Reflections of Tomorrow

シンガーソングライターを中心に、知られざる未CD化レコードを紹介していくページです

John Fischer

2011-02-26 | Christian Music
■John Fischer / Naphtali■

  春一番が吹いた昨日から一転し、真冬に戻ったような寒気に包まれた土曜日に、ゆっくり聴くには最適なアルバム。 1960 年代後半から 12 枚ものアルバムを発表しているクリスチャン・ミュージックの巨匠的存在 John Fischer の作品を取り上げるのは意外にもこれが初めてでした。 以前から冬に紹介しようと思っていたのですが、上手に整理できていないレコードラックの中に埋もれてしまっていたものを今日、偶然にも再発見。 さもなければ、もう 1 年お蔵入りするところでした。
  クリスチャン・ミュージックの名門レーベル Light から 1976 年に発表されたこの「Naphtali」は、John Fischer の創作意欲が最も高まっており、脂の乗っている時期の作品です。 まず眼を見張るのが豪華なセッション・ミュージシャンです。 Jay Graydon に Dean Parks ときたら AOR の定番コンビのような存在ですが、そうしたミュージシャンの懐深い演奏と、品位の高いアレンジメント、そして何よりもクリスチャン・ミュージックが本来的に兼ね備えている親しみやすいメロディーとが見事にブレンドされているところが、このアルバムの魅力でしょう。 とくに Clark Gassman によるクラシカルな雰囲気のストリングス・アレンジが個人的にはお気に入りです。
 
  「ナフタリ」とは旧約聖書の創世記に登場する人物の名前。  ジャケット裏面に“Naphtali is like a doe set free, he gives beautiful words” (Genesis 49;21)と記載があることからこの鹿のジャケットのイラストが描かれたのでしょう。 Pam Mark Hall による「Mary & Joseph」を除いては、すべて John Fischer のオリジナル。 同名のコンセプトの書籍も発売されています。

  アルバムは、壮大なドラマの始まりを予感させる「Naphtali」は読み聞かせのような朗読から始まり、抒情詩的な展開を見せます。 Hal Braine のどたどたするドラムに乗せて次第に盛り上がっていく様は、Barry Manilow がカバーしても何の不思議もない感じです。 Joe Sample のエレピに導かれた「We Are His Workmanship」はドリーミーな気分のワルツ。 以降は「Don’t Veil The Door」はカントリー風味の良質なフォークロック「Don’t Veil The Door」、ウェストコースト風な味付けの「Work Out The Life」と順調に進行。 つづく「Naphtali Arise」は、「Naphtali」の続編のような趣。 あのメロディーがストリングスの強い支配のもとで繰り返されます。 

   B面は、バロック調のストリングスが印象的な「Angel’s Song」、Pam Mark Hall のボーカルがアクセントとなる清楚なバラード「Mary & Joseph」、素朴なフォークロック「Song For The Good Times」とつづきます。 そして迎えるのが個人的な一押し曲「Live In The Power」です。 ソフトでマイルドなメロディーを爽やかなコーラスが彩りを添えつつ、中盤までの物憂げな佇まいから光明を見出したかのように広がりをみせる展開は見事です。 ラストの「Arise My Beloved」はギターとストリングスに囲まれた質素な作品。 アルバムのエンディングを余韻あるものに仕上げていました。

  John Fischer の公式サイトによると、彼のオリジナル・アルバムは 1999 年を最後に発表されていません。 しかもその作品以外は全く CD 化されていないようです。 Light の作品だけでも再発されないものでしょうか。 Bruce Hibbard のファーストが CD 化できたのですから。

■John Fischer / Naphtali■

Side-1
Naphtali
We Are His Workmanship
Don’t Veil The Door
Work Out The Life
Naphtali Arise

Side-2
Angel’s Song
Mary & Joseph
Song For The Good Times
Live In The Power
Arise My Beloved

Producer : Dan Collins
Arrangements : Clark Gassman
Engineer : Jerry Barnes

All songs composed by John Fischer except ‘Mary & Joseph’ which was written and sung by Pam Mark Hall

Keyboards : John Fischer, Clark Gassman, Joe Sample
Guitars : John Fischer, Jay Graydon, Dean Parks
Steel guitar : Al Perkins
Bass : Reine Press
Drums : Hal Braine, Ron Tutt
Percussion : Joe Piccaro
Vocal arrangement : Dan Collins, Walt Harrah

Light Records LS-5693

Carlson Roberts

2011-02-20 | SSW
■Carlson Roberts / Sketches■

  アメリカ北西部に位置するワシントン州の州都オリンピアのマイナーレーベルから 1984 年にリリースされた Carlson Roberts のアルバム。 詳しいキャリアや風貌すらも分からない謎だらけの Carlson Roberts ですが、おそらくこれが彼の唯一のアルバムだと思っています。 歌詞カードやクレジットにもう少しヒントを残してほしかったところですが、唯一ベースで参加している Bruce Whitcomb だけは、ジャズ界で多くのレコーディングに参加しているセッション・ミュージシャンと同一ではないかと思われます。

  さて、外見からはそのサウンド指向を想像するのが難しいレコード。 どこにでもいそうな SSW でありながら 1970 年代のウェストコースト風のサウンドとは明らかに一線を画しています。 これと言って特徴のないアレンジやサウンドに、リバーブのかかった浮遊感のあるボーカルが重なってくる曲調が多く、それらが何もなかったかのように淡々と進んでいくのです。 音楽を通じて何かを伝えたいという気持ちが、ほとんんど感じられない無機質な感覚が、このアルバムの最大の特徴だと思います。 

  アルバムの冒頭を飾る「Sketches」は耽美的なサウンドがまるでフレンチ・ポップスのように聴こえる印象的な楽曲。 以前、フランス映画で似たような主題歌があったような気がするのですが、思い出せませんでした。 ニルソン風のポップ・ソング「Everyone’s An Artist」、物憂げなバラード「Diary」、スロウなソフトロック調の「If I Could Live On Your Love」と淡々とアルバムは進行。 「Sneakin’ Away From L.A.」では、イギリスの同時代のネオアコに近いサウンドに頼りなげな薄いボーカルが絡み合います。

  B 面に入ると、Carlson Roberts の多様性がより強く表れます。 清々しいマイナスイオンに包まれたかのような「David’s Song」、落ち着きのあるカフェ・ミュージックのような「Bedtime Ends Each Day」まではオーソドックスな展開が続きますが、ここから展開は大きく変化していきます。 荒削りなバイオリンの音色で始まる「School Of Hard Knocks」は明らかに場面を変わってくる印象です。 しかし、その方向性は定まっていませんでした。 つづく「Old Golden Words」は、一転してピアノとバイオリンのアンサンブルが中心となった美しい楽曲。 ボーカルパートがほとんどが無く、それだけにアルバムのなかで際立った気品と完成度を感じさせます。 間違いなく、このアルバムを代表する最高の 1 曲と言えるでしょう。 つづく「Trumpet Sketches」はタイトルが明示しているようにオープニングの「Sketches」がニニ・ロッソのように演奏されるインスト。 ダサいシンセのアレンジも加味されて、ここまで誰のアルバムを聴いてきたのかすら忘れてしまいそうです。 しかし、このラスト 2 曲の危うい配置は何を目論んでいるのでしょう。 あっさりしたフェードアウトとともに、不安感や欠如感を残して、アルバムは幕を閉じて行きました。

  こうしてアルバムを通して聴いてみると、このアルバムの特異な立ち位置を改めて痛感します。 存在感といえるほどの個性は無いし、人の心を揺り動かす強烈な重力もありません。 さきほど欠如感という言葉を使いましたが、ここには何かが足りないのです。 しかし、もしかするとそれは充足した世界のリスナーからみた一方的な感想かもしれません。 そもそも、Carlson Roberts にはリスナーのことを意識するということは無かったし無意味だったのに違いありません。 自主制作ならではの自由奔放な創造がこのレコードには存在し、それは奇妙な違和感を伴って忍び寄ってくるのです。

■Carlson Roberts / Sketches■

Side 1
Sketches
Everyone’s An Artist
Diary
If I Could Live On Your Love
Sneakin’ Away From L.A.

Side 2
David’s Song
Bedtime Ends Each Day
School Of Hard Knocks
Old Golden Words
Trumpet Sketches

Produced by Robert and Margie Anderson

Background vocals : Nathan Anderson, Kathy Anderson, Robert werner, Carlson Roberts
Drums : Scotty McDivott
Bass guitar : Bruce Whitcomb, Blaine Allan
Bass Syntho : Bruce Whitcomb
Guitar Parts acoustical, acoustical 12 string and electric : Michael Patrick
Syntho all : Bruce Whitcomb
Clavichord : Geno Keys
Piano : Geno Keys, Margaret Smith
Fiddle and violin : Everlyn Hall
Trumpet : Greg Allison
Arrangements : Anderson , Whitcomb and Patrick

Olympic Gold Records

Randy Edelman

2011-02-13 | SSW
■Randy Edelman / Switch Of The Seasons■

  SSWとしての Randy Edelman の現時点での最新作となるアルバムは 1985 年の作品です。 前作のロンドン録音から彼はさらに放浪し、今作はストックホルム録音となりました。 北欧でのファンの支持が根強かったのか、この流浪の理由はわかりませんが、リズム・セクションに現地のスタジオ・ミュージシャンを起用するなど、かつての西海岸で名うての名手を率いてレコーディングしてた過去のキャリアに比べれば地味な印象は拭いきれません。
  
  前作「On Time」が時代に乗り遅れた消化不良の作品だったことを考えると、この作品はモダンなジャケット・デザインから予測できるように、ピアノの音色は影をひそめ、きらびやかなシンセサイザーの音がアルバム全体の色を作り出しています。

  そのシンセのきらびやかな音色で始まる「Turn The World Around」は、イギリスのニューウェーヴのような出だしですが、まろやかで情緒豊かな Randy Edelman のボーカルは健在。 曲が進行するうちに安心感が増していきます。 70 年代だったらピアノで演奏したに違いない「Everything Is Possible」もやはりシンセをバックにした弾き語り。 時代が経るとチープに聴こえてしまうのは、当時のシンセの薄い音の仕業です。 平均的な仕上がりのミディアム「Growing Older」を挟んで、ピアノの音色が懐かしさを誘う「Young England」です。 1970 年代の Randy Edelman を彷彿とさせるメロディーとサウンドは、間違いなく A 面のハイライト。 軽快なポップの「The Music Still Plays」はタイトルともなった Switch Of The Seasons が歌詞に何度か出てくることもあって重要なナンバーなのでしょう。 当時の流行と Randy Edelman の持ち味がうまく融合したミディアムです。

  B 面に移りましょう。 パーカッションとシンセに導かれで始まる「Look Both Ways」は一瞬ですが、Patrick Morazのソロを思い出します。 つづく「It’s A Long Way To Heaven」は往年のキーボード・センスと壮大な展開があいまった傑作。 少年少女向けの SF 冒険映画の主題歌にぴったりな仕上がりです。 つづく「The Italian Star」はお得意のピアノ系バラード、メインストリームのポップな展開「Blowin’ Us Lovers Away」とレベルの高い曲が続き、品のある70年代の作風がよみがえってきます。 ラストの「My Ole Man」は予想外のアップテンポで陽気なお祭り気分でアルバムはエンディングを迎えました。 まだ次の展開がありそうな予感を残したかったのでしょうが、この曲を最後に SSW としての Randy Edelman は封印されてしまったのです。 

  さて、Randy Edelman はこのアルバムの前年 1984 年にセルフカバーアルバム「Randy Edelman And His Piano」をリリースしています。 同じ Elecstar から発売されたこのアルバムは CD 化されていますので、「Switch Of The Seasons」も是非 CD 化してほしいものです。 彼の最新作にあたるアルバムが、実は最も入手困難なレコードになってしまっているのも残念なことですので。

  と、ここまで語っておきながら、どんでん返しとなる情報を入手しました。 それは、Randy Edelman のニューアルバムが今年の 3 月 14 日に発表されるのです。 しかも、どうやらそれは映画音楽ではなく、SSW としての作品とのことでした。 「The Pacific Flow to Abbey Road」というタイトルとジャケット写真も発表されています。 無事にリリースされれば 26 年ぶりとなる彼の新作とどんな思いで向き合えばいいのでしょうか。 期待と不安が交錯しながら、その時を待ちたいと思います。

■Randy Edelman / Switch Of The Seasons■

Side 1
Turn The World Around
Everything Is Possible
Growing Older
Young England
The Music Still Plays

Side 2
Look Both Ways
It’s A Long Way To Heaven
The Italian Star
Blowin’ Us Lovers Away
My Ole Man

Produced by Pans Edvinson and Randy Edelman
Exective Producer : John Velasco
All compositions written and arranged by Randy Edelman
Recorded at Polar Music Studios, Stockholm, Sweden and Jacobs Studios, Surrey, England
Engineered and mixed by Pans Edvinson

Rutger Gunnarsson : bass
Magnus Persson : drums
Randy Edelman : keyboards and synthesizers
Mitch Dalton : guitar
Frank Ricotti : percussion

Backing vocal on ‘Growing Older’ and ‘Turn The World Around’ : Jackie De Shannon

Elecstar VCLP 010

Randy Edelman

2011-02-06 | SSW
■Randy Edelman / On Time■

  ピアノ系 SSW のなかで最も敬愛するミュージシャンの一人である Randy Edelman を久しぶりに取り上げます。 以前、彼のファーストセカンドは未 CD 化作品という理由で取り上げたことがありますが、本作は CD 化された 20th Centry Records の 2 枚、Arista の 2 枚を挟んだ 7 枚目のオリジナル・アルバムとなります。 Randy Edelman を唐突に取り出した理由は後述することにして、現在は映画音楽家として活躍している彼の SSW 時代の後期にリリースされた 2 枚を今回と次回とで紹介したいと思います。 ともに 1980 年代の作品でありながら、未だに CD 化される気配すらありません。

  Arista からの意欲作「You’re The One」(1979)が不発に終わった Randy Edelman には契約してくれるレコード会社が無かったのでしょうか。 この「On Time」は、1982 年ロンドン録音の作品。 Elton John が設立したレーベル Rocket Records からリリースされました。 しかも Train という二軍扱いのような品番でのリリースとなっており、また参加ミュージシャンの少なさからも、かなりの低予算で制作されたものと推測されます。 目撃事例のないことから北米では発売されなかった可能性が高いと見ていますが、なぜか国内盤は「ロンドン/ L.A.」という邦題で発売されていました。 そのライナーによると Randy Edelman の国内盤が発売されたのは、「Fairwell Fairbanks」以来だったそうです。ちなみに国内盤は曲順がかなり入れ替わっていますので、要注意です。 今日はオリジナル盤の曲順に沿って、アルバムをレビューして見ることにしましょう。

  アルバムは、奥方 Jackie De Shannon との共作「Nobody Made Me」でスタート。 往年のエデルマン節全開と言えるメロウなメロディにはメランコリックな装いすら感じます。 ちなみに、この曲には Elton John とのデュエットで有名な Kiki Dee もコーラスで参加しています。 つづく「Please Don’t Stop Remembering」はミディアムで緩やかな曲調を継続するも、やや鮮度に欠ける印象。 80 年代風のシンセの音色にハッとさせられる「Dinner For Two At Su Sing Wu」は映画音楽風のインストゥルメンタル。 タイトル通りの東洋風のメロディーが華麗な印象を残しますが、やや冗長なのが残念。 14 ラウンドで大逆転するボクサーのことを歌った「Round Fourteen」は拍手の SE などの過剰な創作感が耳についてしまいます。 「Turn Around」も彼の真骨頂という曲調なのですが、過去の名曲を凌ぐレベルには達していません。 ミディアムな流れは A 面通して続き、「Half Heaven Half Heartache」で最大の盛り上がりを見せます。 多少、仰々しすぎるきらいはあるものの、それが Randy Edelman の持ち味であり魅力でもあるのです。
  B 面も基本的には同じ流れで進行します。 「Tried And True」、「A Thanksgiving Prayer (Express To Poland)」と壮大なバラードで満腹感をあおります。 とくに後者はピアノ自慢をしたくなる彼の性癖が表れています。 つづく「Katie Go」はサビの部分が最も印象に残る曲で、個人的にはこのアルバムのベストトラック。 「Pretty Girls」は国内盤では A-1 に配置されたポップソング。 唯一のアップテンポ・ナンバーでもあるこの曲を頭に持ってくる意図は十分理解できますが、もっとツボにはまるサビが来るかと思ったら来ない分、期待外れでもあります。 ラストの「Wings」は、「ロンドン/ L.A.」の由来ともなった楽曲。 ラストには必ずしっとりとした楽曲を用意する Randy Edelman なので、安心して聴くことができます。 さりげなくピアノのテクニックも披露しながら、流麗でノスタルジックな味わいあふれる仕上がりが見事です。

  こうしてアルバムをフルで聴いたのは、このアルバムを初めて手にした時以来かもしれません。 B 面の後半にようやく本領を発揮してくる感じですが、全体としては Randy Edelman の魅力が十分に伝わってこないという印象です。 個々の楽曲の質に物足りなさを感じるのも事実ですし、アレンジも工夫が足りないと思います。 Randy Edelman が好きなだけに辛口なコメントになってしまいますが、このアルバムは彼のキャリアのなかでも不本意な出来と言わざるを得ないでしょう。 アルバムは必然的に好成績を残すことはなく、彼は Rocket Records を離れることとなります。
  次回は、1985 年にリリースされた「Switch Of The Seasons」をご紹介します。

■Randy Edelman / On Time■

Side 1
Nobody Made Me
Please Don’t Stop Remembering
Dinner For Two At Su Sing Wu
Round Fourteen
Turn Around
Half Heaven Half Heartache

Side 2
Tried And True
A Thanksgiving Prayer (Express To Poland)
Katie Go
Pretty Girls
Wings

Produced by Randy Edelman and Steve Brown

Randy Edelman : keyboards and vocals
Herbie Flowers : bass
Barry Morgan : drums

Phil Palmer : guitar
Mitch Dalton : guitar
Chris Hunter : sax, woodwind
Guy Barker : trumpets
Frank Ricotti : vibes
Steve Brown : tambourine

The angels on’ Nobody Made Me’ and ‘ Tried And True’ are Jackie De Shannon and Kiki Dee
The boys on ‘A Thanksgiving Prayer’,’ Tried And True’ and ‘ Please Don’t Stop Remembering’ are Tony Rivers, Allan Carvell and Stu Calver
Synthesizer programms by Derek Austin and Chris Payne
Strings arrangements on ‘Su Sing Wu’ and ‘Wings’ by Randy Edelman
All other strings and conducted by Richard Niles
Musical arrangements by Randy Edelman
Recorded at Town House Studios, London, England

Rocket Records / Train 20