韜晦小僧のブログ 無線報国

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アルバムの修復作業記録 その3 2015年11月19日

2015年11月19日 09時04分47秒 | 00手製本/製本教室

アルバムの修復作業記録 その3 2015年11月19日

まず、紫色の表紙のアルバムから修復するこことします。
この紫色のアルバムはB5版の規格より、少し小さく黄ボール紙がそのまま利用できることから最初に修復するこことしました。
このアルバムをよーく観察すると、表紙と本体部が分離しかかっています。
昭和20~30年代のアルバムの状態はこのようなものなのでしょう。
ここで、一般の製本とアルバムの相違を考えると、
アルバムでは本体部の紙の背を少し折り、次のページと接合するような形式のものとなっております。
この理由は、ページ間に余裕をもたせ、この間合いに写真をはさむことにより、背と小口のバランスをとっていることです。
経年劣化により、背側の接合部分が破れ、アルバムが解体する事態となるようです。
アルバムをバラしていると、背の部分に開きをよくするための「クータ」がありません。
このため、アルバムを開く度に、背に力がかかり破断を早めるものと思われます。

修復については、このパターンのものは製本と同じ技法が適用できそうです。
①アルバムを解体し、本体部に背固めを行います。
②乾燥したら、天と地は必ずヤスリかけをします。
③本体部には、見返し、花布、寒冷紗、クータを貼り合わせます。
④表紙を作成します。角と背バンドの位置には、革すきが必要です。
⑤最後に、表紙と本体部を合体し、乾燥したら完了です。

反省点
今回は革すきを省略しましたので、表紙の角がごわごわし見栄えが悪くなりました。

 

広島手製本倶楽部は以下のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/book_index.html

 

 


アルバムの修復作業記録 その2 2015年11月19日

2015年11月19日 08時04分47秒 | 00手製本/製本教室

アルバムの修復作業記録 その2 2015年11月19日

今回は箔押し作業です。
まず、革の調達なのですが、広島では製本用の革(子山羊)を購入することができません。
しかたないので、今回は羊の革を使用するこことしました。
小型の箔押機と文字入れは銅凸版(生徒さんの借用分)を用意します。
箔押のコツは、温度と押す力と押し時間の3要素の組み合わせですが、やってみてコツをつかむしかありません。
本来、箔押しのタイミングについは、表紙を作製した後に行うのが最適です。
今回は銅凸版を借用している関係上、長期の借用もできませんので、最初の工程で箔押しするこことしました。

表紙を作成する前に、革に直接箔押しをしておくメリットとしては、
①背の箔押しが正確に真ん中に入れることができます。
②箔押しに失敗しても表紙作成に影響ありません。
デメリットとしては、
①表紙なしでの箔押の位置決めが難しいことです。

以上、アルバム3点の箔押しが完了しました。


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