今日の常念岳

安曇野から見える代表的な山である常念岳を中心に、安曇野の自然、日常の風景など、画像で綴っていきます。

10月27日

2010-10-27 23:09:26 | 

松本の最低気温2.0℃(平年比-3.0℃)、最高気温10.6℃(平年比-6.5℃)

寒い。確かに、冬の入り口を感じるような、「寒くなってきたぞ」を感じるような空気ではあるのだが、大騒ぎする程の寒さには感じない朝だった。外に出たら日差しの所為か意外と暖かく感じたし、じわじわとしみてくるような真冬の寒さにはほど遠い。とはいえ、相対的に寒い朝であることには間違いない。

昨日は「明日は雪が降るんじゃないか」という声も聞かれたが、山つけの方を見ると雪が降っているといってもおかしくないような雲の様子だ。上空の空の感じは秋を通り越して冬に近い。そして、一瞬の雲の隙間からのぞいた常念岳は、「白い」。それも、うっすらと白いのではなく、*かなり*白い。2、3日見えていなかった間にこんなに変わってしまったか。これは、いきなり冬の装いといってもそれに近い。いつもだと、常念岳が白くなると次は前山のあたりがうっすらと白くなり、程なく平地にも雪がやってくるのだが、今年はいきなり平地に雪が来るんじゃないかという感じもしてくる。気象庁によると12月は寒いらしい。ここに引っ越してきた年の12月が異常な程の寒さだったのだが、それ以後は気温的には穏やかな冬が続いている。今年はそれ以来の寒い年末になるのだろうか。長い夏→短い秋→寒い冬、なのか?

ソバ

2010-10-25 00:05:25 | 安曇野の花
このあたりではもうソバの収穫も終わっている頃と思ったが、全面枯草色なのに収穫された形跡のない(更にいうと、人が手入れした形跡がない)ソバ畑が近所にあった。収穫する気がないのなら、耕作するだけ無駄と思うのだが。補助金か何かの理由だろうか? そんなソバ畑の中に、まだ緑色で元気に花をつけているソバが見られた。こちらも強い生命力だ。

元気な雑草

2010-10-25 00:00:54 | 安曇野の花
涼しくなってきたとはいえ、雑草はまだまだ元気だ。

マルバルコウソウ。田んぼや畑の、それも道端あたりに生えている。最近見かけるようになった雑草だが、熱帯アメリカ原産で栽培されたものが野生化したものらしい。


イヌタデ。田んぼの土手に赤い色を添える草。初夏から秋頃にかけて花を見かけるから、花の時期は結構長い。


シロバナセンダングサ。道端などで普通に見かける草だ。花が咲くのは9月~10月と秋頃。目立っているのは、ちょうど今頃花をつけているからか。


マルバアサガオ。サツマイモかとも思ったが、サツマイモは今収穫期で花が咲いている時期でもないので、多分マルバアサガオでよいと思われる。これも熱帯アメリカ原産で、栽培されたのが野生化したらしい。



10月23日

2010-10-24 22:57:11 | 
松本の最低気温10.8℃(平年比+4.9℃)、最高気温20.5℃(平年比+2.7℃)

まさに秋晴れな日。今秋はすっきり晴れる日が少ないと思っていたのだが、10月残り1週間というところになって漸く秋晴れらしい晴天がやってきた。まさに「行楽日和」というやつなのだろうが、上の子の都合で家族ではどこへも行けず、家にいても勿体ない天気なので、いつもどおり私が単独で自転車で出ることにした。

帰りに酒屋に寄りたかったので、山麓線~波田~山形~塩尻~東山山麓線~松本市街地のコースにして、最後余裕があったら蟻ヶ崎からアルプス公園~松本トンネル料金所経由で帰ることにした。スタートしてみると日差しが意外に強く、平地では爽やかな気温ながら上り坂では暑い。逆に下り坂では少々冷える。山の見え方がいいので、何箇所かで山を撮った。

東山山麓線の中山あたりから見えた北アルプスの山々。上空にいくらか雲があり、中腹あたりも若干靄っぽいものの、素晴らしい見え方だ。


常念岳あたり。右側に横通岳、更にその右に大天井岳が見える。常念岳の左には槍ヶ岳の穂先がちょこっと見える。


穂高連峰と槍ヶ岳。




酒屋に寄ってからアルプス公園東入口経由で松本トンネル料金所に下った。蟻ヶ崎の登りは意外にきついところがあったが、その先、岡田の里(老人施設?)の下の交差点から東駐車場入り口までの登りが非常にきつかった。4合瓶2本背負って登っていたからかも知れないが、そうでなくても急な坂であることには変わりない。酒背負って落車したらとんでもないことになりそうなので、下りは慎重に走った。料金所まで下って、ちょっとほっとしているところだ。


常念岳あたり。ここからでは槍ヶ岳は見えない。


燕岳~有明山~餓鬼岳。平地からだと、有明山は周りの山よりもそこそこ高さがあるように見えるのだが、ここからでは低くて前山と同じくらいだ。


一番右が蓮華岳か。となると、その左奥に見えるのは烏帽子岳か。





平日朝に山を撮っているあたり。枯れかけた豆畑に秋桜が1本、花をつけていた。雑草と豆が同居しているように見えるが、この豆は収穫されるのだろうか?




丸めた藁の束は、このあたりの秋の風物詩だ。稲刈りが終わると、所々これが目立ち始めてくる。


10月17日

2010-10-17 22:54:02 | 

松本の最低気温10.2℃(平年比+2.6℃)、最高気温18.1℃(平年比-0.7℃)

本当は昨日の方が、それも、昨日の午前中が山の見え方はきれいだった。というか、昨日が非常にクリアでここしばらくの間ではベストな常念岳だった。のだが、午前中は買い物に付き合い、午後は子供の小学校の行事に付き合わされている間に、素晴らしい山はどこかへ行ってしまった。

今日は地区の運動会があり、下の子が出るというのでそれに付き合った為、午前中はそれで潰れてしまった。天気予報で言っていた「秋晴れ」はどこへ行ったのか、午前中は雲は高いが青空が少ない、という状態で、時折陽が射すものの肌寒い空気。昼過ぎてから2週間ぶり(グランフォンド糸魚川以来か!)に自転車を動かして、往路山麓線、山形村経由、復路奈良井川沿いのルートで朝日村往復してきた。上り坂では暑くて下り坂はやや寒い、止まると汗が出るがそれが少し長くなるとちょっと寒い、という、何とも悩ましい気温。途中立ち寄った店で小一時間雑談をするというロスタイムがあった為、60km程のコースに3時間以上要してしまったが、最後の30分程、漸く秋の日差しが現れた。とはいえ、既に太陽は西に傾きかけているのだが。韓流味で補給しようと思ったら、韓流屋台も店本体も休み(休み時間?)。そこから家まではかなりの空腹を抱えて我慢して走ることになった。広丘のブラジルショップで補給しようか迷ったのだが、そこで補給しておけば良かったと思っても後の祭り。空腹を抱えて走るのは、辛いわ。


気のせいかも知れないが、今日の山は、周りの空も含めて淡い色彩に見えた。

10月13日

2010-10-13 22:36:58 | 

松本の最低気温15.9℃(平年比+7.1℃)、最高気温24.8℃(平年比+5.7℃)

青空。しかし、何故そこにだけ雲が集まるか。
秋の気配が漂うのは収穫の終わった田畑くらい。山もなかなか色づいてこないし、果たして今年は紅葉を見ることができるのかという感じさえしてくる。

つい2週間程前に鎮痛剤を打って貰って、更に貰った飲み薬を飲み続けているというのに、肩やら手首やら親指やら、各地の痛みが改善しない。鎮痛剤打って2、3日はいいのだが、効き目が無くなると一気にだめだな。本当に何もしないで居なければならないのかも知れん。


10月12日

2010-10-13 00:29:41 | 

松本の最低気温14.1℃(平年比+5.1℃)、最高気温26.1℃(平年比+6.5℃)

昨日は暑い暑い日中だったのだが、その暑さをまだ引きずっていて、今朝は車の窓を開けて走っても問題ないくらい。数日前には「もう窓明けて走る時期じゃないな」と思ったのだが、この変わり様は一体何なんだ?

今朝は雲が多く、地面にはまだ陽が当たってきていなかったので山は見えないと思って出たのだが、予想に反して山には雲がかかっていなかった。ただ、山は一部に日が当たり始めたところで、頂のほとんどは暗い。仕事も全く光明が差してこない状態なので、今日これからを暗示しているような雰囲気だ。光が当たり始めた山肌のように、どこか明るさが見えるといいんだが、辛い。

イル ボスキーノ

2010-10-13 00:21:16 | 食べたり飲んだり
上田市街地からR144を菅平方面に行き、上田菅平ICを過ぎて少し登ったところにあるイタリア料理店。以前は上田菅平ICの少し市街地寄りにあったような気がするのだが、いつからか移転して今のところにある。今年で15周年ということらしいので、開業直後から行っているということか。盛りが多い、トマトソースが非常に美味、というのは最初に行ったときから変わりないな。

ラザニア。パスタは手打ちらしい。ソースが絶妙においしくて、最後の一滴までパンで拭き取って食べたよ。


ワタリガニのトマトソース・リングイネ。トマトソースの味がやや控えめで、蟹の味がよくわかる。ソースにかにみそが溶けていて、それが非常にいい味を出している。蟹を速攻で分解して蟹の身も混ぜて食べると更に美味。これとラザニアは最初にこの店に行ったときに注文して以来、欠かすことなく毎回食べているのだが、何故か行くたびに注文してしまうのだ。


ボスキーノピザ。オーソドックスなピザ。子供の要望でオーダーする。直径30cmの皿からはみ出す程の大きさなのだが、子供がいいペースで食べ続け、気がついたら自分が食べる分が危うくなっていた。


ここまでで私以外は満腹。私はまだまだパスタのLでも食べられそうだったが、家庭内の平和と安定の維持の為諦める。

壁に貼ってあった「本日のおすすめ」のリゾットやパスタも気になったが、そこそこ空腹状態で店に行ったので、待つことが予想されるリゾットは諦め。パスタも子供がいると辛いものや癖の強いもの(ゴルゴンゾーラとかアンチョビとか)は避ける方向に行かざるを得ず、味の選択肢は狭まってしまう。が、毎回トマトソースものがメインになってしまうので、次に行ったら別の味(クリームベースとかボンゴレビアンカとか)のを食べてみたい。と、毎回思っているんだけどねえ。

看板三態

2010-10-12 23:54:20 | その他諸々
10月10日(日)、特に目的はなかったのだが、暇だったということもあって何となく上田まで行ってきた。何故上田なのか、といわれても、特に理由がないので何とも言えない。強いていえば、飯島商店でジャムを買うのと、鹿教湯温泉のおきな菓子舗で最中を買うこと位か。

街の中を適当に歩いていたら、今や数少数少なくなってきた琺瑯の看板をいくつか見つけた

かつて金物屋だった店にはりついていた。ところで、「信州鎌」とは何ぞや? 土佐鎌とか、備中鍬などと同様のネーミングか?


これは初めて見た。半分が住居表示で半分がスポンサー広告になっている。


片面がコクヨ帳簿でもう片面がコクヨ便箋。書体にも味がある。

10月5日

2010-10-12 23:35:55 | 

松本の最低気温10.4℃(平年比-0.4℃)、最高気温22.3℃(平年比+1.6℃)

今秋は、上空はすっきりと青空が広がり雲などほとんど無いのに、山のあたり、特に西側の山の頂あたりよりも上には雲が固まっている、という事が多いような感じがする。この日はまさにそんな空で、ぱっと外を見た感じでは「今日は常念岳がきれいだぞ」なのだが、見えるところにいってみるとそのあたりには雲ばかり。一瞬雲がどきかけても何故か常念岳のあたりには雲が集まってくる、という状態。これで山のあたりまでクリアなら、というところなのだが、一瞬雲がどきかけたところまで。晴の一日だったが、山には雲がつきまとっていたなあ。

グランフォンド糸魚川 その2

2010-10-10 01:51:14 | その他諸々
第二エイドに着いたのは11時半少し前。第二エイド以降は豪華補給食が健在だ。これらを準備して惜しげもなく提供してくれることは本当にありがたく、却って申し訳なさも感じてしまう。とはいえ、さっきは腹が減って戦ができなくなりかけたし、コースは漸く半分だし、何より笹寿司も笹団子もおにぎりも皆うまいので、遠慮無く、そしてありがたくいただく。第二エイドには味噌汁があった。ご飯類にはよく合うし、塩分補給にもなって非常にありがたい存在。

笹寿司。エイドステーションごとにスタイルが異なる。非常においしいし見た目もきれいで、食べ始めたら止まらなくなりそうな感じもする。各種家に持って帰りたいところだ。


笹団子。これもうまい。いくつも食べたいし、何個でも腹に入りそうな感じもする。米製品なので腹持ちも良さそうだし、あんこで糖分補給にもなる。

胃袋が満足したところで後半戦スタート。少し登って等高線に沿ったような感じの道を行き、下ると80kmコースとの分岐。120kmコースは直進なのだが、直進方向は下っている途中からジェットコースターの登りのような急な上り坂が前に見えているので、右に曲がって80kmコースにしたくなる。しかし、ここで折れては去年の悔しさを晴らせない。

距離は短いが傾斜はきつい登りを耐え、田んぼを見ながらのアップダウンを繰り返すと、今年も見えた、普通の人家の前に人だかり。カレーエイドは健在だった。カレーを食べられることに感謝しつつ、当然立ち寄るが、カレーの前には推定20人の列。「ご飯が炊けてないので10分か15分程待って」ということ。カレーだけを食べる人や、諦めて先に行く人が出るが、そのまま待っていたらそんなに待たずにご飯がやってきた。皆拍手。そして、感謝。

新米のご飯、やや辛めのカレー、皆おいしい。今年はらっきょうも食べてみたが、それもちょっとぴりっとした辛さがアクセントになっておいしかった。そして、この田んぼの風景もいい。田んぼは家の周りでも見慣れた風景なのだが、何故か落ち着く風景なのだ。

こんな渋いお堂の前でカレーをいただきました。


短いけれど急な登りを一つ超えると頚城大野。去年は大糸線の踏切を越えるところでキハ52が見えたのだが、今年は列車の気配無し。姫川の橋の上では横風がきついが、渡り終えたらすぐ第三エイド。さっきカレーを食べたばかりのような気もするのだが、目の前に笹寿司笹団子があると何故か手が延びる。

第三エイドの笹寿司だけは他のとスタイルが違い、細長い形できれいに木箱に収まっている。そして、笹寿司1つの中に具が全種類揃っているのだ。味付けはこれが一番甘めかも知れない。聞いたら「今日は道の駅に出店を出している」ということ。ゴール後に買えるかも知れない、と、若干の期待。しかし、そのためにはこの後を速く走る必要がある。

結構疲れを感じているが、このあとが件の岡ノ倉谷越えである。虫川沿いに狭い林道(?)を登っている間はそんなにきつくない登りなのだが、川を渡った途端にきつくなるので、緩い登りのところで消耗しないよう数人の集団についてゆっくり登る。そして目の前が若干開けたと思ったら激坂。観念して登る。というか、ひたすら耐える。激坂区間がかなり長いように感じる。緩斜面も現れるが、そのあとまた激坂だ。不動の滝に立ち寄る精神的余裕もなく、その先の激坂波状攻撃に何とか耐える。そのうち残り1kmが見え、そして頂上。もうこれで大きな登りはないと思うとほっとするところだが、この先の下りは登り以上にきついのでまだまだ息をつけない。

遙か下方に姫川と海が見える。このあたりからが下りがきつくなるところだ。路面の凹凸が激しく、自転車はバウンドの連続だ。不整地をMTBでダウンヒルしているように感じるところもある。前に人がいても後に人がいても怖いので、後に人が着いたら前に行って貰い、前の人に追いついたら交わして、をしばらく繰り返したら単走の状態になった。そのうち左下に見える川が近くなったら凶悪な下り坂はほとんど終わり。ほっとする。この区間、雨でなくて良かったよ。

田海川沿いに進み、北陸線を越えたところで90°向きを変えて東へ。姫川の橋のあたりにいた人が「小谷は大雨だって」と声をかけてきた。ここはまだ雨の気配はなく、このままだと何とか雨からは逃げ切れそうだ。姫川港を過ぎたら第四エイド。

去年はもう尽きていた笹寿司が、今年はまだあって食べることができた。去年よりも早い時間だったからか?


第四エイド名物コロッケ。揚げたてで、非常においしい。これも欠かせないねえ。


この先、8号線~久比岐自転車道で海沿いにひたすら進む。かなり疲れてはいたが、「閉会式までにはゴールしたい」がモチベーションになり、これまで食べてきた笹寿司や笹団子、おにぎり、いなり寿司、カレーなどがエネルギーになって脚を回した。疲れた脚を何とか動かして走っているところは、かつてはD51が力走したところだ。自転車道が8号線の山側に移ったら、前の集団が中切れを起こしたので、単走で前に出て後先考えずにひたすら踏んだ。そのうち朝見た弁天岩が見えて精神的に少し盛り返した。トンネルを抜けると会場のアナウンスが聞こえた。そしてゴール。完走だぜ。一息ついたら閉会式。去年は30分間に合わなかった閉会式だったが、今年は何とか参加できた。蟹を貰い、道の駅で笹団子をお土産に買って帰る。

正直、きつかった。まだまだスタミナ不足だなあ。とはいえ、今年は歩かなかったし坂の途中で止まることもなかった。それは進歩だ。来年は、もし参加する機会が与えられたら、迷わず参加したい。完走を目指すことはもちろんだが、より「参加者もスタッフ」を実現できるような参加ができたらいいかな、と思う。


能生海水浴場の脇にあった建物。なかなか渋くていい。



グランフォンド糸魚川

2010-10-10 00:41:58 | その他諸々
昨年に続き、今年も参加してしまったグランフォンド糸魚川。昨年初参加して、海と山両方楽しめるコース、スタッフや沿道の人のサポートなど、非常に好印象を受けたのと、最後の坂で足が攣って1km歩いてしまったことが非常に悔しくて今年もエントリーを決めていた。しかし、エントリー後、前日が保育園の運動会であることが判明。雨で流れたら出走不能となるリスクを負いつつ、その日を待った。
10月3日が近づくにつれ、気になりだしたのは3日の天気。長期予報は2日は好天を予想し続けたが3日の予想は日を追うごとに悪化し、2日前の時点で遂に降水確率70%の「曇一時雨」となった。保育園の運動会が流れることはなさそうだが、グランフォンド糸魚川は雨の気配。雨の日にあの坂を下るのはやだな、と思うが、天気には勝てない。
10月2日、保育園の運動会は無事終了。雨と寒さに備える準備をして翌日を待った。

10月3日、未明2時半出発。上空には星が見えている。国道147号~148号は時々ペースカーに遭うが、そこそこいいペースで5時頃には駐車場として指定された能生海水浴場に着いた。既に十数台の車が停まっているのが見えた。隣接の倉庫に明かりがついていて受付設営中と思われたが、案内には受付は6時からと書いてあったので仮眠を取ることにするが、人と車の動きが激しくなったのを感じて起きてしまった。時計を見ると30分程しか寝ていない。外に出たら風が生ぬるい。既に受け付けを開始している雰囲気だったので、さっさと受付をすませて朝食にする。

そのうち空が明るくなってきた。雲は多めだが晴れている。天気予報を聞いたら、いきなり好転していて夕方までは天気もちそうな気配だ。

山の端には朝焼けの雲


真上には細い月が見える。


そのうちどんどん明るくなってきて弁天岩に陽が当たってきた。駐車場にいてもすることが無くなってきたので、準備をしてスタート地点である道の駅に移動する。晴天前提の装備でいいし、できるだけ持ち物を軽くしたかったが、最近パンク癖があるので予備チューブを多めに持ったのと、第一エイドの補給がかなり軽くなっていることが告知されていたので補給食を多めに持ったので、荷物が多くなってしまった。駐車場から道の駅まではすぐに着いた。しかし、道の駅に着いてから参加賞(今年も蟹!)の引換券を忘れたのに気付き、もう一往復してしまった。まあ、ウォーミングアップということで。

スタート地点には既に自転車が多数並んでいたが、去年よりはかなり前に並ぶことができた。1時間近くぼーっとしていたら開会式になった。「自己責任」を強調していたが、それなりに運営者の居るイベントであってもそれは当然のことだ。開会式後、スタート。

名立まで久比岐自転車道。かつての北陸本線の線路跡で、アップダウンはあっても緩い。やや下り基調ということもあってか、妙にハイペースで進む。海が非常にきれいだ。しかし、写真を撮っている余裕がない。

名立からは方向を変え、名立川に沿った緩い登りがしばらく続く。ここも何故かハイペースだ。最初の大きな登りである母袋峠は、オーバーペースで消耗しないことに気をつけて登ったが、去年よりも楽に越せた。

峠を越えると棚田が見える。


そして、その向こうは海。素晴らしい景色だ。


峠を下って集落(高倉?)に入ったところで、防災無線か何かのアナウンスが聞こえた。よくわからないが峠にいる間に地震があったようだ。走っているときは気付かなかったが、「今後の情報に注意」と言っているということは、大きな揺れだったのだろうか。更に下って第一エイド。去年エイドステーションだったところは工事をしていた。道理でチェックポイントにもエイドステーションにもできないわけである。バナナがあったので、食べる。しかし、下っているときには「エイドステーションでは持参の補給食を食べよう」と思っていたのだが、それをすっかり忘れていた。

さっきは名立川だったが、尾根を一つ超えて能生川の流域になった。ここも田んぼが広がる谷間だ。去年はちょうど稲刈りをしているか稲刈りが終わったタイミングだったが、今年は田んぼの稲はもとより、稲はざにかけて干してあるのもほとんど見かけない。


これは珍しく残っていた稲はざ。何段も作って背の高い稲はざにするのがこのあたりの特徴のようだ。この作り方は松本平や安曇野、伊那谷ではまず見かけない。木曽谷では見たような気もする。


グランフォンド糸魚川のコースから見える山の形も特徴的。低い山なのに妙に険しそうに見える。この山は、鹿島槍や常念のような形に見える。


能生川を少し遡り、須川橋で折り返すようにして下流に向かう。しばらく緩く下って90°向きを変えると島道川に沿った登りになる。これがこのコース最高点こえど越えへの登りである。この登りは傾斜が急なところも多いが、時々緩くなるところが現れる。去年は何とか耐えることができたのでまあ何とかなるだろう、と思って登り始めた。のだが、峠まで残り4kmあたりで妙に空腹を感じ始め、空腹感が急速に強まっていった。そして、それと同時に急速に脚が動かなくなっていった。さっき補給を取り忘れたツケがここで回ってきた。この登りには、遙か上にこれから登る道が見える極悪ヘアピンがある。そこで遙か上の道に自転車が見えて心が折れる。

動かない脚を何とか励まして頂上に辿り着く。「辿り着いた」という表現が本当に的確な状態だ。遙か向こうに登ってきた道が見える。峠が給水所になっていたので水とスポーツドリンクを貰い、持っていた固形の補給食(銅鑼焼き2個とバウムクーヘンと菓子パン)を全部食べて、漸く空腹感は落ち着いた。


少し下ると、これから下る早川沿いの谷が見えるところに出る。なかなかいい景色なのだが、その向こうにその後越えなければならない山が見えて、心が折れそうになる。でも、これを下れば第二エイドで食料が待っている、と、自分を励ます。