■Michal Hasek / Michal Hasek■
Tony Kosinec 周辺人脈の 1枚。 彼のクレジットがなかったら買っていなかったかもしれません。 というのも Tony Kosinec はキャリアの長さのわりに他のアーティストの作品に参加してないようで、僕が知っている限りでは、以前このブログでご紹介したRon Baumber 、紹介する予定のない Tim Curry、そしてこのMichal Hasek と Don Jewitt くらいです。 Don Jewitt もいずれご紹介ですが、今日は Michal Hasek を選びました。
彼の自主制作に近いファースト・ソロアルバムは、1974 年に Tony Kosinec や Ron Nigrini などのカナダの重要ミュージシャンのサポートを受けた作品として、知られています。アルバムを棚から引っ張り出して、久しぶりに聴いてみました。
オープニングを飾る「Natural Man」はパブロック風のアレンジで、おや?と思ってしまうのですが、この曲が異色なので、心配は無用です。 続く David Wiffen 作の「More Often Than Not」はギターのアルペジオのみをバックに朴訥な語り口で歌われます。バック・コーラスがさりげなく唸るような感じで効いています。 この曲 はDavid Wiffen のファーストアルバムのラストに収録されていますが、そちらよりも Eric Andersen の名盤「Blue River」に収録されているバージョンの方が有名でしょう。 「Strange Man」は、ルーズなロックンロールで、平凡な出来。 続く「You Lighten My Load」は、Ian Guenther によるバイオリンと女性コーラスとの絡みあいが絶妙なナンバー。 引き立て役に徹している Michal Hasek はなかなか懐が深いなと感心します。 レーベルの名前にもなった「Naja」は、Michal Hasek のギターとドブロの腕の見せ場ともいえるインストナンバーです。 エフェクトがかなり効いているところが好き嫌いの分かれるところかも。
Ron Nigrini 作の「Horses」はアコギをバックにソロで歌い上げる曲。途中で入る口笛が清々しいですが、オリジナルはどんな感じなのでしょうか。 続く、「Song To The Country」は、こじんまりしたギターの弾き語りかと思えば、後半に意外にも R&B 調に展開する意外な曲。 しかし、全体のバランス崩すことはなく、B 面のハイライトとも言える内容です。 渋めの「Sweet Lady Blue Rain」は、パーカションとの二人編成。 「Nothin’ Baby Like You」は、アップテンポのフォーキーで、カッコよく決めています。アルバムを締めくくる「Kick n’ The Ass」~「Amchitka」はメドレー。 前者は女性コーラスとのユニゾンがソフトロック調ですが、後者のバイオリンが絡むアレンジはトラッド的で、Michal Hasek が意表を突く展開好きなことがわかります。
このようにアルバム全体を通してはやや散漫でまとまりがない印象を受けるものの、B 面の構成力などは飽きが来ないように工夫されており、デビューアルバムにしては及第点の内容だと思います。 Michal Hasek は、同じレーベル Naja から 1978 年にセカンドを発表していますが、次回はそれをご紹介したいと思います。
■Michal Hasek / Michal Hasek■
Side-1
Natural Man
More Often Than Not
Strange Man
You Lighten My Load
Naja
Side-2
Horses
Song To The Country
Sweet Lady Blue Rain
Nothin’ Baby Like You
Kick n’ The Ass~Amchitka
Produced by Hasek
Technical direction : Tony Kosinec
Rodney St Amand : bass
Ian Guenther : violin
Steve Kennedy : sax , flute
Tony Kosinec : tablas
Mitchell Lewis : guitar , banjo
Michal Hasek : guitar , harp , dobro
Brian Browne : piano
Ron Nigrini : guitar
Christine Newland Hanson : cello
Peter Alves : synthesizer
Gairey Richardson : guitar
Michael Irvine : drums
Singers : Jessica Boraski , Ron Nigrini , Tony Kosinec , Gairey Richardson , Caryne Chapman , Nancy Simmonds
Naja 1
Tony Kosinec 周辺人脈の 1枚。 彼のクレジットがなかったら買っていなかったかもしれません。 というのも Tony Kosinec はキャリアの長さのわりに他のアーティストの作品に参加してないようで、僕が知っている限りでは、以前このブログでご紹介したRon Baumber 、紹介する予定のない Tim Curry、そしてこのMichal Hasek と Don Jewitt くらいです。 Don Jewitt もいずれご紹介ですが、今日は Michal Hasek を選びました。
彼の自主制作に近いファースト・ソロアルバムは、1974 年に Tony Kosinec や Ron Nigrini などのカナダの重要ミュージシャンのサポートを受けた作品として、知られています。アルバムを棚から引っ張り出して、久しぶりに聴いてみました。
オープニングを飾る「Natural Man」はパブロック風のアレンジで、おや?と思ってしまうのですが、この曲が異色なので、心配は無用です。 続く David Wiffen 作の「More Often Than Not」はギターのアルペジオのみをバックに朴訥な語り口で歌われます。バック・コーラスがさりげなく唸るような感じで効いています。 この曲 はDavid Wiffen のファーストアルバムのラストに収録されていますが、そちらよりも Eric Andersen の名盤「Blue River」に収録されているバージョンの方が有名でしょう。 「Strange Man」は、ルーズなロックンロールで、平凡な出来。 続く「You Lighten My Load」は、Ian Guenther によるバイオリンと女性コーラスとの絡みあいが絶妙なナンバー。 引き立て役に徹している Michal Hasek はなかなか懐が深いなと感心します。 レーベルの名前にもなった「Naja」は、Michal Hasek のギターとドブロの腕の見せ場ともいえるインストナンバーです。 エフェクトがかなり効いているところが好き嫌いの分かれるところかも。
Ron Nigrini 作の「Horses」はアコギをバックにソロで歌い上げる曲。途中で入る口笛が清々しいですが、オリジナルはどんな感じなのでしょうか。 続く、「Song To The Country」は、こじんまりしたギターの弾き語りかと思えば、後半に意外にも R&B 調に展開する意外な曲。 しかし、全体のバランス崩すことはなく、B 面のハイライトとも言える内容です。 渋めの「Sweet Lady Blue Rain」は、パーカションとの二人編成。 「Nothin’ Baby Like You」は、アップテンポのフォーキーで、カッコよく決めています。アルバムを締めくくる「Kick n’ The Ass」~「Amchitka」はメドレー。 前者は女性コーラスとのユニゾンがソフトロック調ですが、後者のバイオリンが絡むアレンジはトラッド的で、Michal Hasek が意表を突く展開好きなことがわかります。
このようにアルバム全体を通してはやや散漫でまとまりがない印象を受けるものの、B 面の構成力などは飽きが来ないように工夫されており、デビューアルバムにしては及第点の内容だと思います。 Michal Hasek は、同じレーベル Naja から 1978 年にセカンドを発表していますが、次回はそれをご紹介したいと思います。
■Michal Hasek / Michal Hasek■
Side-1
Natural Man
More Often Than Not
Strange Man
You Lighten My Load
Naja
Side-2
Horses
Song To The Country
Sweet Lady Blue Rain
Nothin’ Baby Like You
Kick n’ The Ass~Amchitka
Produced by Hasek
Technical direction : Tony Kosinec
Rodney St Amand : bass
Ian Guenther : violin
Steve Kennedy : sax , flute
Tony Kosinec : tablas
Mitchell Lewis : guitar , banjo
Michal Hasek : guitar , harp , dobro
Brian Browne : piano
Ron Nigrini : guitar
Christine Newland Hanson : cello
Peter Alves : synthesizer
Gairey Richardson : guitar
Michael Irvine : drums
Singers : Jessica Boraski , Ron Nigrini , Tony Kosinec , Gairey Richardson , Caryne Chapman , Nancy Simmonds
Naja 1