minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

ワイルドバンチよ、永遠に。

2015年08月08日 | ライブとミュージシャンたち
ブックカフェ・ワイルドバンチ。大阪で着々とお客様を増やしてくださり、私たちをずっと応援し続けて下さった庄内さんのお店は古本屋さんであり、映画の店であり、こだわりのジャズのお店。

ちょうど一ヶ月前、私たちは庄内さんの訃報を岡山で知ったのですが、その何週間か前に庄内さんが病院から電話がありました。

「私はもう病院から出られそうもありません。でも、ライブはできるように手配しておきます。でも8月でお店はやはり閉める事に決めました。」

そんな内容で、電話口の向こうから弱々しい庄内さんの声が涙で詰まっていました。そんなに容態が悪化しているなんて・・・なんて言葉をかければよいのかわからず、ただただ「いろいろとありがとうございました。本当に感謝しています。8月は絶対お見舞いに伺いますから、がんばって。」としか言えなかった私。あの会話が最後になってしまうなんて・・・。




ありがとう、庄内さん。

湿っぽい演奏なんか絶対したくない。と思いながら、ワイルドバンチに到着。普段、お仕事を抱えていらして忙しく、お会いした事のなかった奥様がわざわざ仕事の合間に私たちに会いに来て下さってご挨拶。奥様は「このお店はまだ続けて行こうと思います。」と悲しそうな表情をおさえて、明るい声できっぱり。えええ?とびっくりしながらも希望の光が見えたようです。まだ本当に存続できるのかどうかは定かではありませんが、できる限り、庄内さんのこの素晴らしいお店をなくさないで欲しいと願うばかりです。



志宏君にとっては初めておお店でしたが、本が大好き、映画も大好きな彼は店内に入るや否や、古本に目が釘付け状態。ふと気がつくと、1万円くらいの古本を購入しているでは・・・汗。ああ、庄内さんに会わせたかったなあ。

庄内さんを支えてきた仲間たちが今回の最後となるライブの準備を着々と進めて下さった御陰で、まりやちゃんのチラシ(これも庄内さんが御元気なときに、きちんとお願いして作成していてくれた)も、ピアノの調律から細々とした気遣いまで、いつもの通り。ここに庄内さんがいないのだけが違和感...。


まりやちゃんのフライヤー

お客様も満員御礼。遠くからみんなが駆けつけてくれたのが涙がでるほど嬉しかったです。本当に本当に有り難うございました!!

演奏中もずっと庄内さんが聴いてくれているという温かい空気の中で全員がいつも以上に素晴らしい演奏をしていたと思います。志宏くんの自由奔放なピアノにますますヒートアップするトレス。このお店の生音は本当に気持ちがいい独特の響き・・・天国まで届いていたに違いありません。



実は、この日の朝、私の大事な大事な友人(大学時代の先輩)の訃報が届きました。1月前に何十年振りの再会をして、一緒にリハーサルをしたばかりの素晴らしい方でした。みんなから本当に愛されていた、大大大好きな先輩でした。あんなに元気で、再会を約束して別れたばかりだったのに。度重なるあまりの訃報に怒りすら覚えます。誰のせいでもないのですが・・・。

庄内さんの奥様が最後にきっぱりとおっしゃった言葉が忘れられません。

「命ある限り、お前達はがんばれ、と庄内が言っています。」

残された僅かな時間を精一杯生きなくては・・・。と改めて感じる今日この頃。一期一会。一つ一つのライブを大切に演奏させてもらいます。



明日(本日)は野崎観音でのライブ。観音様に見守られて素晴らしい一夜になることでしょう。この素晴らしい空間と音を堪能しに、ぜひ、お立ち寄りください。18時半スタートです。



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