goo

2022.09.19 熱中症のこと。

先日、友人から電話があった。
10日間ほど、入院していたのよと。
もう少し発見が遅れていたら、助からなかったと思うと。

聞いてみると、熱中症だったとのこと。
近所の友人に鍵を預けていたが、その人が、いくら電話しても彼女が出ないので、
鍵を使って、家の中に入ったら、彼女が倒れているのを発見したとのこと。

彼女は動物が大好きで、長年、犬や猫を飼っていた。
病気の老犬に、時間とお金をかけていたことがあったが、10数年前、その老犬が
死んだ時、又、犬を飼うと言い出した。しかも2頭、兄弟犬であった。
彼女が70代になってからだったので、廻りからは止められたらしい。
「どちらが先かわからないのに、飼うのよ。」と言っていた。

とても、脚の長い、静かで上品な犬で、吠えない犬であった。
私も、遊び行った時、おとなしいので、驚いた。
アフリカ原産の犬で、バセンジーという犬種だとか。
この兄弟犬に、彼女はハナちゃん、ミミちゃんと名付けていた。

普通、餌をもらえなかったり、なにか異常があると、犬が騒ぐので、わかると聞くが、
この犬は、倒れている彼女の両脇に、おとなしく座っていたそうである。
ちなみに、この犬達も老犬となり、耳も聞こえないし、目も見えないとのことだった。
それから、彼女は病院へ担ぎ込まれて、10日後に退院したとのことである。
この犬たちは、元の飼い主が引き取ってくれたそうである。
彼女は、「”遠くの親戚よりも、近くの他人”て言うけど、確かに、その通りよ。」と
言っていた。

彼女は60歳ごろから、既に、家では食事を作らない人だった。
近くの喫茶店のママさんが料理上手だからと、お昼はそこで食べて、夕食も作って貰って
持ち帰っていると言っていた。
彼女は、いつも会う度に、私に「あなた、まだ今でも自分で食事作っているの?」と
聞いていた。
今は、そのお店が閉店したので、お昼は宅配のお弁当をとり、夕食は、食べに行って
いるとのことだったので、良い店をみつけたのかと聞くと、お好み焼き屋さんだとの
こと。だから、毎日お好み焼きだとのことだった。

彼女は、職場を辞めて、母親を8年間介護していたので「その時はどうしていたの?」
と聞くと、「さあ?どうしていたかな?もう、忘れた。」と言った。

その頃は、親を介護施設に預けると言うのは、非難の的になりかねない時代だった。
だから、彼女は職を辞めて介護に当たった。8年間は長かったと思う。



彼女には、私が今の場所へ転居する時、転居祝いとして、上の写真の素晴らしい飾り棚
をもらった。
これがあった17年間の私の幸せは、多分これがなかった人生と比べると、間違い
なく2倍以上になる。


お正月、雛祭り、クリスマス、その他の年行事の道具は、すべて、ここにしまってある。
そして、これからの老後も、この飾り棚のおかげで、私が、この同じ幸せを味合わせて
いただくことは、間違いない。
私に、これだけの幸せをくれた彼女には、食べ物に気をつけて、どうか、長生きして
欲しいと願っている。




今日は敬老の日。
祝ってくれる人がいないので、一人静かに過ごす。
大型台風が来ると言うので、ベランダの鉢植えを、家の中へ移す。
これが、老人には大変。台風のたびに悩む。
でも直撃にあった地方のことを思えば、こんなことは言えない。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )