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無線局開局の思い出について(令和3年06月05日)

2021年06月05日 18時44分25秒 | 07アマチュア無線機

無線局開局の思い出について(令和3年06月05日) 

断捨離のため部屋中の不用品をネットで処分しております。
そうこうしていると、アマチュア無線局の開局の資料が出てきたので、あらためて当時の思い出を整理するこことしました。
当時の中国電波監理局への無線局免許申請書の申請日付を見ると、昭和42年11月13日となっています。
昭和42年(1967年)といえば、ちょうど今から54年前の高校1年生のときで、アマチュア無線全盛の時期でもありました。
同年10月に国家試験があり、電話級のアマチュア無線技師に合格したことで、開局申請に至ったもののようです。
開局に当たっては、当時でもJARLの認定制度を利用し、メーカーのリグを購入して開局する人が多数でしたが、当時親からメーカー製のリグを買ってもらえるわけもなく、送信機も受信機もすべて手作り(ただし、受信機のコイルパックのみ購入)し、へそがまがっているのか、JARL認定ではなく、電話級にもかかわらず電監による落成検査を要請しました。
この申請でよく覚えていることは、当時コールサインの発行が中国管内ではJA4GF・代の番号だったので、電波監理局へ申請時に担当官へJA4GGGの付与を哀願しましたが、すげなく却下され、結果としてはJA4GGCと平凡なコールサインをもらうこととなりました。
申請後、予備免許が発行され、落成検査までに試験電波を出しなから形式的には送信機の調整と称してアマチュア無線を楽しんでいたようです。
そのうち昭和43年2月2日のことのようですが、電監の技官2人が自宅を訪問し、落成検査が始まります。
びっくりしたのは、アマチュア無線局の開局検査に放送局に使用するような当時最新のディジタル周波数カンウター(ニキシー菅)を持ち込み送信機の周波数の測定を行っていました。
とはいっても、送信機にはVFO機能などなく、たった1本の水晶片(3525Kc)しか購入していないので周波数がドラフトすることもなく、合格です。
送信出力については、パワー計もこちらでは用意していないので、送信機終段のプレート電圧と電流で手計算するだけですが、電圧測定時チョークコイルのB電圧側を計らず、直接陽極の高周波側を測定したら、電監の人から大目玉を食らうこととなったのを今でも思い出します。

54年後にミス判明 追記(R03.06.07)
無線局開局時の使用周波数は、3.5、7、21Mhzの3バンドで設計し、電監へ申請しました。
電監の落成検査で、3.5、7Mhzの試験は無事終了しましたが、21Mhzの試験では周波数カンウンターは14Mhzを示し、設計目標の21Mhzにはなっていなかった。
当然、こちらとしては、21Mhzの送信試験したつもりだったのですが、実際は電話級では禁止の14Mhzの電波を出していたことになります。
なんの測定機器もないので、電監の測定までわからなかったのということです。
その場は、逓倍と終段の同調を無理やりし、なんとか21Mhzの電波を周波数カウンターに表示されることはできたのですが、高調波を無理やり同調させて殆ど送信電力は輻射していないことは自分だけ認識しておりまた。
電監の方が周波数カウンターを外したので、なんと出力試験は14Mhzに同調したように思われますが、再調整してなんとか合格したのが実情でした。
勿論、その後21Mhzの電波を発射したことはありません。
当時は、アマチュア無線の初心者は、7Mhzは恐ろしくてQSOなどできません。
空いている3.5Mhzでローカルラグチューするのが関の山でした。
このブログを改めて読み直していると、送信系統図に水晶発振子は、3.5Mcと7.0Mcを使用すると記述しています。
自分で購入した水晶発振子は、3525Kcの1本のみです。
よくよく考えたら、これでは21Mhzの電波を発射することはできません。
手遅れですが、54年後の反省でした。

 

無線局免許申請書

予備免許状

無線設備検査簿 新設検査合格

無線局免許状(無線局開局時の免許状はなく、無線局の免許切れ以降の再開時の免許状)

新設検査のための電監の人が持ち込んできた周波数カンウンターの類似のもの

以下当時の自作無線機を紹介します。
開局時の自作RX
(電源トランスやIFTを別の物へ転用してしまったようです)

開局以降2代目の自作TXの作りかけで中断したもの
(水晶制御からVFO制御へ、2E26から807へ変更途中だった)

開局後数年たちSSB対応の自作トランシーバー
(1967年10月号のCQ誌のJA1ALXの作品がベースのもので、我ながら良く出来ていると感心しておりますが、周波数ドリフトが大きすぎ通信相手からクレームが多かった。)

 

※もう一度、自作機を修理し、電波を出したいものですね。

 


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