして次には、村治先生が昨年現代ギター社から出された「オーケストラと弾く世界の美しいメロディー」を先生自らがギターの演奏で披露されました。ここからが私の出番なのですが、イクリプスのスピーカーを使ってCDに入っているバーチャルオーケストラの演奏で先生のバックを勤めます。「グリーンスリーブス」から始まってウェルナーの「野ばら」、有名な「ローレライ」、バッハの「メヌエット」、「星の世界」、フォスターの「夢見る人」、「希望のささやき」、そして滝廉太郎の「花」と続けて8曲。先生の優しい演奏が会場に来られたお父さん、お母さん、そしておじいちゃん、おばあちゃんの心を癒していきました。その中、「のばら」と「ローレライ」は元になる詩を朗読したあと演奏されたので、いっそう美しいメロデーが引き立って楽しめました。
 最後は近く全音から出版される予定の協奏曲スタイルによるギター・ピースとして第1弾のジュリアーニ作曲によるアレグロ・ヴィヴァーチェが演奏されました。ギターを弾く人ならだれでも一度は弾いたことのある旋律ですが、巧みな編曲と構成によって超一流のギター協奏曲のようにひびきました。コンピュータで製作されたオーケストラですが、まさに本物のオーケストラが演奏しているのかと勘違いしてしまうほどの素晴しいバックになっていました。これには私もびっくり。ちょっとした感動を味合わされることとなりました。(これはお世辞抜きで絶対のお勧め!)好評であれば今後第2弾、第3弾と続いていくそうなので、皆さんもぜひ一度経験してみてください。ギターを練習中の初心者の方であれば、楽しくてやる気の出ること受けあいです。
 休みなしの1時間45分間が終わり、お客様や関係者の方々から大感謝されたのち、村治先生ご夫妻と全音の担当の方、そしてアレグロ・ヴィヴァーチェを協奏曲風に作曲し直された方と、オーケストラパートを製作された女性(このお二人はご夫婦とのこと)の5人の方達と一緒にお茶を飲みながらちょっとした打ち上げ。終始村治先生と奥様のおだやかな優しいお人柄に満たされた幸せな一日でした。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
読んでいるだけで・・・。 (999)
2009-01-27 14:49:57
とても幸せな気分にさせていただきました・・・。村治先生の著書は、日々、子供たちに音楽をつたえていく役目のあるわたしにとって、バイブルと化しています・・・。ぜひ、ミューズ音楽館にもお招きしてください。そんな日が来るのを楽しみにしています!!
 
 
 
2回来て頂いていますよ (山下 高博)
2009-01-29 19:37:38
今までに村治先生には昨年と一昨年の2回来て頂いていますよ。
しかも、先生の生徒さんで幼稚園児から中学生までの優秀な皆さんを連れてきていただき、中部地域の優秀なお子さん達との合同演奏会を『ジュニア・ギター・コンサート』と言うタイトル実施させて頂きました。また今年もお願いしようと思っていますので、是非その時はお越し下さい。
 
 
 
たのしみにしています! (999)
2009-02-05 11:47:14
お返事ありがとうございます。ジュニア・ギター・コンサートには一度うかがったことがあります。皆さん、素晴らしくてびっくりしてしまいました・・・。
ミューズ音楽館にも、初めてうかがいましたが、とてもあたたかい雰囲気の会場で、感激したことを憶えております。

次の機会をたのしみにさせていただきますね!!!
 
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