オカヤマの叔父

夜中に叔父のニコニコ笑う夢を見て起きた。

父の妹の旦那だから血は繋がっていない。

身体障碍者で股関節が外れて、びっこをひいていた。

股関節がちょっとずれただけでも、ひどく痛くてつらいのに、あれじゃ本当に苦しかっただろう。

でも、いつもニコニコと笑っていた。


叔母は恨み言ばかり言って、苦虫をつぶしたような顔ばかりだったが、死ぬ数年前から叔父のような笑顔に変わった。

身体障碍者と結婚するくらいに利他的な人だから、あの笑顔が本当の顔だったのだろうが、我々の不甲斐なさに我慢がならなかったのかもしれない。


凶相の三角敷地の小さな家に住み、葬儀の花輪を作るのを生業とし、子もなく、体を患いながらも生涯を笑って過ごした偉大な人物だった。