(高崎自然歩道マップ(万葉歌碑番号):図をクリックすると拡大します)
群馬県の高崎駅から上信電鉄に乗り換えて山名駅、そこから上信電鉄根小屋駅に至る高崎自然歩道。
山名丘陵に連なる散策路で、うち約5Kmは石碑の路と呼ばれ上野国を詠んだ万葉の歌を刻んだ石碑が道々24碑置かれている。(15ら22までは万葉歌でないため除外し、マップにはない新たな新1から新5を加えた)(2013/5/25) →散策ブログはテニスとランとデジカメとへ
飛鳥時代の山の上碑(西暦681年)と、奈良時代の金井沢碑(西暦726年)があり、実際に幾首かが、このあたりで詠われていたことを物語っており、この歩道は、遠く万葉の時代のロマンの世界に浸ることができるのである。
鎌倉時代(1192年~1333年)には高崎~鎌倉を結ぶ鎌倉街道として栄えており、 また山名城址、根小屋城址へ通じる道は戦国時代の関東と信濃、越後を結ぶ重要な軍事道路でもあったようだ。
高崎自然歩道(24地点)
1地点:山名八幡宮参道
石碑の路碑
土木会社社長であった信沢克己さんが上野国歌の幾首かがこの山名丘陵付近(上代の佐野山)で唄われたとし、心の古里を大切に保存するため、佐野山に石碑の路を作ったのである。
2地点:山名八幡宮境内
山名宗全碑
凡そ例というは 其時が例也
3地点:山名御野立所跡
佐野山に 打つや斧音の遠かども 寝もとがころが おもに見えつる(巻14-3473)
→万葉アルバムへ
4地点:山の上碑への分岐点
吾が恋は まさかも悲し 草枕 多胡の入野の おくも悲しも(巻14-3403)
→万葉アルバムへ
5地点:山名貯水池
いにしへの 古き堤は 年深み 池の渚に 水草生ひにけり(巻3-378)
→万葉アルバムへ
6地点:山の上碑と古墳
日の暮れに 碓氷の山を 越ゆる日は 夫なのが袖も さやに振らしつ(巻14-3402)
→万葉アルバムへ
7地点
あすか河 塞くと知りせば あまた夜も ゐ寝てこましを せくとしりせば(巻14-3544)
→万葉アルバムへ
8地点:山名城址分岐点手前
遠しとふ こなの白峰に あほ時も あはのへ時も 汝にこそよされ(巻14-3478)
→万葉アルバムへ
9地点
ささの葉は み山もさやに さやげども 我が妹おもう わかれきぬれば(巻2-133)
→万葉アルバムへ
10地点
紫の 根延ふ横野の 春野には 君をかけつつ 鶯鳴くも(巻10-1825)
→万葉アルバムへ
11点:高崎商大分岐点手前
妹をこそ あひ見に来しか 眉引の 横山へろの 鹿なすおもへる(巻14-3531)
→万葉アルバムへ
12地点
利根川の 川瀬も知らず ただ渡り 波にあふのす 逢へる君かも(巻14-3413)
→万葉アルバムへ
13地点
わがいはろに 行かも人もが 草枕 旅は苦しと 告げやらまくも(巻20-4406)
→万葉アルバムへ
14地点:根小屋城址への分岐点手前
伊香保ろの さやかの堰手に 立つ虹の 現はろまでも さ寝をさねてば(巻14-3414)
→万葉アルバムへ
23地点
伊香保嶺に 雷な鳴りそね わが上には 故は無けれども 児らによりてぞ(巻14-3421)
→万葉アルバムへ
24地点
上毛野 可保夜が沼の 伊波為蔓 引かばぬれつつ 吾をな絶えそね(巻14-3416)
→万葉アルバムへ
25地点
上毛野 佐野の茎立 折りはやし 吾は待たなむゑ 今年来ずとも(巻14-3406)
→万葉アルバムへ
26地点
夕闇は 道たづたづし 月待ちて 行かせ吾が背子 その間にも見ん(巻3-709)
→万葉アルバムへ
27地点
伊香保風 吹く日吹かぬ日 ありといえど 吾が恋のみし 時なかりけり(巻14-3422)
→万葉アルバムへ
新1地点:小橋の上
嶺ろに 言はるものから 青嶺ろに いさよふ雲の 寄そり妻はも(巻14-3512)
→万葉アルバムへ
新2地点
巌ろの 岨の若松 限りとや 君が来まさぬ 心もとなくも(巻14-3495)
→万葉アルバムへ
新3地点
難波道を 行きて来までと 吾妹子が 付けし紐が緒 絶えにけるかも(巻20-4404)
→万葉アルバムへ
新4地点
伊香保ろに 天雲い継ぎ かぬまづく 人とおたはふ いざ寝しめとら(巻14-3409)
→万葉アルバムへ
新5地点
あしひきの 山のしづくに 妹待つと 我れ立ち濡れし 山のしづくに(巻2-107)
→万葉アルバムへ
28地点:金井沢碑への分岐点
吾を待つと 君が沾れけむ 足曳の 山の雫に なりますものを(巻2-108)
→万葉アルバムへ
29地点:金井沢碑入口
八隅ししわご大君かむながら 神さびせすと芳野川たきつ河内に 高殿を高知りまして登りたち 国見をすればたたはなる青垣山 山神之奉る御調と春べは花かざし 持ち秋立てば黄葉かざせり ゆきそふ川の神も大御食に仕え奉ると 上つ瀬に鵜川えお立ちて下つ 瀬に小網さし渡す山川も 依りてつかふる神の御代かも(巻1-38)
→万葉アルバムへ