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酔生夢死ってわけでもないけれど、、、日々雑感

五條散策

2012年03月26日 | まち歩き

南朝の里 賀名生梅林」から五條の町に戻って来ました。

JRの駅は「五条」、市の名称は「五條」。ややこしいです。

 

 

あれだけの梅林があるのだから、五條は「梅押し」かと思いきや、「柿押し」。

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確かに、柿の葉寿司の店「たなか」がやたらと道路沿いにありました。それだけ柿が採れるってことか。

 

散策ルートはこんな感じで東西を行ったり来たり。

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まずは、「栄山寺」を目指します。

国道168号線は味気ないものですが、吉野川沿いの道に入ると雰囲気が一変。通る車もほとんどなくのんびり歩けます。

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吉野川もいい景色。

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到着しましたが、山門はなく、、、この看板が目印。

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入山してから分かりましたが、きっとここが山門だったのでしょう。今は閉門しています。あるいは、寺域が以前はもっと広大で境内への入口だったのか。

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この栄山寺、719年建立。藤原南家の藤原武智麻呂によるとのこと。鎌倉時代まで栄華をほしいままにしたとか。その威勢のせいか、国宝などを多数有します。

 

山門からの入山ではないので、入るとすぐに国宝「梵鐘」があります。普通の鐘楼ではなく、蔵ふうの建物。盗難防止ですかね。

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自由に入れます。

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この鐘、京都の神護寺、宇治平等院の鐘とともに、「日本三名鐘」(「平安三絶の鐘」)とされています。前の二つはともかく、三つ目を言える人がいるのかと思ってしまいます。失礼。

鐘に書かれた銘文は、かの小野道風の書。

 

梵鐘からさらに進むと、境内を見渡せます。荒れているわけではなく、質素を絵に描いたような感じ。

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ご本堂。

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ちなみに、本堂前の重要文化財「石灯籠」(鎌倉時代)は、「日本二百撰」の石灯籠のうち、8番目にランキングされるとか。基準は分かりません。

 

誰もいません。スリッパがありましたので、自由に拝ませていただいて良さそうです。雰囲気があります。

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もう少し暖かければ、ここで座ってゆっくり過ごすのもいいのですが、今日は日差しとは裏腹に風は冷たい。

 

さらに進むと、国宝「八角堂」。

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760年前後の建立。法隆寺の夢殿よりも大きいですかね。

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中の内壁には極彩色の仏画が残っています。(撮影禁止なので写真はなし。)

 

栄山寺には、他にも重要文化財があります。たった一人での拝観。贅沢な時間を過ごせました。

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栄山寺をあとに、一気に西に戻ります。

交差点名、その名も「本陣」にある「桜井寺」。

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桜井寺は、950年頃建立の古刹ですが、その名を有名にしているのは、幕末の動乱の中起こった「天誅組」の本陣があったこと。

天誅組とは、倒幕急進派である吉村寅太郎ら30人が一斉に挙兵した一団。五條代官所を襲い、代官を殺害、この桜井寺を本陣として、「五條新政府」の号令を発し、倒幕の旗を掲げました。結局、朝議の結論で天誅組の大義名分が失われたことから、終焉を迎えることに。

明治維新の5年前の歴史の一幕です。

 

門をくぐると、、、新しい。天誅組の当時の建物から建て替えられたそうです。

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境内の片隅には「首洗いの石手水鉢」というショッキングな名前の手水鉢が残っています。

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天誅組が殺害した五條代官の首をさらし首にするために洗った手水鉢だそうです。

そんな手水鉢も、今は鳥の水飲み場。

R0021926_2(うちのスイレン鉢のメダカを食ったやつと同じ種類か。)

 

 

桜井寺を出て、次は古い街並みの残る「新町通り」へ。

 

本陣の交差点にはこんな碑があります。五條は、その昔、伊勢街道と紀州街道の接点だったんですね。

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この碑から少し南下すると、新町通りの入口「新町口」に、日本最古の民家「栗山邸」があります。慶長12年(1607年)建築。現用住宅ですので中は見れませんが、堂々たる雰囲気です。

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なかなか雰囲気のある街並みです。白壁にうだつなど、豊かな街である(あった)ことが分かります。

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新町通りは吉野川に沿っていて、昔は、三十石船が往来したり、吉野の材木を運ぶ筏が通う水運、陸運の要衝として、宿場と商業が栄えたとのことです。

 

一筋“裏”に出ると、吉野川のこの景色。雄大。

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では、通りをぶらぶら。

酒屋の看板がいい。

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そして、撮影スポット、「一ツ橋餅店」。

R0021939(日曜日なのでお休み。開いていれば、暖簾がかけられてさらに情緒が。)

おじさんカメラマンが集います。(自分もおじさんか。)

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眼科もちょっとレトロ。

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郵便ポストは「書状集箱」。もちろん、現用のポストです。

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タバコ屋さんか。

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そして、通りの端まで来ると、この建造物が待っています。「五新鉄道跡」。

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明治時代に計画され、昭和12年から着工された、五條と新宮を結ぶ(はずだった)「五新鉄道」。戦争などの理由で中断され、そのままに。

このアーチの右側はどうなっているかというと、、、

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終わっています。吉野川の手前で中断したんですね。今は映画のロケ地で使われたりしています。 

 

戻りましょう。

途中の「宝萬寺」。裕福そう。

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疏水も絵になります。

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さぁ、いよいよ最後の目的地、吉野川の向こうの「金剛寺」を目指します。

吉野川を渡りましょう。柿ですか。一瞬、みかんかと、、、

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実際に歩いて渡ると、何とも言えない開放感があります。この景色、最高です。

R0021976(まさに清流。)

 

河川敷に「風力発電トイレ」?があります。屋根の上で風車が回っています。

R0021974(ソーラーパネルもついています。)

 

早足で歩くこと10分。到着です。駐車場から見えるこの景色が印象的。

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山門までの雰囲気のある参道。

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山門。

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金剛寺は、薬師如来がご本尊。「病気封じのお薬師さん」と呼ばれています。寺宝としては、奥州藤原氏の祖、藤原清衡の筆になる御経があるとか。

関西花の寺のひとつでもありますが、有名なのはボタン。今日はシーズンオフでもありますので、入山は遠慮しました。

 

 

さて、ここで帰りの和歌山線の時刻チェック。

1時間に1本。あと20分で出発です。かなり微妙な残りタイム。間に合うか、、、大汗をかきながらの超早足で駅を目指します。

駅はICOCA対応じゃないので、切符も買わないといけないし、、、

 

セーーーフ。間に合った。ゼェゼェです。

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高いですわ。JRもここまで来ると。

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13:30発。車内では、私だけ大汗。

この時間帯は電車の接続も良く、高田で天王寺までの快速が待っています。朝よりも30分短縮。

 

 

天満駅に帰って来ました。

昼食は歩きながらのソイジョイ1本だったので腹ペコ。早過ぎる夕食ですが、商店街で入ってみたかった店、「大阪トンテキ」へ。

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「トンテキ定食」は200gのステーキ。明日は会社ですが、ニンニク入りでお願いしました。

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毎日は無理ですが、ガッツリいきたい時にはいいですね。思ったよりも柔らかいし、肉もうまい。美味しいですね。

 

 

単身住まいに戻って、大浴場にざぶ~ん。いい日曜日でした。

 

明日は大事な月曜日。しっかり体調を整えて行きたいと思います。

 

 

コメント (8)
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