アルバムの修復作業記録 その5 2015年11月20日
最後の薄紫色のアルバムは、製本技法があまり有効に利用できません。
ただし、製本の表紙を作るだけの作業とわりきりました。
表紙と本体部の接合は組紐でかがるだけです。
特殊な技法としては、組紐用の穴にハトメパンチを行う点ぐらいでしょうか。
このハトメの道具は、ラジオ修理用にかなり前に購入しておりましたが、今回初めてアルバム修理で使用するこことなりました。
修復については、下記の工程で実施しました。
①アルバムを解体し、表紙と本体部に解体します。
②本体部の一部ページが破損していましたので、一部修理をおこないました。
③表紙を黄ボール紙から切り出します。
④革と黄ボール紙の一部で背の部分を作成します。この段階でハトメパンチを行います。
⑤最後に、表紙の背と表表紙を接合します。
⑥表紙の裏から、寒冷紗と見返し用紙で折り部分を強化し、乾燥したら組紐を着けて完了です。
なお、組紐はダイソー商品です。
反省点
背の革の縦幅のマージン不足(本来余白は15mmとりますが、7mm程度しかありません)があり、少し強度不足が心配です。
革は白色を使用しましたが、ボンドが付着し少し汚れが出ました。
●最後にアルバム着手前と修復後の写真を掲載してすべて完了とします。
着手前
修復後
広島手製本倶楽部は以下のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/book_index.html