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玉桙(たまぼこ)の 道は遠けど はしきやし
妹(いも)を相見に 出でてぞ我が来(こ)し
巻9-1619 大伴家持=
玉ぼこの道は遠いけど、愛しいあなたに会うために、はろばると私はやって来ましたよ、という意味。
大伴氏は竹田の庄(橿原市)と跡見(とみ)の庄(桜井市外)を経営していた。天平11年(739年)、竹田の庄(橿原市)に下向していた叔母・大伴坂上郎女のもとを、家持が訪ねたときに交わした歌で、このとき家持は23歳、「妹」はふつう男性から恋人に対してかける言葉ですから、叔母に対して用いるのは一般的ではありません。少しふざけて、庄への訪問を、逢引にやって来たように謡ったものだろうか。
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この万葉歌碑は、橿原市常磐町 春日神社に建つ。