モーツァルトさん、こんにちは。
今日は、昨日のハイドン先生の「エステルハージ・ソナタ」の話に関連して、モーツァルトさんのヘ長調ソナタK.280 のことをちょっと。
この1775年はじめに作られたソナタから、今回、私は第2楽章アダージォヘ短調(♭4つのすごい調!)を弾くのですが、その理由はおわかりですよね?
後年の名曲、イ長調ピアノ協奏曲K.488の第2楽章、嬰へ短調(これも普通ではない調)の冒頭メロディにそっくり、ということは、先日のプログラムメモにも書きました。
こんな深い曲が10代で突如出てくるの、凄い。
これは皆さんに聞いてもらわなくっちゃ、っていうことです。
で、それとは別に、先ほどからハイドン先生のソナタの楽譜を見ていて、発見!
「エステルハージ・ソナタ」第3番の第2楽章ヘ短調(同じヘ短調!)の冒頭メロディと、くりそつ!!
(業界用語使ってすみません。「そっくり」ってコトです。)
これって、パクリ?
著作権、てのもないはずだし、パロディでもないし、意識的か無意識か、でも、ハイドン先生の方が、たぶん、モーツァルトさんのこの曲より2年ほど早くできているみたい。
モーツァルトさん、もちろんハイドン先生のこの曲、知ってたのね?
前からうすうす気づいてたけど、ハイドン先生って、モーツァルトさんより20歳以上年上なのに、けっこう大胆な調の曲を書いてますね。
この「エステルハージ・ソナタ」だけを見ても、2番、3番、4番それぞれの第2楽章が、短調の曲。この時代、短調の曲、というだけで、なんか存在感ある。
ベートーヴェンの時代では、もはやそういうことはないけど。
やっぱり、すごい曲を見ると、刺激されて、それをきっかけに書きたくなるんですね?
わたし、このハイドン先生のヘ長調ソナタ、ずいぶん以前から気に入っていて、自分が弾くほかに、生徒の発表会とかにも弾かせていました(もちろん全楽章)。
今日あらためてお二人の重なりに気づいて、なんとなくにっこりしてしまいましたョ。
……
ここ何日か、外では金木犀の香りがしています。
あの小さな星のような花を両手にいっぱい集めて、それをパ~って花火みたいに撒いたらきれいでしょうね。
そういうこと、モーツァルトさんに似合いそう。
またあした。♪