林の中のつづら折りを登って、何となく道が等高線沿いになってきて、その後急に道幅が広くなったところを下っていくと、唐突に上ノ原CPが現れた。時間はまだ11時になっていない。おおー、激坂挑戦権があるではないか。しかし、脚には結構来ているので、激坂オプションを行使しないという安全牌的選択もあるのだが、スタッフの「山行きますかー?」に何故か「行きまーす」と答えてる。
苗場山オプションに入ってすぐに急な登り。それも、周りには家が数軒で応援している人もいる。交差点では軽トラが私の通過を待って道の真ん中で停まっている。これではいくら脚が辛くても止まるわけにはいかない。空元気で手を振って登り続ける。そのうち道の回りは畑に変わり、人がいなくなるとどこかで「止まれ、止まれ、止まって休め」と悪魔が囁く。しかし、ここで止まったら再起動できなくなりそうだったので、耐えて進む。キャンプ場の入り口を過ぎると湿原の中の道になって傾斜がやや緩くなった。これでいくらか脚が休まった。そこから先は緩い坂と急勾配を繰り返しながら登っていた。途中、沢が道の上を勢いよく流れているところがあり、そこは冷たい空気が流れていて一瞬のリフレッシュ。
| 確かオプションコースは10kmプラスだったと思うのだが、その割には登り長いなーと思っているとやや下り。これがサミットかと思ったら急な登り。気持ちが折れかかったが、何とか耐えたところが最高点。曇っていて展望がきかないのが残念。 |
これで下りか、と思うとほっとするが、それは甘かった。少し下ったら「ブレーキチェック」の看板。そしてCP。スタッフ氏曰く「ここからの下りは"登りよりもきつい"ですよ」 え??
| 写真ではきつく見えないけれど、これ異様に急勾配。それに路面はがたがたのコンクリート。この坂絶対に登りたくはないけれど、下るのも嫌だ。しかし、下らなければ昼飯もない。 |
| 途中、滝が見えたので止まってしばし休憩。不安定な急な下りで、ブレーキを握る手がすぐに辛くなり、この滝には救われた感じだ。案内看板によると「大瀬の滝」らしい。 |
民宿の間を通り、民家の庭先のような所を抜け、最後まで急勾配を下りきると、その先に小赤沢CPがあった。これで昼飯だ。
| 昼飯はおにぎり2個。ご飯が非常においしい。持参のパンとどら焼きもここで食べる。CPや私設エイドで野菜、果物や塩分は十分すぎる補給ができたが、「腹減ったな」と思った途端に脚が動かなくなる私は、炭水化物は持参してよかったと思う。 |
食べていると、近くから「スキー場オプションに間に合うにはもう出発しないといけないなー」という声が聞こえる。最後の最後にもう一つの激坂オプションがあるのだが、それのリミットは入り口の青倉CPを14:30。へろへろの脚なのでそれに間に合うように着ける気はしないのだが、ダメ元で行ってみようと、ちょっと急いでリスタートする。