河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/7(土)15時 京都府民ホール・アルティ シューマン「ピアノ三重奏曲第2番ヘ長調」Op.80 

アマデウスへの手紙・3

2006-10-03 23:27:27 | アマデウスへの手紙
モーツァルトさん、こんにちは。

今日も「私はランドール」変奏曲について、第10と第11変奏のことを少し。

この二つ、かわいい双子ちゃん。
プラス、なんだか新鮮な響き。

まず第10変奏。
ヴァイオリンがずっと遠くでオクターヴトレモロをやって、ヴィオラとチェロが二重奏。
う~ん、きれい。

続く第11は、チェロがずっとオクターヴトレモロで、ヴァイオリンとヴィオラが二重奏。
さっきと響きが逆(鏡に映したよう)で、おもしろい!

しかも、曲の形が、例外的。

ここまで、テーマを含め、変奏曲はすべてオーソドックスな形、つまり「AA BB」という形(前半も後半もリピート)。 ところが、この第10変奏の形は、「A B」と繰り返しがなく、第11変奏も「A B」。

なんでかというと、第10変奏の右手32分音符オクターヴトレモロと、第11変奏の左手32分音符オクターヴトレモロが twin になってるからね。

よっくできてますねぇ。

モーツァルトさんは、結局この「ランドール変奏曲」のほかに、14曲のクラヴィアのための変奏曲を書き残していらっしゃいますが、こんな機知に富んだ書き方したの、この曲だけでしょう?

この双子ちゃん、きっと密かな自慢だったのですね?

私も、ここを弾くとき、とってもうれしいですョ。♪

コメント
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