■Shibuya Club Quattro / Scritti Politti ■
思えば、1984 年から 1985 年にかけての Scritti Politti の勢いは凄まじかったですね。 12inch シングルを出すたびに、アルバムへの期待は高まるばかり。 ついに登場したアルバム「Cupid & Psyche 85」は、この年を代表する作品として評論家たちからは大絶賛され、それほど音楽にこだわらないリスナー層にまで広まっていったものです。
その中心人物である Green Gartside の存在感も崇高なまでの輝きを放っていたように思います。 このサウンドをクリエイトする稀有な才能に加え、甘いボーカルそしてルックス、そしてまったく汗をかかないのではないかと思ってしまう生活臭の無さ。 当時単に Green と名乗っていたこの人は実は宇宙人なのではないかとさえ思ってしまうほどでした。
そんな Scritti Politti が Summer Sonic 06 で来日するのを機に、単独公演を行うということで、速攻でチケットを入手し行ってきました。 来日情報を知るまで知らなかったのですが、Scritti Politti は今年 4 月に 5 枚目のオリジナルアルバム「White Bread Black Beer」を発表していたのです。 そのアルバムは、一昨日に購入し 3 回くらい聴いて予習してライブに臨みました。
そもそも生身で動いている Green が見られれば十分という気持ちでいたのですが、実際に会場に近づくと、Tシャツを買おうとか、Fred Maher と David Gamsonがメンバーだったりしないかな、などと淡い期待も膨らんできました。 しかし、会場ではTシャツ販売もなし、即売の CD も「White Bread Black Beer」の国内盤が出ていないこともあってか、「Cupid & Psyche 85」だけが陳列されていました。 なんだか、気の毒な気分です。
さて、ライブの方は 6 人編成。 ギターとボーカルの Green Gartside の他には、紅一点のベース(アレッサと呼ばれていました)、ギター、ふたりのキーボード、そしてドラムスという編成です。 ドラムス以外は全員コーラスもできて、なかなかキャッチーでポップな演奏を繰り広げていました。 ヒゲを生やして生活臭の出てきた Green は歌詞を覚えていないのか、譜面台を置いていました。 そして曲が終わる度に下手の若い方のキーボード奏者が、歌詞か譜面らしきものを持ってきます。 まるで丁稚のような関係なのには笑ってしまいます。 奥のほうにもう 1 人いるキーボードも人相が中年太りのメガネという珍キャラ。 とてもミュージシャンには見えない感じですが、サウンド的には重要なパーツを担当しているように聴こえました。
肝心のラインアップですが、新作を中心にアンコール含めて全 18 曲だったと思います。 僕は 3 枚目と 4 枚目はまともに聴いていないので、そこからの曲があったかどうかは判断できませんでしたが、7 曲目に「Wood Beez」、9 曲目にファーストから「The Sweetest Girl」を演奏したものの、古い曲はこれだけでした。 だからといって落胆したわけではなく、新作のなかにも含まれているダンサブルな曲やポップな曲などのオンパレードでかなり楽しめる内容だったと思います。 全 16 曲をほぼ 60 分で終え、アンコール 2 曲でおそらく 70 分くらいというかなりコンパクトなライブでしたが、トータルの時間が短いのは 1曲 1曲が短いためなので、別に気にはなりませんでした。
ヒゲを生やして、ジーンズに紺色の長袖のシャツ、そしてネクタイといういでたちの Green Gartside でしたが、その独特のボーカルは健在。 まだ新作を未聴の方は、一聴をお勧めします。 自宅での録音、Rough Trade からのリリースということで、ファーストアルバム「Songs To Remember」に雰囲気が似ているかもしれません。
帰り際に、友人と談笑するピーター・バラカン氏を目撃。 彼の「The Popper’s MTV」では、Scritti Politti を精力的に紹介していたので、日本での人気に一役買っていたのは間違いないでしょう。 なんてことを書いていると、やっぱり生で「Hypnotize」、「The Perfect Way」「Absolute」なんかを聴いてみたかったなあ、と思ってしまいます。
Summer Sonic 06 に温存なんてことはないですよね。
■Shibuya Club Quattro / Scritti Politti ■
2006年8月10日
渋谷 Club Quattro
19:08頃開演 20:18頃閉演
思えば、1984 年から 1985 年にかけての Scritti Politti の勢いは凄まじかったですね。 12inch シングルを出すたびに、アルバムへの期待は高まるばかり。 ついに登場したアルバム「Cupid & Psyche 85」は、この年を代表する作品として評論家たちからは大絶賛され、それほど音楽にこだわらないリスナー層にまで広まっていったものです。
その中心人物である Green Gartside の存在感も崇高なまでの輝きを放っていたように思います。 このサウンドをクリエイトする稀有な才能に加え、甘いボーカルそしてルックス、そしてまったく汗をかかないのではないかと思ってしまう生活臭の無さ。 当時単に Green と名乗っていたこの人は実は宇宙人なのではないかとさえ思ってしまうほどでした。
そんな Scritti Politti が Summer Sonic 06 で来日するのを機に、単独公演を行うということで、速攻でチケットを入手し行ってきました。 来日情報を知るまで知らなかったのですが、Scritti Politti は今年 4 月に 5 枚目のオリジナルアルバム「White Bread Black Beer」を発表していたのです。 そのアルバムは、一昨日に購入し 3 回くらい聴いて予習してライブに臨みました。
そもそも生身で動いている Green が見られれば十分という気持ちでいたのですが、実際に会場に近づくと、Tシャツを買おうとか、Fred Maher と David Gamsonがメンバーだったりしないかな、などと淡い期待も膨らんできました。 しかし、会場ではTシャツ販売もなし、即売の CD も「White Bread Black Beer」の国内盤が出ていないこともあってか、「Cupid & Psyche 85」だけが陳列されていました。 なんだか、気の毒な気分です。
さて、ライブの方は 6 人編成。 ギターとボーカルの Green Gartside の他には、紅一点のベース(アレッサと呼ばれていました)、ギター、ふたりのキーボード、そしてドラムスという編成です。 ドラムス以外は全員コーラスもできて、なかなかキャッチーでポップな演奏を繰り広げていました。 ヒゲを生やして生活臭の出てきた Green は歌詞を覚えていないのか、譜面台を置いていました。 そして曲が終わる度に下手の若い方のキーボード奏者が、歌詞か譜面らしきものを持ってきます。 まるで丁稚のような関係なのには笑ってしまいます。 奥のほうにもう 1 人いるキーボードも人相が中年太りのメガネという珍キャラ。 とてもミュージシャンには見えない感じですが、サウンド的には重要なパーツを担当しているように聴こえました。
肝心のラインアップですが、新作を中心にアンコール含めて全 18 曲だったと思います。 僕は 3 枚目と 4 枚目はまともに聴いていないので、そこからの曲があったかどうかは判断できませんでしたが、7 曲目に「Wood Beez」、9 曲目にファーストから「The Sweetest Girl」を演奏したものの、古い曲はこれだけでした。 だからといって落胆したわけではなく、新作のなかにも含まれているダンサブルな曲やポップな曲などのオンパレードでかなり楽しめる内容だったと思います。 全 16 曲をほぼ 60 分で終え、アンコール 2 曲でおそらく 70 分くらいというかなりコンパクトなライブでしたが、トータルの時間が短いのは 1曲 1曲が短いためなので、別に気にはなりませんでした。
ヒゲを生やして、ジーンズに紺色の長袖のシャツ、そしてネクタイといういでたちの Green Gartside でしたが、その独特のボーカルは健在。 まだ新作を未聴の方は、一聴をお勧めします。 自宅での録音、Rough Trade からのリリースということで、ファーストアルバム「Songs To Remember」に雰囲気が似ているかもしれません。
帰り際に、友人と談笑するピーター・バラカン氏を目撃。 彼の「The Popper’s MTV」では、Scritti Politti を精力的に紹介していたので、日本での人気に一役買っていたのは間違いないでしょう。 なんてことを書いていると、やっぱり生で「Hypnotize」、「The Perfect Way」「Absolute」なんかを聴いてみたかったなあ、と思ってしまいます。
Summer Sonic 06 に温存なんてことはないですよね。
■Shibuya Club Quattro / Scritti Politti ■
2006年8月10日
渋谷 Club Quattro
19:08頃開演 20:18頃閉演